【司法書士補助者】働きながら“司法書士合格”は可能?勉強時間や支援制度を解説
by LEGAL JOB MAGAZINE 編集部
編集部
司法書士の転職エージェントサイト「リーガルジョブボード」です。
本記事では、司法書士補助者として勤務する65名の方に年収に関するアンケートを実施し、働きながらの「司法書士試験の勉強」について、様々な切り口で分析しました。
といった疑問について、データを用いて解説します。現役司法書士補助者の方はもちろん、司法書士・司法書士補助者になることを検討している方もぜひご覧ください。
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この記事の目次
調査概要
リーガルジョブボードでは、司法書士事務所にお勤めの司法書士補助者を対象にアンケートを実施しました。
対象者 | 司法書士補助者として勤務している方(リーガルジョブボード会員) |
調査期間 | 2023年11月1日~2023年11月20日 |
回答数 | 65名 |
雇用形態 | 正社員:54名、パート:7名、アルバイト:3名、時短勤務:1名 |
実施者 | リーガルジョブボード マーケティングチーム(運営元:株式会社WILLCO) |
司法書士補助者で“資格勉強中”の割合は?
司法書士補助者として働く方を対象に、「司法書士の資格勉強状況」を調査しました。
「資格取得のために勉強している」と答えた方は36.9%(24名)で最多でした。やはり、司法書士補助者として働きながら、司法書士合格を目指す方は一定数いることが分かります。
また、「実務のために勉強している」という方も6.2%(4名)おり、全員が正社員として勤務する方でした。正社員はパートなどに比べて業務範囲が広く、自ら学ぶ姿勢も必要となることが関連しているのではないかと考えられます。
「一度も勉強したことがない」と答えた方は29.2%(19名)で、「過去に勉強していたが今はしていない」方が24.6%(16名)いました。司法書士補助者を担当するエージェントによると、勉強をやめてしまうよくある理由としては、「仕事や家庭との両立が難しくなった」「資格取得ではなく実務のために勉強していた」などがあるとのことです。
少数ながら、中には「資格取得済み」という方もいました。家庭との両立などのため、有資格者であっても案件を持たずに補助者として働くケースがあります。
働きながら勉強時間はどれくらい確保している?
では、「資格取得・実務のために勉強している」と答えた司法書士補助者は、勉強時間をどれくらい確保しているのでしょうか。平日1日あたりの平均勉強時間を聞きました。
最も多かったのが「1~2時間未満」で42.9%(12名)。次いで「2~3時間未満」で35.7%(10名)となっています。この2つの回答が全体の約8割を占めることから、平日の勉強時間は「1日1~3時間未満」が一般的でしょう。
実際、働きながらの資格取得は可能なのか
例年、司法書士補助者として働きながら司法書士試験に合格する方は一定数おり、可能だと言えます。ただし、1年での短期合格などを目指したい場合、働きながらの受験勉強は現実的ではないでしょう。
司法書士試験に合格するには、約3,000時間の勉強が必要と言われています。1年での合格を目指すならば、1日8時間以上を勉強に費やす必要があります。1日3時間なら約3年、平日3時間+土日などの休みに10時間以上勉強すれば2年程度が合格までの目安です。
働きながらの資格勉強は、「仕事・収入をキープできる」などのメリットがある一方、平日の勉強時間は限られます。生活を維持しながら、毎日コツコツと勉強して合格を目指したい方に向いているでしょう。
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司法書士事務所の資格取得支援
司法書士補助者として働きながら、司法書士の資格取得のために勉強する場合、支援制度が適用される可能性があります。
「資格取得支援はなかった」「不明」などの回答を除き、以下のような回答がありました。
- 試験前の休暇取得(19名)
- 残業ゼロもしくは残業が少ない働き方(15名)
- 教材費や予備校費用の一部負担(2名)
資格取得支援の有無や、どの程度の支援があるかは、事務所の方針によって異なります。中には「実務遂行と資格勉強は別物」と考える事務所もあります。そのため、資格勉強中の司法書士補助者であっても、事務所によっては「資格取得支援がない」「残業ゼロ・少なめの働き方が難しい」といった可能性があります。
資格取得のために配慮・サポートしてもらえる事務所で働きたい方は、専門エージェントに希望を伝えた上で、求人を紹介してもらうのがおすすめです。
資格勉強中の司法書士補助者の残業時間
司法書士補助者として働きながら、司法書士試験の勉強をする場合、残業時間がどの程度なのか気になる方も多いでしょう。司法書士補助者の月平均残業時間をまとめました。
今回の調査では、資格取得のために勉強している方のうち25%(6名)が「残業はほぼない」と答えました。「残業はほぼない」と答えた方は(資格勉強中でない方を含め)全体で13名いましたが、うち約半数が資格取得のために勉強中の方です。
資格取得のために勉強している24名のうち、半数を超える14名が「残業はほぼない」「残業10時間未満」「残業10~20時間未満」に該当しています。
司法書士補助者を担当するエージェントによると、資格勉強をしている方は「残業ほぼなし~月10時間未満」の職場を希望するケースが多いとのことです。
資格勉強中の司法書士補助者の年収分布
資格勉強中か否かは、司法書士補助者の年収に影響するのでしょうか。司法書士補助者の年収分布をまとめました。
今回の調査では、資格取得のために勉強している方の年収に大きな特徴は見られませんでした。強いて言うならば、「年収250万未満」「年収250~300万未満」に該当する方が約半数を占めていることが分かります。
また、年収満足度の分布にも大きな特徴は見られませんでした。
実務経験は司法書士試験にいかせるのか
最後に「司法書士事務所で働くことは合格へ繋がると感じるか?」という質問です。
今回の調査では、「多少繋がると感じる」と答えた方が61.5%(40名)で最多でした。「繋がると感じる」と「繋がるように感じない」は、ほぼ同率となっています。そのように感じる理由として、以下の回答がありました(一部抜粋)。
▼繋がると感じる
- いままで不動産登記がわからなかったが、添付書面や申請書の作成をしてわかるようになったから。
- 勉強の内容を実務で対応した案件に紐づけて考えることでイメージを持ちやすい。
- 実際に登記申請をしたり、書類を見たり作成することは記憶の定着に直結しており、間近にプロの書士の仕事ぶりが見られるのも、モチベーション維持に繋がるため。
▼多少繋がると感じる
- 勉強したことを実際にイメージ出来るのは大きいと思うが、資格取得のための勉強よりも実務のための勉強に寄りやすいため。
- 実務を通じて学べることが多い一方、残業時間が多く勉強時間の確保が難しくなるという面もあるため。
▼繋がるように感じない
- 担当業務と試験内容では範囲が大きく異なるため。
- 司法書士事務所は日中忙しいので帰宅後は疲れており勉強どころではないです。また、資格と実務は違う部分も多少あります。
働きながら司法書士合格を目指したい方へ
司法書士補助者として働きながら、司法書士試験の勉強に励みたい方で、
- 残業時間などを配慮してもらえる職場が知りたい
- 資格取得を応援・サポートしてくれる環境に身を置きたい
- 収入を保ちながら資格勉強ができる求人を探したい
といったご希望・お悩みをお持ちの方は、司法書士補助者の専門エージェント「リーガルジョブボード」に一度ご相談ください。
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