【特許事務91名の働き方調査!】在宅勤務や業務効率化のリアルな状況
by LEGAL JOB MAGAZINE 編集部
編集部
こんにちは。特許事務の転職支援を行う「リーガルジョブボード」です。
本記事では、特許事務91名にご回答いただいた「在宅勤務・フレックス勤務などの働き方に関する調査」の結果をまとめました。
といったトピックを扱っています。ぜひ最後までご覧ください。
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この記事の目次
調査概要
今回実施したアンケート調査の概要は以下のとおりです。
- 調査対象:リーガルジョブボードの特許事務会員
- 調査期間:2024年8月8日〜8月16日
- 有効回答数:91件
回答者の年齢分布は以下のようになりました。
20代が8名、30代が30名、40代が39名、50代が11名、60代以上が3名の合計91名。30代と40代の回答者が特に多くなっています。
8割の特許事務が「在宅勤務制度あり」と回答
今回の調査では、約8割にあたる91名中74名の特許事務が「在宅勤務の制度がある」と回答。
弊社が2023年に特許事務所を対象に行った調査(※)と同様に、業界的に在宅勤務が浸透・定着していることがうかがえます。
国土交通省が2024年3月に発表した調査によると、勤務先にテレワーク制度等が導入されている就業者の割合は35.1%で、そのうちテレワークを実施したことがある就業者は60.8%です。
このデータと比較すると、特許事務所における在宅勤務制度の導入・実施は、世間一般に比べて進展していると言えるでしょう。
※参照:リーガルジョブマガジン編集部「特許事務所テレワーク実態調査2023」
在宅勤務は週何回がスタンダード?
「在宅勤務制度がある」と答えた74名に、在宅勤務の頻度を聞いたところ、「週1〜2回」が最多で5割を超えました。
中には「事情がある場合のみ在宅勤務をする」という方もいましたが、8割を超える方が週1回以上は在宅勤務をしていることがわかりました。
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在宅勤務の頻度は残業時間に影響する?
週1回以上の頻度で在宅勤務を行う方と、在宅勤務制度がない方で、月平均残業時間(※繁忙期を除く)を比較しました。
週1回以上在宅勤務をしている方の月平均残業時間をまとめたところ、「残業なし〜10時間未満」が半数以上ですが、「残業10時間以上」の方も約3割いることがわかりました。
一方で「在宅勤務制度がない」と答えた方の月平均残業時間は、「残業なし〜10時間未満」の該当者が8割を超え、「残業10時間以上」は2割未満です。
今回の調査においては、週1回以上在宅勤務をしている方よりも、在宅勤務をしていない方の月平均残業時間が少ない傾向が見られました。
以下のような要因が推測されますが、現役特許事務の皆さまはいかがでしょうか?
- 通退勤に時間や体力を奪われないため、在宅勤務の方が長く働いてしまう。
- 他所員の様子がわからず相談しにくいため、業務効率が下がってしまう。
- 出社している方が、職場全体で「早めに帰ろう」という雰囲気がある。
しかし在宅勤務にはメリットも多くあります。以下でご紹介します。
特許事務が思う「在宅勤務のメリット・デメリット」
在宅勤務のメリット・デメリットとして、以下のような声が聞かれました。
▼在宅勤務のメリット
- 子どもの体調不良による急な通院や学校の授業参観など、休みを取る程は時間がかからないときに中抜けして対応できるのが有り難いです。【40代・在宅週1〜2回】
- 通勤時間がかからないため、プライベートとのバランスが取りやすい。周りから話しかけられないので業務や研修に集中できる。【30代・在宅週1〜2回】
- 通勤時間や昼休みを家事に使えるので、結果的に仕事や勉強に時間を費やすことができる。【40代・在宅週3〜4回】
- 家庭のことに使える時間と体力が増える点。【20代・在宅週1〜2回】
▼在宅勤務のデメリット
- 原本書類がある案件は在宅では処理できない。【40代・在宅週1〜2回】
- チャットがコミュニケーションのメインツールになるので、相手の感情がわかりづらい点。【30代・在宅週3〜4回】
- 他の人の業務状況を確認しづらい。郵送で送るべき書類の対応が遅れる。【20代・在宅週1〜2回】
- 完全ペーパーレスではないので、次の出勤時に書類を印刷してファイリングするのが面倒。【40代・在宅週1〜2回】
メリットとしては、家事や育児・介護などと両立しやすいこと、通退勤にかかる時間を有効活用できることに言及する方が多くなっています。
一方でデメリットとしては、コミュニケーションが取りづらいこと、完全にはペーパーレス化されていないことを挙げる方が一定数いました。
在宅勤務とシステム化・電子化の関連性
在宅勤務のデメリットとして、複数人が業務のペーパーレス化について言及していました。業務が完全に電子化・システム化されている特許事務所は、現状まだ少ないかもしれません。
しかし在宅勤務が可能な特許事務所のほとんどは、業務のシステム化・電子化が「導入済み」か「導入予定あり」となっています。
「導入予定なし」はわずか1%ほどで、特許事務所において在宅勤務を実施するにあたっては、業務のシステム化・電子化が必須と言っても過言ではないでしょう。
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システム化・電子化が進む職場で使われているツール
「業務のシステム化・電子化を導入済み」と回答した方のうち、複数の方が実際に使用しているツールをご紹介します。
▼知財・特許関連
▼その他
- Microsoft Teams
- Slack
- Chatwork
- Zoom
- Skype
- Microsoft Outlook
- Notion など
これらのツールに加え、「独自システム」が導入されていると回答された方も多くいらっしゃいました。
フレックス勤務制度の導入・実施状況
今回の調査では、働き方に関連して「フレックス勤務制度の利用状況」も聞きました。
「フレックス勤務制度を利用中」が約3割、「利用していないが制度はある」が約2割で、全体の半数以上がフレックス勤務制度が利用できる環境で働いていることがわかります。
厚生労働省が2023年10月に発表した調査によると、フレックスタイム制を採用している企業の割合はわずか6.8%です。
在宅勤務制度と同じく、特許事務所におけるフレックス勤務制度の導入・実施は、世間一般に比べて進展していると言えるでしょう。
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まとめ
本記事のまとめは以下のとおりです。
- 今回の調査では、81.3%が「在宅勤務制度がある」と回答。そのうち83.8%が、在宅勤務を週1回以上実施。
- 在宅勤務が可能な特許事務所では、業務のシステム化・電子化の導入率が高い。よく使われているツールはこちら。
- 今回の調査では、半数以上が「フレックス勤務制度が利用できる環境」で働いている。
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