弁護士・司法修習生の就職先(勤務先)9選|選び方や向いている人も解説
by LEGAL JOB BOARD 森田
転職エージェント
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こんにちは。弁護士・司法修習生の専門エージェント「リーガルジョブボード」の森田です。
本記事では、「弁護士や司法修習生の就職先」について解説します。就職先の種類はもちろん、法律事務所の選び方まで言及しています。
弁護士として就職予定の方、法曹になることを考えている方は、ぜひご一読ください。
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この記事の目次
弁護士・司法修習生の就職先・勤務先
多くの司法修習生は、法律事務所で弁護士として勤務することを選択しますが、なかにはキャリアパスについて悩む方もいるでしょう。
司法修習生が持っている「法律知識」は、弁護士以外にも様々な職種で活かすことができます。また、弁護士として働いている方も、弁護士だからこそ転身しやすい職種も多くあります。
下記では、弁護士・司法修習生の就職先10選を解説していきます。
①法律事務所
法律事務所は、最も多くの司法試験合格者が選択する就職先です。司法試験の受験者は、法律事務所で働くことを想定し、合格を目指している方がほとんどでしょう。
もし法律事務所へ就職する場合は、事務所選びが非常に重要です。法律事務所は規模によって特徴が異なるため、どこでどんな経験を積むかが長期的なキャリアを考える上で大切になってきます。
法律事務所へ就職を考える場合、五大法律事務所や大手法律事務所も検討されるかと思います。大手・中小の違いや求められるスキルは、こちらの記事でまとめています。
また、年収が高い法律事務所は大手や五大以外に「企業法務系の事務所」もあります。五大法律事務所の就職難易度は高いので、年収の高い事務所の選択肢として企業法務弁護士も検討すると良いでしょう。
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業務内容
弁護士の業務内容は、法的なトラブル(事件)を解決することです。
離婚問題などの一般民事、被疑者や被告人の弁護を行う刑事事件、企業が健全な経営活動をするためのリーガルチェックなどをおこなう企業法務業務があります。
どの業務に力を入れているのか、得意としているのかは、その事務所によって違います。
年収
法律事務所で働く弁護士の場合、平均年収は1,100万円程度です。法律事務所の1年目の平均年収は約550万円程度で、経験やスキル次第でさらに上を目指せます。
働く事務所によっても年収は大幅に異なり、五大法律事務所などの大手では、1年目から年収が1,000万円超えるのが一般的です。
弁護士の平均年収データを知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
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向いている人
積極的に営業をして高給与を目指したい方は、法律事務所での勤務に向いています。
法律事務所の弁護士は、アソシエイト・パートナー・独立どの立場でも、ある程度の営業力が必要です。キャリアを築くうえで顧客数は重要なうえ、その数によって収入が変わってきます。
そのため、自身の力で上を目指したい方は、法律事務所に勤務するのがおすすめです。
「職場選びやキャリアパスで迷っている」「就職・転職関連の情報収集がしたい」といった方は、弁護士・修習生専門エージェント「リーガルジョブボード」にご相談ください。
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②インハウスローヤー(企業内弁護士)
最近では、インハウスローヤーとして企業に就職・転職する選択肢も、一般的になりつつあります。
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業務内容
企業内弁護士は、企業が健全な経営活動を行う為に動くのが主な仕事です。取引に関する契約や知的財産などの事業に関する業務や、危機管理・不祥事対応などを行います。
インハウスローヤーの細かい業務範囲は企業によって異なりますが、主な業務や求められる能力・法知識は業界ごとに大体決まっています。
仕事内容や働き方、キャリアについては、現役インハウスローヤー監修のもと、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
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年収
インハウスローヤーの平均年収は、700万円〜1,000万円程度です。一般企業ですので長く働くと徐々に年収がアップする傾向です。詳しくは以下の記事で解説しています。
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向いている人
インハウスローヤーは、ライフワークバランスを大切にしたい方におすすめです。
一般企業のほとんどは働き方改革が浸透しており、法律事務所と比べて残業が少なく、待遇が良い傾向にあります。また、福利厚生が充実している点も魅力的です。
企業の給与水準があるため、グッと収入をアップすることは難しいかもしれませんが、安定した待遇の元で力を発揮できるのが魅力の一つです。
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③検事
司法試験に合格すれば、検事を目指すこともできます。検事になるためには、司法修習生考試に合格した後、検事採用面接を受けなければなりません。
判断基準は、「能力・適性・人格・識見に優れた方を総合的に判断した上、採用されます」とされており、資質を面接では見極められます。
補足:検事としてのキャリア基本的には下記の順でキャリアを積んでいきます。
- 新任検事
- 新任明け検事
- A庁検事(ここまでで5年程度)
- 三席検事
- 次席検事
- 検事正
- 検事長
- 検事総長
新任検事、新任明け検事は力をつける期間です。5年目以降になると、一人前の検事として認められる存在になります。
業務内容
検事は捜査・公判、または裁判執行の指揮監督をおこないます。常に警察と共に、警察から送致されたり・検察官に直接告訴や告発があった事件を捜査。裁判所へ起訴するかどうかを判断し決定します。
また、被告人の罪状を証明するため、公判請求した裁判の立会、裁判所に証拠の提出、証人尋問を行いうのも検事の仕事です。
年収
年収は500~600万円程度で、部長クラスになると1,000万円を超える年収になる傾向にあります。
- 検事総長 約1,800万円
- 次長検事 約1,500万円
- 東京高等検察庁検事長 約1,600万円
といったように、高収入を得ることも可能です。
向いている人
正義感が強い方に向いています。公益の代表者として、検事は検察権を行使していくため、公平な視点で事件と向き合う必要があります。正義感が強いだけではなく感情のコントロールもできなければなりません。
また、ひとつの事件にかけられるのは最大23日以内と短いので、判断力も必要です。
④裁判官
司法試験合格後、裁判官を目指すこともできます。優秀な人材に積極的に声がかかるといわれており、誰しもがなれるわけではありません。司法試験の順位がいいのはもちろんのこと、修習中の試験も上位であることは必須です。
裁判官に任官されると、「未特例判事補」になり、見習いとして学びます。まだ一人で裁判はおこなえず、裁判長も務められません。任官から5年で「特例判事補」となります。特例判事補になると、一人で裁判をおこなえるようになります。
10年目になると「判事」になり、一人前といわれ、その後は「高等裁判所長官」「最高裁判所判事」「最高裁判所長官」とキャリアアップをしていくことがあります。しかし、「判事」以上のキャリアを積む人はほんの一握りです。
業務内容
裁判官の仕事は、裁判所において訴訟の判決を下すことです。事前に提出された資料を読み込み、当事者や弁護士、検察官、証人の話を聞いた上で、証拠が妥当かどうかを法に照らし合わせ判断します。
対応する裁判は下記の通りです。
- 刑事裁判
- 民事裁判
- 非行事件を起こした少年の審判
年収
裁判官の年収は年収を平均すると、900万円前後です。月給は段階的に昇給する仕組みで、「裁判官の報酬等に関する法律」で下記のように決まっています。
- 簡易裁判所判事(17号~1号) 23万3,400円~81万8,000円
- 判事補(12号~1号) 23万3,400円~42万1,500円
- 判事(8号~1号) 51万6,000円~117万5,000円
- 高等裁判所官庁(東京以外) 130万2,000円
- 東京高等裁判所長官 140万6,000円
- 最高裁判所判事 146万6,000円
- 最高裁判所長官 201万円
上記の報酬のほかに、各種手当やボーナスが支給されます。
向いている人
難関資格と言われる司法試験を合格した中で、さらにまじめで優秀な人材のみがつくことができるため、まじめな方が向いているのは言うまでもありません。
人の人生を大きく左右する判断を任されるため、公平な思考を持っている方が向いています。
また、新たな法律の制定・改正を常に学び続ける向上心が必要です。
「職場選びやキャリアパスで迷っている」「就職・転職関連の情報収集がしたい」といった方は、弁護士・修習生専門エージェント「リーガルジョブボード」にご相談ください。
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⑤公務員(自治体内弁護士)
自治体内弁護士として働く方もいます。自治体内弁護士とは、都道府県庁・市役所・町村役場などの関連機関に在籍しており、主に法務部門で働く弁護士のことです。
勤務形態は大きく分けて以下の4パターンです。
- 通常の採用試験を受けて、職員になる
- 非常勤職員
- 特定もしくは一般任期付職員
- 任期付短時間勤務職員
公務員として働く弁護士の任期は、法律および条例によって定められており、最長で5年です。ほとんどは、2~3年の任期で採用され、その後延長されます。
業務内容
自治体内弁護士が配属されているのは、主に各自治体の法務部や児童相談所や障がい者センター、教育委員会、労働委員会などです。
業務内容は、条例や規則の策定、各種法律相談、住民対応まで多岐にわたります。
基本的に公務員の兼任は禁止されていますが、自治体の許可を得れば公務員と弁護士活動を兼任することが可能です。
年収
自治体内弁護士の年収は、大体800万円程度になることが多いようです。前述したように弁護士活動を兼任できる可能性があるため、働き方によっては高収入を目指すこともできるでしょう。
向いている人
やりがいがある職場を希望している方に向いています。自治体内弁護士は、職員・住民から直接感謝されることが多く、やりがいが感じられるでしょう。
また、行政運営をサポートするだけではなく、市民の要望を聞き、行政と市民が納得するよう政策を前に進めていく道を見つけていきます。
弁護士として、このような経験をすることはなかなかないため、やりがいを感じる方も多いでしょう。
⑥政治家
弁護士を経て、政治家として活躍する選択肢もあります。ほとんどの政治家は、地方議員として経験を積み、国政に挑みます。一方で、弁護士や国家公務員、医師、経営者などから政治家を目指す方も一定数います。
国会議員の年収は平均2,200万円程度です。
責任感や正義感が強く、リーダーシップが発揮できる方に向いています。また政治家はかなり体力を使う仕事ですので、体力に自信がある方でないと務まりません。
⑦法律学者
法律学者は、私たちの社会生活を支える法律のあり方について研究しています。弁護士は法を利害関係の道具として使うため勉強をしていますが、法学者は法を研究を対象としています。
大学の法学部に所属します。平均年収は、大学教授は約1,000万円、大学准教授は約850万円、大学講師は約700万円ほどです。弁護士のように、自分の裁量で給与を上げることは難しいですが、安定して高給与を得ることができます。
信念を持ち、法律について知識を深め、更に熟考したい方や、社会でどんなことが起き、どんな議論がされているのかリサーチする力がある方に向いています。
⑧司法書士事務所(司法書士)
ごく稀ですが、働き方などを考えて司法書士という職種を選択する方もいらっしゃいます。弁護士資格を取得すれば、司法書士などの別士業として働くことができます。
その場合、多くは司法書士事務所での勤務となります。司法書士の初年度の年収は350万円〜400万円で、勤務を続けるほど高くなる傾向にあります。
⑨特許事務所(弁理士)
司法書士と同様、弁護士資格を取得すると弁理士として働くことが可能です。こちらも稀ではありますが、得意な技術分野があったり、知財を守る仕事に惹かれて弁理士を選択する方もいます。その場合の勤務先は、ほとんどが特許事務所です。
弁理士の平均年収は700万円〜750万円です。ただし、弁理士の年収は、勤務先やスキルによって大きく変わります。弁護士と同様、スキルや経験次第で高給与を目指せる職種ですので、営業力がある方が向いていると言えます。
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とにかく年収を上げたい場合は、「法律事務所」がおすすめです。なかでも、五大法律事務所や企業法務の取り扱いが多い大手法律事務所は、年収が高い傾向にあります。
弁護士1年目の平均年収は550万円程度ですが、五大法律事務所は1年目から年収1,000万円以上です。約2倍の収入を得ることができるため、高年収を目指したい弁護士はまず応募したいところ。
しかし、五大法律事務所は学歴や司法試験の成績が重要視されるため、非常に狭き門となっています。司法試験の成績や学歴が弁護士の転職活動に与える影響については、こちらの記事で解説しています。
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