司法書士
令和6年度 司法書士合格後の流れ|新人研修&就活について解説!

令和6年度 司法書士合格後の流れ|新人研修&就活について解説!

by フラタニティ司法書士事務所 志村直也

代表司法書士

令和6年度 司法書士合格後の流れ|新人研修&就活について解説!

リーガルジョブマガジン編集部です。

本記事では、フラタニティ司法書士事務所 代表司法書士の志村直也 先生に監修いただき、令和6年度「司法書士合格後の流れ」を解説します。

司法書士受験生や合格見込みの方は、ぜひ最後までご覧ください。

司法書士試験の合格後の流れ・やることは?

司法書士試験の合格後の流れ・やることは以下の通りです。

  • 「中央新人研修」を受ける
  • 「ブロック新人研修」を受ける
  • 「司法書士会新人研修」を受ける
  • 「特別研修」を受ける(※認定司法書士になるための研修)
  • 司法書士として就職活動をする
  • 司法書士登録を行う(※多くの方は就職後)

司法書士試験の合格後には、新人研修を受ける必要があります。また最終合格前から動く方もいますが、就職活動も進めなくてはなりません。

「司法書士としての就活をいつから始めるべきか知りたい」「合格見込みでも就活は可能なのか気になる」といった方は、リーガルジョブボードの司法書士専門エージェントまでお気軽にご相談ください。情報収集のみでもご利用いただけます。

司法書士合格後の「新人研修」とは?

司法書士合格後の新人研修には、具体的に以下の3つがあります。

  • 中央新人研修
  • ブロック新人研修
  • 司法書士会新人研修

合格後1年以内に日本司法書士会連合会に名簿登録し、司法書士会に入会する場合、新人研修の受講が推奨されています(※都道府県ごとの司法書士会により規定が異なります)。

研修の期間は、最終合格発表後の12月から翌年3月までの約4ヵ月です。細かい研修日程は、籍をおく司法書士会によって異なります。

新人研修ではありませんが、認定司法書士になるための「特別研修」も例年多くの方が受講します。

新人研修および特別研修について、詳しく解説します。

中央新人研修の内容・日程

中央新人研修は、例年最終合格後の12月中旬ごろから始まります。

PCやスマートフォンから受講できる“eラーニング研修”で、期間内に全て受講し、レポートの提出をもって修了となります。

研修内容は、司法制度の歴史や、司法書士の主な業務、司法書士としてのマインド・職責・倫理など。

視聴グループは、ブロック新人研修の受講会場に応じて決定され、選択することはできません。

中央新人研修の受講料は44,000円です。申し込みはブロック新人研修と合わせて、日司連研修総合ポータルに掲載される専用サイトから行います。

参考として昨年度の情報を掲載。令和6年度の詳細が分かり次第、情報を更新いたします。

視聴グループブロック受講期間
第1グループ北海道・東北・中部・近畿・
中国・四国・九州
令和5年12月11日(月)0時00分~
12月28日(木)23時59分
第2グループ関東令和6年1月5日(金)0時00分~
1月22日(月)23時59分
※参照:日本司法書士連合会「令和5年度 司法書士新人研修のご案内」

ブロック新人研修の内容・日程

ブロック新人研修は、全国8ブロックごとで1~3週間程度行われます。受講するブロックによって、集合形式のほかにWeb形式も併用するケースもあります。

実務を意識した研修となっており、実践的な内容が学べるほか、開業に関する知識も得られるようです。

受講するブロックは希望を出すことができます。将来的に独立開業を考えている方は、開業予定地での受講が推奨されています。

ブロック新人研修の受講料は33,000円です。申し込みは中央新人研修と合わせて、日司連研修総合ポータルに掲載される専用サイトから行います。専用サイトは、最終合格発表後に開設される見込みです。

参考として昨年度の情報を掲載。令和6年度の詳細が分かり次第、情報を更新いたします。

ブロック定員日程実施形式
北海道30名令和6年1月15日(月)~1月21日(日)集合
東北40名令和6年1月14日(日)~1月22日(月)
※1月18日(木)は休講日
集合
関東330名Web:令和5年12月18日(月)~令和6年1月14日(日)
集合:令和6年1月13日(土)~1月14日(日)
集合・Web
中部65名令和6年1月8日(月・祝)~1月14日(日)集合
近畿130名令和5年12月16日(土)~17日(日)、21日(木)~24日(日)
令和6年1月5日(金)~8日(月・祝)、12日(金)~14日(日)
集合
中国40名令和6年1月10日(水)~1月16日(火)集合
四国20名令和6年1月6日(土)~1月12日(金)集合
九州70名令和6年1月13日(土)~1月20日(土)集合
※参照:日本司法書士連合会「令和5年度 司法書士新人研修のご案内」

司法書士会新人研修の内容・日程

司法書士会研修は「集合研修」と「配属研修」に分かれて実施されます(※司法書士会によってはどちらか一方のみの場合もあり)。

費用は受講する司法書士会によって異なります。例として、東京司法書士会は33,000円、大阪司法書士会は30,000円です。申し込み方法も司法書士会によって異なります。

集合研修

「集合研修」は座学で司法書士実務を学ぶ研修です。

司法書士会によって内容も異なりますが、司法書士倫理、不動産登記、商業登記、相続登記、裁判書類作成等の業務について、先輩司法書士が実務経験を交えて話してくれます。

また、抽選になりますが、裁判所見学や法務局見学もあります。

なかでも、東京司法書士会の新人研修は、テキストが実務においても使えると言われており特に好評です。そのため、他県の方も多く参加します。

配属研修

「配属研修」は司法書士事務所へ配属され、1~3ヶ月ほど実務を学ぶ研修です。

一般的に、その間給料が支給されるわけではありません。

申し込みの際には、登録予定の司法書士会を選ぶことが推奨されています。研修先の事務所は希望を出せますが、希望者が多い場合は抽選が行われることもあるようです。

司法書士会新人研修の詳細は、司法書士会によって異なります。不明点などは、各司法書士会に問い合わせるのが良いでしょう。

「司法書士としての就活をいつから始めるべきか知りたい」「合格見込みでも就活は可能なのか気になる」といった方は、リーガルジョブボードの司法書士専門エージェントまでお気軽にご相談ください。情報収集のみでもご利用いただけます。

特別研修の内容・日程

特別研修は「認定司法書士」になるための研修で、受講しないと認定考査試験が受けられません。

認定考査試験に合格すると、140万円以下の民事訴訟案件に対応できる認定司法書士として活躍の場を広げられます。

必須の研修ではありませんが、全司法書士のうち約8割が認定司法書士であり、多くの人が受講していることが分かります。

特別研修の詳細や費用は、以下の記事でご確認ください。

“働きながら”新人研修を受けることは可能?

司法書士の新人研修は、働きながら受けることができます。

実際に、司法書士事務所で勤務しながら、仕事と研修を両立している方は例年多くいらっしゃいます。事務所は研修への理解があるため、出勤日と研修が被ったら休みを取得することも可能です。

一般企業など司法書士業界以外で勤務している場合も、事情を説明して有休などを消化し、研修に参加する方が多いようです。また、早めに引き継ぎなどの準備をしておくことも大切です。

「合格見込みでの就活の進め方を知りたい」「司法書士事務所で働きながら研修を受けたい」といった方は、リーガルジョブボードの司法書士専門エージェントまでお気軽にご相談ください。情報収集のみでもご利用いただけます。

新人研修の受講は必須?受けないとどうなる?

合格後1年以内に司法書士として働く予定の方は、新人研修を受けましょう。

新人研修は、合格後1年以内に司法書士として登録・司法書士会への入会をする方を対象としています。参加は義務ではないため、受けなかったり、翌年以降に受けることも可能です。

しかし、司法書士として働く(登録する)のであれば、新人研修の受講は避けられません。

司法書士登録をしたいが、やむを得ない事情があり、新人研修を受けるのが難しい方は、事前に各司法書士会に問い合わせることをおすすめします。

司法書士の就活スケジュール

司法書士合格後から約1ヶ月程度で研修が始まりますが、司法書士としての就職活動をいつから始めるべきか迷われる方もいらっしゃいます。

司法書士におすすめの就活スケジュールは、以下の3パターンです。

  • パターン1:筆記合格後~新人研修中
  • パターン2:最終合格発表後~配属研修中
  • パターン3:新人研修後

筆記試験に合格すると「合格見込み者」として就活ができるため、そのタイミングで動き出す方が多い傾向にあります。

就活スケジュールや動き方、知っておいていただきたいポイントは、以下の記事で解説しています。

就職先となる事務所の選び方

司法書士の就職活動では、自己分析が非常に重要です。

  • 将来的にどんな司法書士になりたいのか
  • どんな業務に携わっていきたいのか
  • 独立したいのか、司法書士事務所で働きたいのか

こういった考えをまとめることで、入るべき事務所が明確になっていきます。

事務所の選び方や、正しい自己分析の方法は、以下の記事で詳しく解説しています。

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参考文献

この記事の執筆者

フラタニティ司法書士事務所 志村直也

代表司法書士

フラタニティ司法書士事務所の代表司法書士で、業界に関する知識やトレンドを発信中。不動産登記を中心に後見・相続業務に注力している。

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