
よくある弁護士の転職理由6選とそれぞれの解決方法

by LEGAL JOB BOARD 青木
キャリアアドバイザー
- 担当職種:

こんにちは。弁護士の転職エージェント「リーガルジョブボード」の青木です。
ふとした時に「今のままでいいのか」と漠然としたモヤモヤを感じる方も少なくはないのではないでしょうか。
本記事では、「弁護士が転職を考える理由やきっかけ」と「それらを実現するための転職方法」について解説します。
弁護士の転職理由は、以下のケースが非常に多いです。
- 年収を上げたい
- ワークライフバランスを整えたい
- 事務所のシステムや業務フローが合わないから・キャリアアップしにくい
- 人間関係がうまくいかない
- インハウスに転職したい(もしくは法律事務所に転職したい)
- 独立したい
もし上記のようなお悩みやご希望があれば、転職を検討してみてください。
しかし、やみくもに退職・転職を繰り返せばキャリアに傷が付き、市場価値が下がってしまう恐れもあるので注意が必要です。
今の職場に不安・不満がある方、転職をうっすらと検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。
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この記事の目次
弁護士が他の職場へ転職を考える主な理由
弁護士の方からよく伺う「転職の原因や転職を考えた理由」は、
- 年収を上げたい
- ワークライフバランスを整えたいから
- 事務所のシステムや業務フローが合わないから・キャリアアップしにくいから
- 人間関係がうまくいかないから
- インハウスに転職したい(もしくは法律事務所に転職したい)から
- 独立したいから
の6つに主に分類されます。
それぞれの悩みや希望に応じて、転職・解決のポイントを以下で解説します。
①年収を上げるための転職法
年収を上げた方は、「年収レンジが広い事務所」への転職がおすすめです。
年収レンジの広い事務所とは、その事務所で実現される年収の下限と上限の幅が広い事務所を意味します。
事務所の抱える案件の種類、大手事務所や外資系の法律事務所など、職場の種類や状況によって年収は大きく変動するのです。
そのため、高年収を実現するためには「年収レンジが広い事務所」で、上限まで年収を引き上げられるようなキャリアを築くのが最も堅実です。
高年収が実現できる事務所について、以下で詳しく解説します。
年収レンジが広い事務所
高年収が実現できる、つまり年収レンジが広い事務所は以下のとおり。
- 五大などの大手法律事務所
- 企業法務系の事務所
- 外資系の事務所
ただし、五大法律事務所などの大手は給与水準が高い代わりに、転職のハードルがかなり高いです。具体的には、学歴やスキル・人柄などの様々な要素が求められます。
五大法律事務所への転職で求められるスキル、司法試験の成績が転職活動に与える影響については、以下の記事をご覧ください。
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高年収が実現できる法律事務所のなかで狙いどころは、企業法務系の事務所です。
企業法務系の法律事務所は、一般民事を扱う法律事務所よりも年収が高い傾向にあります。
企業法務系の事務所には、以下のような事務所があります。
企業法務弁護士について、詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
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企業法務弁護士の求人を紹介して欲しい、企業法務弁護士としてやっていけるのか知りたい、といった方は、弁護士専門の転職キャリアアドバイザー「リーガルジョブボード」にご相談ください。
また、英語が得意な方には、外資系の法律事務所もおすすめです。
外資系の事務所は案件の単価が高く、社員への還元が大きい傾向にあります。
実務レベルの英語力が求められますが、見返りも大きいのが特徴ですので、英語が得意な方は検討してみてください。
年収の高い法律事務所への転職に必要なスキルや経験
五大法律事務所・大手法律事務所・企業法務系の事務所・外資系の事務所へ転職する際に求められるスキルを解説します。
以下のスキルや実務経験があると、転職活動に有利になります。
- 上場会社の案件を取り扱った経験
- 英語の資格・英語力を活かして仕事をした経験
- M&A案件の経験
まず、1つ目の「上場企業の案件」は、動く金額や事業規模が大きく、五大法律事務所でよく取り扱う内容です。
上場企業の案件関連の経験は、五大などの大手法律事務所への転職で、大きなアピールポイントとなります。
業務で求められるレベルも高いため、上場会社を取り扱った実務経験があると、かなり経験値が高い弁護士として評価してもらえるでしょう。
続いて、2つ目の「英語の資格・英語力を活かして仕事をした経験」ですが、「ビジネスレベルの英語力がある」「英語を使って海外との案件を取り扱ったことがある」といった経歴は、外資系の法律事務所への転職で有利に働きます。
外資系の事務所は忙しいですが、年収が高い傾向にあり、英語のスキルや海外案件などの経験は評価されやすいです。
最後に、3つ目の「M&A案件の経験」ですが、事業規模の大きい会社ほどM&Aなどの案件を取り扱うことが多く、業務内容はかなり複雑です。
そのため、弁護士としてM&Aに携わったことがあると、転職の際に非常に評価されます。事務所内で重宝される存在となるでしょう。
②ワークライフバランスを実現するための方法
続いて、ワークライフバランスを実現するための方法について解説します。
多忙な弁護士は終電頃まで勤務しているといったケースもあり、ワークライフバランスを実現するために転職を考える方も少なくありません。
自身が思い描くライフスタイルを実現するには、働きやすい職場を選ぶことが重要です。ワークライフバランスを実現したい方は、このまま読み進めてください。
企業内弁護士(インハウスローヤー)へ転職
ワークライフバランスを実現する方法の一つに、「企業内弁護士(インハウスローヤー)」への転職があります。
一般的な弁護士は「法律事務所」に所属しますが、インハウスローヤーは「一般企業」に所属するので、所属先の企業の待遇が適用されます。
ワークライフバランスが整っていないケースが多い法律事務所に比べ、一般企業は残業が少なく、福利厚生も充実しています。20時~21時には帰れる職場、土日は完全オフといった職場も存在します。
もちろん、企業によって忙しさは異なり、四大・五大法律事務所に並ぶほど多忙な企業もあるのが実情です。
インハウスの求人に応募する場合、その企業の残業時間や休日出勤の有無を必ず確認しましょう。
条件面で気になる残業や休日出勤など、面接で聞きにくいことは、転職キャリアアドバイザーを通じて確認することができます。
聞き方やタイミングによっては、採用側に「残業が発生したら辞めるのだろうか?」「一切の残業も受け付けないのだろうか?」と思われてしまう懸念があるほか、残業があるのに「残業はない」と採用側に事実と異なることを言われる場合も稀にあります。
リーガルジョブボードが取り扱う全ての求人は、キャリアアドバイザーが直接訪問か電話取材で内部情報の把握・共有を徹底していますので、安心してご利用ください。
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一般民事を取り扱う事務所へ転職
ワークライフバランスを実現するもう一つの方法として、「一般民事を取り扱う法律事務所」への転職をおすすめします。
一般民事を取り扱う事務所は、残業が少ない傾向にあります。
具体的な残業時間は事務所によって大きく異なるので、残業の実態を詳しく把握したい場合は、前述したように弁護士専門の転職キャリアアドバイザーの利用がマストです。
一般民事がメインの事務所へ転職する場合、残業が減る代わりに年収も減少する可能性がありますので、注意が必要です。
年収を下げたくない場合は、「個人受任が可能な事務所」に転職すると良いでしょう。個人の売上で年収を調節できるため、将来的な独立を視野に入れている方にも非常におすすめです。
弁護士がワークライフバランスを実現する方法や転職のコツは、以下の記事で詳しく解説しています。
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③事務所のシステムや業務フローを変えたい場合の転職法
「事務所のシステムに不満がある」「業務フローが合わない気がする」「キャリアアップしにくい環境に感じる」といった弁護士の方は、特に多い傾向にあります。
こうした悩み・不満を解消するには、先輩弁護士や弁護士専門の転職キャリアアドバイザーなどに現状を話し、それらが解消されうる事務所・企業を紹介してもらうことをおすすめします。
次に弊社を通じて後悔しない転職を叶えた弁護士の実例を紹介します。
キャリアアップしやすい職場に転職できた成功事例
まず、企業法務系の事務所に8年ほど勤めていた方の事例です。司法修習を終え、企業法務系の事務所に8年働いているのに、一向にキャリアアップできる未来が見えないと悩んでいらっしゃいました。
先輩弁護士が、後から入った弁護士をパートナーに引き上げようとせず、口では言っても行動に移さなかったそうです。
そのため、いつまでもアソシエイトのままでキャリアアップできず、こちらの方は転職活動を始めました。
将来的に独立を考えている方だったため、パートナーになれる事務所や、独立にあたって新規のお客さんを開拓することを許容してくれる事務所の求人を提案し、転職されました。
結果的にパートナーや独立に向かって、着実にキャリアを積めているようです。
自分に合った業務フローの事務所へ転職できた成功事例
ある弁護士の先生が働いていた事務所は、パートナーの弁護士とアソシエイトの弁護士数名がバディーを組んで、一つの案件を担当するスタイルを取っていました。
こちらの先生はアソシエイトで、パートナー弁護士のサポート業務(書類を作成したり、調べ物をしたり)がメインで、基本的にパートナーから投げられた仕事をこなしていました。
特にコロナの影響により、事件の内容や詳細を共有されていなかったり、何もわからない状態で仕事を投げられていたりして、やりがいを感じにくくなったそうです。
そこで、最初から最後までお客さんと向き合い、裁量を持って働ける職場の求人を提案し、転職されました。
バディーを組む業務システムに不満を感じていましたが、転職によって業務をこなしやすい職場に就くことができたのです。
人によって様々な悩みや不安・不満を感じていらっしゃるかと思います。弁護士専門の転職キャリアアドバイザーである「リーガルジョブボード」にご相談いただければ、あなたに合った職場の求人をご提案させていただきます。
④人間関係の悩みを解消するための方法
弁護士に限らず、人間関係が原因で転職を検討する方は大変多いです。
人間関係に悩まされている場合はどうすれば良いのか、以下で解説します。
挨拶をする
「コミュニケーションは挨拶から」とよく言われます。
例えば、出社の際に朝の挨拶をする機会があると思いますが、一日の始まりに挨拶を気持ちよく行えばお互い話しかけやすい雰囲気を出すきっかけとなります。
関係が良好ではない相手に、挨拶をしたり話しかけることは抵抗感があり、勇気も必要だと思います。だからこそ、自ら手を差し伸べることで相手も抵抗感が薄れ、歩み寄ってくれるようになります。
そのためのアプローチとして、最低限の挨拶は心がけるようにしましょう。
議論しない
良好な人間関係のもとでの議論は問題ありませんが、そうでない相手との議論は成立しない可能性があります。
多少不満があっても、相手の言い分や主張には同意して平穏を保つのが無難です。
ただし、それによってあなたが大きな不利を被り続ける場合は我慢する必要はありません。
特に、同意や肯定の姿勢を見せて状況がさらに悪化する場合(パワハラが起こるなど)は、上司や第三者に相談してください。働ける場所はいくらでも存在することを忘れないでくださいね。
人間関係が良好な職場へ転職する
人間関係が良好な職場を見つけ、転職するのが最もおすすめです。
事務所の雰囲気や、どのように業務が進んでいるのかは、転職キャリアアドバイザーを介すと詳しく聞くことができます。
またキャリアアドバイザーによっては、事前に事務所に訪問できたり、事務所の方とカジュアル面談を行うことも可能です。
人間関係や職場の雰囲気は非常に重要なチェック項目になります。妥協や遠慮をせず、できる限り情報を収集しましょう。
弁護士専門の転職キャリアアドバイザーである「リーガルジョブボード」では、事務所の口コミや人間関係について、弁護士の方から情報を収集しています。気になる事務所がある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
⑤インハウスもしくは法律事務所にキャリアチェンジする方法
「法律事務所で働いているけど、インハウスローヤーが気になっている」という方もいらっしゃるでしょう。
法律事務所に転職するメリットは、高年収が目指せることです。
一方で、インハウスローヤーから法律事務所へのキャリアチェンジを考えている方もいらっしゃるかと思います。
インハウスに転職するメリットは、ワークライフバランスや福利厚生が整っていることです。
どちらにもメリットがあるので、実現したい働き方や年収に応じて、キャリアチェンジを検討してみてください。
それぞれの具体的な方法を以下にまとめます。
法律事務所からインハウスローヤーへのキャリアチェンジ
まず、法律事務所からインハウスローヤーへのキャリアチェンジです。
結論から言いますと、法律事務所での実務経験があれば、インハウスローヤーへの転職や移籍は十分に可能です。
インハウスの求人は経験者を優遇する傾向にあるので、スキルや実務経験を正確に伝えることができれば歓迎されます。
インハウスローヤーの具体的な業務内容や年収については、以下の記事をご覧ください。
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インハウスローヤーから法律事務所へのキャリアチェンジ
インハウスから法律事務所に転職・移籍する場合、少しだけハードルが高くなります。
なぜならば、インハウスで経験した業務内容は、法律事務所での実務に活かせる部分が少ないからです。
そのため、法律事務所への転職では、年収が下がったり、新卒の法律事務所勤務の弁護士と同じ給与水準になったりする可能性があります。
ただ、法律事務所でキャリアを積むことができれば、高年収も目指せます。
インハウスから法律事務所へ転職を実現したい方は、以下の記事をあわせてご覧ください。
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⑥独立は独立歓迎の事務所に転職
「独立したいが、具体的に何から始めれば良いのか分からない」「独立が向いているのか分からない」といった方は、独立支援・独立歓迎を掲げる事務所で働いてみるのも選択肢の一つです。
独立を歓迎する事務所で働くと、以下のようなメリットがあります。
- 独立の手続きやノウハウを教えてくれる
- 顧客やクライアントの獲得の仕方を教えてくれる
- 独立のための退職申し出を気持ちよく迎えてくれる
独立サポートを受けながら収入を得ることができ、まさに一石二鳥です。
独立までの準備期間が必要な方は、「独立歓迎」「独立支援」を掲げる法律事務所の求人・職場に転職するのはいかがでしょうか。
弁護士専門の転職キャリアアドバイザーである「リーガルジョブボード」では、独立支援・独立歓迎の弁護士求人を多数ご紹介できます。興味をお持ちの方は、お気軽にご連絡ください。
また、独立するのにベストなタイミングは、弁護士登録後5年〜10年くらいです。
理由は以下の記事で解説していますので、あわせてご覧ください。
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退職の手続きややり方・伝えるタイミング
実際に転職を検討するならば、退職の手続きやタイミングも把握しておきましょう。
基本的には、退職届を提出し、退職までに引き継ぎがしっかり行われていれば問題ありません。
しかし、退職を伝えるタイミングを誤ったり、引き継ぎを雑に行ってしまうと、思わぬトラブルを引き起こす可能性があります。
退職のタイミングや伝え方について悩んでいる方は、以下の記事をぜひご覧ください。
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転職理由を語る際の注意点
転職活動中、面接でほぼ必ず「志望動機や転職理由」を聞かれます。
もし、転職理由がネガティブ寄り(人間関係や今の職場への不満・不安)ならば、そのまま伝えてしまうとあまり良い印象を与えません。
本当の転職理由がネガティブでも、ポジティブな表現を心がける必要があります。ポジティブな表現に変えることで、転職成功の可能性をグッと上げることができます。
転職理由のポジティブな語り方などは、以下の記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
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弁護士は転職キャリアアドバイザーを活用すると内定が出やすい理由
内定の可能性をグッと上げたい方は、「転職キャリアアドバイザー」の活用を強くおすすめします。
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ちなみに、自分で求人に応募するより、転職キャリアアドバイザーを経由して応募した方が内定率が大きく上がることをご存知ですか?理由は以下の記事に書かれています。
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