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企業法務弁護士とは?年収や業務内容・なり方|就職・転職方法も

企業法務弁護士の仕事内容や年収・求められるスキルを解説

by LEGAL JOB BOARD 増田

コンサルタント

担当職種:
  • 弁護士
  • 法務
企業法務弁護士とは?年収や業務内容・なり方|就職・転職方法も

弁護士の就職・転職を支援する「リーガルジョブボード」の増田です。

本記事では、「企業法務弁護士の業務内容や年収など」を解説します。ぜひ最後までご覧ください。

企業法務弁護士とは

企業法務弁護士とは、企業活動にかかわる法律業務(企業法務系の案件)を扱う弁護士のことです。
例えば、五大法律事務所の弁護士は、企業法務弁護士の代表格とも言えるでしょう。

主な業務内容としては、企業に対するリーガルアドバイスや予防法務、紛争対応などを行います。
企業法務の中にも、コーポレートやM&A、ファイナンス、危機管理など、さまざまな業務分野(法分野)が存在しています。

顧問弁護士として企業法務に携わる以外に、案件ごとに企業から相談を受けるケースもあります。

企業内弁護士(インハウスローヤー)との違いは?

企業法務弁護士と混同されがちなのが、企業内弁護士(インハウスローヤー)です。

企業法務弁護士は企業の外部から法的アドバイス等を行うのに対し、インハウスローヤーはその名の通り、企業に属して内部で法律業務を行います。

弁護士のキャリアという観点でも、両者は異なる存在・選択肢となっています。

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企業法務弁護士の仕事内容・業務分野

まず、企業法務弁護士が扱う主な業務分野(法分野)は以下のとおりです。

  • M&A
  • 銀行・金融
  • キャピタルマーケッツ
  • ジェネラル・コーポレート
  • 危機管理・不祥事対応
  • 知的財産
  • 不動産取引

ここからは分野ごとに仕事内容を解説します。

M&A

M&Aにおいては、買収先となる企業の価値やリスク等を調査する法務デューデリジェンスが、企業法務弁護士の主なミッションとなるケースが多いです。
デューデリジェンスの他にも、M&Aの戦略立案や契約書作成、買収先との交渉、ステークホルダーの調整、各種手続きなどを行います。

銀行・金融

銀行やノンバンク、リース会社などの運営にかかわる分野です。
金融規制法(金融商品取引法、銀行法、保険業法等)や、金融庁・その他の行政庁の策定する監督指針、ガイドライン等の金融法務に関する幅広い知識が求められます。

キャピタルマーケッツ

資金調達や上場、公開買い付けなどの株式売買、証券関連訴訟など、キャピタルマーケッツ全般での取引・対応にかかわる案件・業務があります。
専門的かつ多様な対応が必要になるだけでなく、資本市場におけるトレンドなどもキャッチアップする必要があるでしょう。

ジェネラル・コーポレート

各種契約書の作成・確認、労務対応、株主総会運営、コンプライアンス対応など、企業を運営していく上で基礎的とも言える業務です。
法的知識はもちろん、クライアントのニーズに沿った提案力・問題解決力が求められます。

危機管理・不祥事対応

企業にとって危機的事態が発生した場合や、不祥事が発覚した場合に、損害を最小限に食い止めるために迅速かつ的確な対応を行う必要があります。
また不祥事の発生を未然に防ぐための体制構築なども、危機管理の業務に含まれます。

知的財産

知的財産を適切に管理し、有効活用することは、企業が発展していく上で欠かせません。
商標・意匠・特許などの出願戦略から、ブランド保護・模倣品対策、知的財産取引、知的財産争訟など、さまざまな業務が存在しています。

不動産取引

不動産売買や賃貸などの基本的な取引から、大規模施設の開発や不動産投資、訴訟・紛争対応、不動産ファイナンス取引など、業務は多岐にわたります。
不動産関連の法的知識に加え、案件によっては金融関連の法的知識なども求められるでしょう。

企業法務弁護士の年収

企業法務弁護士の平均年収は約1,000万円です。
五大などの大手事務所に所属する場合は、新人でも年収1,000万円を超えるでしょう。

実務や海外留学などの経験を積み、役職がつくとさらに昇給し、中堅クラスで2,000万円~3,000万円前後の給与になると言われています。それよりもさらに高年収の弁護士もいます。

一方、中小規模の法律事務所に所属する場合、平均年収は600万円~1,000万円前後となります。

しかし、年収は必ずしも事務所の規模に比例するわけではありません。キャリアを積みクライアントを増やしていければ、中小規模の事務所でも平均年収を大きく上回ることは可能でしょう。

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企業法務弁護士に求められる条件やスキル

企業法務弁護士に求められる条件やスキル、実務経験について解説します。

ビジネススキルを持ち合わせている

企業法務弁護士は、交渉力や提案力、コミュニケーション力などのビジネススキルを持ち合わせていることが望ましいとされています。
またクライアント企業のビジネスを理解した上で、最新の動向やトレンドをキャッチアップしていく必要もあるでしょう。

スピード感ある対応ができる

弁護士として業務のクオリティを担保するのはもちろん、企業法務の案件では特にスピード感が重要視されます。
また複数の企業の案件を抱えながら、どの案件・業務も滞りなく進めていく力量も問われます。

実務的専門性を有している

企業法務弁護士が携わることのできる業務分野(法分野)は幅広く、担当する案件に応じて、さまざまな法知識を駆使することになります。
特に実務的な専門性が求められるほか、時には複雑な専門知識が求められることもあるでしょう。

企業法務弁護士の職場となる法律事務所は?

企業法務案件に携われる、企業法務弁護士が目指せる法律事務所を種類別に紹介します。

五大法律事務所

大型案件や国際案件を含め、五大法律事務所では幅広い企業法務案件に対応しています。クライアントには大企業も多く、難易度の高い案件も経験できる環境です。

就職・転職では狭き門を突破しなくてはなりませんが、企業法務弁護士としてキャリアやスキルを磨きたい方や、バリバリ働いて高収入を得たい方に適しています。

それぞれの事務所の得意領域や採用動向は、以下の記事で解説しています。

準大手法律事務所

準大手事務所には、具体的に以下のような事務所があります。

  • シティユーワ法律事務所
  • 大江橋法律事務所
  • 渥美坂井法律事務所・外国法共同事業

これらの事務所の概要は以下のとおりです。

シティユーワ法律事務所

シティユーワ法律事務所には、弁護士157名・外国弁護士4名が在籍。
得意領域は訴訟紛争、不動産ファイナンス、M&A分野であり、業務を堅実に行うと評判の伝統的な事務所です。

大江橋法律事務所

大江橋法律事務所は、大阪四大法律事務所の一つであり、西日本最大の事務所。
幅広い案件を扱っていますが、中でもコーポレート、M&A分野に強みを持っています。

渥美坂井法律事務所・外国法共同事業

渥美坂井法律事務所・外国法共同事業は、企業法務を中心とする法律事務所では国内第6位の規模を誇ります。
企業法務全般を取り扱い、AIやFinTechなどの先端的法領域にいち早く取り組んでいるのが特徴です。

▼リーガルジョブボードの準大手法律事務所求人
弁護士法人Authense法律事務所
弁護士法人 淀屋橋・山上合同

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外資系法律事務所

外資系法律事務所とは、外国法律事務所の傘下にある法律事務所のことです。
日系・外資系企業の両方をクライアントとしているのが一般的ですが、その割合は事務所によってさまざまです。

例えば、外資系企業のクライアントが多い場合、M&Aでもアウトバウンド案件が多くを占めるため、日本国内法が適用されます。そのため、国内法の知見や実務経験を積めます。

インバウンド案件の経験を積みたい場合は、日系企業の案件が多い外資系法律事務所がおすすめです。実務レベルの英語を頻繁に使用するため、ビジネス英語のスキルが磨かれるでしょう。

ブティック系法律事務所

ブティック系法律事務所とは、特定の分野に特化した専門性を持つ法律事務所のことです。
得意分野を専門で取り扱うことで、大手事務所に劣らないリーガルサービスを提供しています。

就職・転職の面からみると、五大法律事務所よりも難易度は高くなく、企業法務が未経験でも入所可能な事務所もあります。

専門的な知識を身につけてキャリアアップできるほか、五大出身の弁護士が独立して立ち上げた事務所も多く、業務の質の高さは大手法律事務所に劣らないため、転職希望の弁護士からも人気です。

中堅・中小法律事務所

中堅・中小法律事務所は、大手や外資系の法律事務所とは異なり、部署制ではありません。
また多様な企業がクライアントになり得るため、幅広い経験を積める事務所が多いでしょう。

企業法務だけでなく、民事・刑事などの案件も取り扱う事務所や、個人受任OKという事務所もあります。

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参考文献

この記事の執筆者

LEGAL JOB BOARD 増田

コンサルタント

担当職種:
  • 弁護士
  • 法務

明治大学卒業後、大手生命保険会社に入社。個人・法人営業にて上位5%の成績を収め、入社4年目で営業所⻑に就任。 リーガルジョブボードでは、責任者として弁護士領域への本格参入を牽引した後、採用コンサルティング事業の立ち上げを推進。 弁護士事務所の採用支援で得た圧倒的な情報量を武器に、現在までに100名以上の転職成功を実現。

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