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弁護士の志望動機(例文付き)を応募先別で解説|転職成功のコツや注意点も

弁護士の志望動機(例文付き)を応募先別で解説|転職成功のコツや注意点も

by LEGAL JOB BOARD 増田

コンサルタント

担当職種:
  • 弁護士
  • 法務
弁護士の志望動機(例文付き)を応募先別で解説|転職成功のコツや注意点も

こんにちは。弁護士の転職エージェント「リーガルジョブボード」の増田です。

本記事では、「弁護士の志望動機や転職理由のポイント」について解説します。

応募先が「法律事務所」か「企業(インハウス)」かによってポイントが変わるので注意してください

志望動機や転職理由は、基本的にどの事務所・企業でも聞かれるので、言語化できるよう必ず整理・対策しておきましょう。

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志望動機は必ず整理しておく

志望動機は重要な項目です。

志望動機は語れて当然だからこそ、うまく語れなければ選考に落ちるリスクがあります。

ここで勘違いしてはいけないのは、志望動機の「内容そのもの」を「壮大に・魅力的にしなければいけない」というわけではないということ。

「志望動機をスムーズに言語化できるか」「論理的な志望動機になっているか」などが、書類や面接では見られます。言い換えれば、志望動機をスムーズに言語化できるか否かで、その人の素質や地頭・論理力の見られ方が変わるのです。

また、弁護士の書類選考や面接でよく見られるのは、学歴や司法試験の成績、これまでの経験などの「スキル面」です。仮にスキルが同レベルの複数人から応募があれば、人間性や考え方、志望度合でどちらを採用するか決めることもよくあります

そのため、志望動機はつくり込んでおくことをおすすめしています。

しかし、どれだけ論弁に長けている弁護士でも、転職時の志望動機を作るのが苦手といった方も多い印象です。あと一歩で、内定がもらえないということがないよう、志望動機は重要な項目と考え対策をしていきましょう。

好印象を与える志望動機のポイント5つ

ここから、好印象を与える志望動機のポイント5つをご紹介します。

以下の項目を押さえることで、内定の可能性がグッと上がるはずです。

①ネガティブな転職理由をそのまま伝えない

志望動機を語る上で、前職を辞めた理由を取り入れる場合があるかもしれません。

もし前職を辞めた理由がネガティブな要素がある場合、そのまま語らないよう注意しましょう

例えば「事務所の体制が合わなかった」「上司とうまくいかなかった」といったネガティブな理由を語ると、主体性がなく他責思考だと捉えられてしまう恐れがあるからです。

そうではなく、志望動機はポジティブな内容が好印象を与えます。

  • 共感できる事業内容だから
  • 独立やパートナーを歓迎する事務所だから
  • 新規開拓活動を行える事務所だから

といった事務所の事業内容や体制・制度に惹かれた旨や、企業や事務所の考え方への共感を伝えましょう。

転職理由が人間関係にある場合(ネガティブ)でも、以下のように表現や切り口を少し変えることで好印象を与えられます。

【ネガティブな転職理由をポジティブに変える例】

▼本来の転職理由

ボスとの相性が悪いため、転職を考えました。

ボスは会社組織のような事務所を目指しているため、個人受任も出来なければ、全てボスに確認を取らなければならない。右腕だった人にも裁量がなかった。

上のようなネガティブな転職理由は、下記のように伝えると良いでしょう。

▼ポジティブな転職理由へ

ボスは素晴らしい方ですが、働いていくうちにボスの方針が合わないと感じるようになりました。

私は弁護士としてさらに多くの経験を積んでいきたいと思っていますが、現事務所では個人受任も不可で、全てボスに確認を取らなければならないため、どんどんチャレンジしていける事務所で働きたいです。

「ボスが嫌だから辞めたい」ではなく、「より多くの仕事にチャレンジしたい」という向上心を表現することで、印象はだいぶ変わります。

人間関係が転職理由の場合、転職先では「人間関係(ここで言うところの「ボス」)のお話を延々とするのではなく、あくまで向上心を全面にアピールするのが望ましいです。

また、事業内容や働き方・業務内容を理由に志望動機を伝える際は、現在働いている事務所や企業ではその希望が叶えられない理由も志望動機に入れるとなお良いでしょう。

②応募先でなければならない理由を伝える

志望理由には、選考先の事務所もしくは企業でなければならない理由を入れると、説得力が増します。

他の事務所や企業ではなく、志望先がベストということが伝われば、採用される可能性もアップします。

  • 事業内容
  • 働き方
  • 事務所(企業)の規模
  • 業務内容

など、何らかの切り口で「その選考先がベストである理由」を語れるようにしましょう。

事務所・企業研究に息詰まったら、業界に特化した転職エージェントの知見を参考にしてみてください。

③志望動機・自己PRに一貫性を持たせる

志望動機と自己PRは一貫性を持たせると非常に引き締まり、好印象を与えます。

例えば、選考先の募集ポジションがリーダー職ならば、

「リーダーポジションに従事したいと考えたことが志望動機です。前職では10名ほどのチーム体制で自分中心に長期プロジェクトを進行させた実務経験があり、そこで培ったマネジメント力を活かせると思い応募させていただきました。」

というように、志望動機と自己PR(自分の強み)がマッチしていると、聞き手も話が入りやすくよりあなたの本質を見てくれるようになります。

志望動機や自己PRを独立して考えすぎてしまうと、支離滅裂になって話が伝わらなくなるので、上記のように一貫性を持たせて考えてみてください。

④謙虚さを大切にする

志望動機の伝え方や書き方は、謙虚さを大切にしましょう。

稀に、上から目線のような口調・書き方で志望動機を伝える方がいらっしゃいます。「○○はこうあるべきだ」「周囲のレベルが低いので、もっとレベルの高い職場で働きたい」といった内容です。

書類や面接では、その内容だけでなく、選考者の人間性も採用担当者はチェックしています。

この人と一緒に働きたいと思ってもらえるよう、あくまで謙虚な姿勢で臨みましょう。

⑤文章・言葉はこまめに切る

思考や気持ちを的確に伝えるため、文章や言葉をこまめに切るのがおすすめです。

特に面接では、緊張や考えがまとまっていないと長く話しすぎて、まとまりのない内容となってしまうケースがあります。

文章でも言葉でも、結論(主張)を表現してから、理由や補足説明をシンプルにまとめるようにしましょう。

「私はこれこれこういう理由と、こういう理由から、こういう業務内容に従事したいと思っています。」と話すよりも、

「私はこういう業務内容に従事したいです。理由は2つあります。1つ目は〜〜。2つ目は〜〜。」

といったように、言葉を区切ることで分かりやすく伝えられます。

志望動機(転職理由)の作り方や例文

志望動機のポイントを押さえたところで、実際に志望動機を作っていきましょう。

長すぎる志望動機は読まれなくなってしまうので、全体で200~300文字、多くても450文字程度でまとめます。

前述しましたが、文章はこまめに切るようにして作成してください。「、」で区切っていても一文が長くなりすぎると、伝えたいことが伝わりにくいです。適度に「。」で区切ることで、読みやすくなります。

志望動機の構成順は下記の通りです。

  1. 結論
  2. 魅力に感じた理由や根拠・自身とマッチする理由
  3. 志望する理由

弁護士の志望動機

第一段落目で、どうしてその事務所を受けたのか、結論から伝えます。

【例文】
私が貴所を志望する理由は、貴所における業務内容や業務を行う体制が現事務所と共通する点が多く、すぐに即戦力として貢献できると感じたためです。また、将来パートナー弁護士としてキャリアを築きたいと考えており、貴所のパートナー制度を魅力に感じました。

第二段落以降で、結論の根拠や理由を提示します。

これまでの経験や経緯、自身が目指す姿を具体的に述べながら、魅力に感じた点とどのようにリンクしていくかを話します。

【例文】
私は自身で顧客を獲得し、パートナーとして事務所に貢献することが、何よりの社会貢献だと考えております。貴所では新規顧客の獲得を積極的にすすめており、一人ひとりが弁護士としてスキルの向上に力を入れております。また積極的に所内からパートナーへ昇格させる制度を設けており、キャリアアップできる体制をつくることで、弁護士としてプロフェッショナルであることを求めています。

最後に、再度志望する理由をまとめます。

【例文】
まさに私が目指す弁護士像を追求できる事務所であると考え、貴所を志望いたしました。
将来的にはパートナーとして、貢献することを希望しています。

構成をしっかりと組むことで、要点が伝わりやすく、まとまった志望動機になります。

司法修習生の志望動機

第一段落目で、どうしてその事務所を受けたのか、結論から伝えます。

【例文】
貴所を志望しますのは、貴所が理念に掲げている「〇〇」に共感し、私自身も依頼者に寄り添い評価される弁護士になりたいからです。

第二段落以降で、結論の根拠や理由、自身とマッチすると考えた理由を述べます。

これまでの経験や経緯、自身が目指す姿を具体的に述べながら、魅力に感じた点とどのようにリンクしていくかを話します。

【例文】
私は、専門的な知識で多くの問題を解決し人々の生活に貢献したいと考え、法学部に進みました。
トラブルを解決するためには、今まで勉強してきた知識に加え、私の長所でもあるチャレンジ精神や向上心が大切と考えております。(長所をアピールできるエピソードなどがあると尚よし)

最後に、再度志望する理由をまとめます。

【例文】
貴所は、労働問題など生活に密着している案件を多く扱っており、人々の生活に貢献したいと考えている私が目指す弁護士像に近づけると考えております。

このように仕上げることで、スッキリとした伝わりやすい志望動機となります。

司法修習生は実務経験がなく、どのように自分をアピールすればいいのか悩む方もいるでしょう。

そんな方は、下記のような内容もアピールとして有効です。

  • どうして弁護士を目指したのか
  • 大学やサークル、アルバイトでの経験

【例文】
「在学中、法律サークルに参加しており、実際に困っている方々にアドバイスをさせていただく機会がありました。法的トラブルを一緒に解決する中で喜びをしり、法的知識をいかし社会貢献がしたいと考えるようになりました。」

法律事務所とインハウスローヤーは志望動機の内容に違いがある

志望先が企業か法律事務所かで、注力すべき志望動機の内容は違います。

それは、業務の性質や考え方に違いがあるためです。

法律事務所は業務内容やパートナー制度、企業は業務内容や企業の考え方・方針に共感を持ったなどの理由があるでしょう。

法律事務所では企業や個人クライアントの案件を担当しますが、企業では自社を守るのが仕事です。

業務内容においては、法律事務所は事務所ごとに一般民事・刑事事件から企業法務まで様々な業務を行います。一方で、企業では企業活動で生じる契約関連の業務、ガバナンスやコンプライアンス関連の業務、法的観点の相談やジャッジなどを行います。

法律事務所や企業のあり方、体制も大きく異なるため、各応募先に合った志望動機を考える必要があります。

志望動機や転職理由の例文

下記の志望動機例を参考にしてください。

【弁護士の例文】
私が貴所を志望する理由は、貴所は企業法務をメインとしており現事務所と業務範囲が共通しているので、すぐに即戦力として貢献できると感じたためです。また、将来的に企業法務に強いパートナー弁護士としてのキャリアを考えているからです。

現事務所で企業法務を経験し、大勢の人を抱える企業の活動を左右し影響を与える仕事にやりがいを感じていました。企業活動を支えることで、社会貢献につながると強く感じています。貴所では、企業法務をメインとし国内外幅広い業務に対応しているだけではなく、個人の新規顧客開拓もすすめており、積極的にパートナーに昇格させる制度があるので、将来的にパートナーを希望している私自身が求めている環境だと考えました。

また、多様な専門分野に長けた先生方が所属しておられますので、私のこれまでの経験をいかしスキルを高めることができる環境に魅力を感じます。さらに知識を深め、貴所に貢献したいと考えております。

【司法修習生の例文】
貴所を志望しますのは、貴所が理念に掲げている「〇〇」に共感し、私自身も依頼者に寄り添い評価される弁護士になりたいからです。

私は、専門的な知識で多くの問題を解決し人々の生活に貢献したいと考え、法学部に進みました。

トラブルを解決するためには、今まで勉強してきた知識に加え、私の長所でもあるチャレンジ精神や向上心が大切と考えております。(長所をアピールできるエピソードなどがあると尚よし)

貴所は、労働問題など生活に密着している案件を多く扱っており、人々の生活に貢献したいと考えている私が目指す弁護士像に近づけると考えております。

書類・面接対策も大事

良い志望動機ができても、履歴書・職務経歴書が作り込まれていなかったり、面接対策が不十分であれば、内定はもらえません。

書類作成や面接対策も並行して行うようにしましょう。

こちらの記事では、履歴書・職務経歴書の作り方についてまとめています。

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また、こちらの記事では面接対策についてまとめていますので参考にしてください。

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この記事の執筆者

LEGAL JOB BOARD 増田

コンサルタント

担当職種:
  • 弁護士
  • 法務

明治大学卒業後、大手生命保険会社に入社。個人・法人営業にて上位5%の成績を収め、入社4年目で営業所⻑に就任。 リーガルジョブボードでは、責任者として弁護士領域への本格参入を牽引した後、採用コンサルティング事業の立ち上げを推進。 弁護士事務所の採用支援で得た圧倒的な情報量を武器に、現在までに100名以上の転職成功を実現。

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