
「弁護士は就職難」は嘘である理由や実態|就職できないケースも解説

by LEGAL JOB BOARD 横山
キャリアアドバイザー
- 担当職種:

こんにちは。弁護士の転職エージェント「リーガルジョブボード」の横山です。
本記事では、「弁護士が就職難であるとささやかれる理由」や「弁護士の就職活動の実態」について解説します。
司法試験合格を目指す方や、就職活動中の司法修習生の方から、「司法試験に合格しても就職するのは厳しいですか?」「弁護士でも就職が厳しい時代なんでしょうか?」という疑問をいただくことがあります。
結論から言うと、弁護士は決して就職難ではありません。
その理由や就職活動を有利に進めるための方法、事前準備などについてお話しします。逆に「就活に不利になる条件やケース」もにも触れますので、ぜひご参考になさってください。
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この記事の目次
「弁護士は就職できない」は嘘である理由
結論から申し上げますと、「弁護士は就職できない」という事実はありません。
優秀な弁護士を求める法律事務所は、まだまだたくさんあります。
また、一部で「弁護士は仕事がない」といった噂がありますが、そのようなこともありません。以下の記事で詳しく解説しています。
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近年、弁護士は企業法務でも活躍しており、企業内弁護士として働く方も増えています。企業内弁護士を求める企業は増加傾向にあり、弁護士の将来性も十分にあるでしょう。
企業内弁護士の将来性や働き方については下記の記事でまとめています。
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「弁護士は就職難」とささやかれる理由
「弁護士は就職が難しい」と言われている背景には、弁護士業界の変化が関係しています。
下記では、それらの要因について解説します。
AIの進出
どの業界でも、AIに仕事を取って代わられるといわれています。
しかし、弁護士はAIが進出しても仕事がなくなることはないでしょう。
弁護士は法的知識だけではなく、人に寄り添って事件の本質を見抜く力が求められます。
そのレベルまで、AIがカバーできるかというとかなり難しいはずです。事務的な仕事では、AIを導入して業務の効率化をはかることがあるかと思いますが、全ての仕事を奪われることはないでしょう。
下記では、AIの影響や弁護士の将来性についてまとめています。
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弁護士数の増加
司法改革が1990~2004年頃に行われたことで、弁護士数が増加傾向にありました。
弁護士人口が増えると、事務所が募集している人数から溢れてしまうのではないかと考える人もいるでしょう。
しかし、68期頃から司法試験の合格者数の増加は落ち着き、インハウスローヤーや企業法務、リーガルチェックソフトのプロダクト開発など、弁護士の活躍の場が広がったことで重要が高まっています。
そのため、「司法試験に合格したけど就職できない」といったことはほぼありません。
メディアでの報道
2010年前後に、メディアで「弁護士は就職難である」と多く報道されました。
確かに2009~2011年度あたりは、弁護士数が増加して就職が難しい時期もあったようですが、現在はそうではありません。
以前のイメージから、未だに弁護士は就職しにくいと思っている方がいらっしゃいます。司法試験の受験を迷った時に、「就職できないならば、司法試験に費やす時間が無駄なのでは?」と考える方も。
実際に司法試験に合格し、就職活動を始めた方は「就職難は事実ではない」と感じているかと思います。
弁護士の就職難易度
弁護士の就職難易度は、どんな事務所・働き方を希望するかで大きく異なります。
五大法律事務所のような大手事務所に入りたいのであれば、難易度はかなり高いです。
司法試験で良い順位になるのはもちろんですが、コミュニケーション能力や人柄も重視されるので、一握りの方しか内定を勝ち取ることはできません。
しかし、自分に合った法律事務所を幅広く探している場合、ある程度のコミュケーション能力があれば、ほとんどの方が就職・転職に成功しています。
就職活動で狙い目の就職先
最近増えている「企業内弁護士」という働き方は、ねらい目です。
顧問弁護士を外注するのではなく、自社で弁護士を抱えた方がコストが削減されるケースがあり、求人が増加傾向にあります。
また、債務整理系や一般民事系の事務所もねらい目でしょう。
企業法務系の事務所は、経験者が求められる傾向にありますが、債務整理系や一般民事系の事務所は経験業種の条件を出していないことが多いです。
新人弁護士の場合、年齢が上がるにつれ応募条件にひっかかってしまうことがありますが、債務整理系や一般民事系の事務所は、年齢に関して比較的柔軟な傾向にあります。
内定率を上げるならキャリアアドバイザーの活用が必須
内定の可能性をグッと上げたい場合は、転職キャリアアドバイザーの活用が必須です。
なぜなら、自分で求人に応募するよりもキャリアアドバイザー経由で応募した方が、内定の可能性がグッと上がるからです。
応募前に、求職者の推薦文を作成したり、面接対策を行うなど、就職・転職活動を幅広くサポートしてくれます。
転職キャリアアドバイザーを活用するメリットについては、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
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弁護士の就職活動を有利に進める方法
転職キャリアアドバイザーを利用する以外に、就職活動を有利に進める方法をお話していきます。
クラークに参加
司法修習生にとって、クラークに参加することは事務所の雰囲気を知るための有効な手段です。
クラークとは、希望する事務所で職業体験ができる機会です。サマークラークやウィンタークラーク、スプリングクラークなどが開催されています。
特に大手事務所では、選考に応募するうえでクラークへの参加が必須というケースがあります。また、クラークで希望事務所の先生と話す時間も増えるので、自身をアピールできれば内定率アップに繋がるでしょう。
合同説明会
合同説明会することも、就職活動には有効な手段です。
合同説明会には、いくつかの法律事務所が参加しています。色々な事務所の話を聞くことができ、希望していなかった事務所の魅力に気付けることも多くあります。
クラークと同様に顔を覚えてもらい、好印象を残すことができれば、内定率がアップするでしょう。
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就職活動で不利になりやすい条件・ケース
就職活動において、不利になりやすい条件やケースを解説していきます。
コミュニケーション能力が低い
就職活動が順調に進みにくい方は、「コミュニケーション能力が極端に低い」ことがあります。
弁護士はコミュニケーション能力が求められる職業です。
最終面接は会食のケースが多いので、コミュニケーション能力が低いとうまくアピールできず、内定にたどり着けない可能性があります。
司法試験受講回数や合格後の順位
「司法試験に3回落ちて受験資格を失った後、再度ロースクールへ行き受験資格を獲得し、合格したけど順位が高くない」といった方も、就職活動がうまく進まない傾向にあります。
試験に挑戦した回数が問題ではなく、「そこまで司法試験に向き合ってきたにならば、もう少し良い結果を残せたのでは?」と思われてしまうケースがあるためです。
このような方は、他のポイントで自分の強みをアピールできるよう、応募書類や面接の対策を念入りに行いましょう。
結論:弁護士は就職難ではない
お話してきた通り、弁護士は就職難という事実はありません。弁護士はまだまだ需要があり、将来性もあります。
しかし、「就職できるかどうか」と「希望の事務所に入れるかどうか」は別の話です。希望に合った事務所を見つけるためには、クラーク・説明会への参加、弁護士専門キャリアアドバイザーの活用をおすすめします。
弁護士専門の転職キャリアアドバイザー「リーガルジョブボード」では、法律事務所や企業内弁護士の求人を多く取り扱っています。
また、就職・転職活動を成功させるため、以下のような幅広いサポートを行っています。
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