士業専門の転職メディア | リーガルジョブマガジン LEGAL JOB MAGAZINE

土地家屋調査士と不動産鑑定士を徹底比較|ダブルライセンス取得・年収・働き方などを解説!

by LEGAL JOB BOARD 櫻木

キャリアアドバイザー

担当職種:
  • 土地家屋調査士

こんにちは!LEGAL JOB BOARDの櫻木です。

土地家屋調査士と不動産鑑定士は、ともに不動産業界に携わる職種ですが、その業務内容などは全く異なります。

本記事では、土地家屋調査士と不動産鑑定士の仕事内容年収働き方の比較から、両者の将来性まで徹底解説しています。

土地家屋調査士と不動産鑑定士の大きな違い

土地家屋調査士と不動産鑑定士の最も大きな違いは、担当する業務にあります。

土地家屋調査士は、土地や建物の「物理的状況」を調査するのに対して、不動産鑑定士は「不動産の価値」の評価を行います。

上記に伴い、年収や働き方も全く異なります。こちらは後ほど詳しく解説します。

土地家屋調査士とは

土地家屋調査士は、「表示に関する登記」を扱います。

表示に関する登記とは、土地の所在や面積といった物理的状況を正しく調査・測量し、記録することです。

国家資格が必要であるうえ、登記手続きや境界確定などの独占業務もあるため非常に需要の高い職種の一つです。

土地家屋調査士とは?

不動産鑑定士とは

不動産鑑定士は、「不動産の適正な価値を評価するプロ」です。

不動産の価値を国が決めた一定の基準に沿って評価します。不動産鑑定士によって不動産の市場価値の透明性が担保されています。

こちらも国家資格を必要とし、報酬を得て不動産鑑定評価を行い、不動産鑑定評価書を発行する独占業務もあり需要の高い職種の一つです。

【土地家屋調査士と不動産鑑定士】項目別に徹底比較!

ここでは、以下の4つの視点から土地家屋調査士と不動産鑑定士の比較を行います。

年収

厚生労働省のjob tagによると、土地家屋調査士と不動産鑑定士の年収に関する情報はそれぞれ以下のようになっています。

土地家屋調査士不動産鑑定士
年収幅 [万円]350〜1000400〜1,100
平均年齢 [歳]約56歳約43歳

平均年収で比較すると、土地家屋調査士の方が高いことがわかります。この要因として、土地家屋調査士の方が自営業・フリーランスで活躍している人が多いことが一つとして挙げられます。

一方で、不動産鑑定士は働く先を選択しやすいという点が魅力です。不動産会社のみでなく、金融機関、建設会社、不動産コンサルなども選択肢として挙がります。

両者に言えることとして、実務経験が重視されるため、初めは350万円くらいからのスタートになることが多いようです。

経験を積むことで、今回紹介した額以上の年収をもらえる可能性が高いです。

土地家屋調査士の年収

働き方

土地家屋調査士と不動産鑑定士の働き方に関して、知っておきたい情報を以下の表にまとめます。

土地家屋調査士不動産鑑定士
残業時間平均月20~40時間程度平均月10〜30時間程度
主な業務・土地の境界確定と測量
・登記手続きの代理
・境界紛争解決
・不動産鑑定
・不動産の分析や調査
(コンサルティング)
外仕事(現場)の割合◎(測量・筆界など)△(物件の確認・写真撮影など)
必要なスキル・法律に関する専門知識
・測量技術とその知識
・CADスキル
・体力
・経済学、会計学、不動産評価基準などの専門知識
・分析力、リサーチ力
・論理的思考力

上記のように、労働時間はあまり変わらない一方で、働き方は全く異なります。

土地家屋調査士は、測量や境界確定のために半日以上外で作業をすることもあります。高齢になっても経験を活かして建物や登記専属になったり、個人開業で案件調整などをして、長く働き続けることは可能です。

一方で、不動産鑑定士の外回りは、物件の視察くらいですので、1日1〜3時間であることが多いです。

不動産鑑定士は、現場作業は少ない代わりに、分析・リサーチ、それを基にした投資判断など知的労働を占める割合がとても高いです。

*1 厚生労働省 job tagの「入職前後の訓練期間、入職前の実務経験」のうち最も多い期間を掲載

合格難易度

土地家屋調査士と不動産鑑定士の合格難易度を評価するための情報を、以下の表にまとめます。

土地家屋調査士不動産鑑定士
合格率 [%]9-10%5-6%
必要勉強時間約1,000時間2,000-4,000時間

以上より、双方ともに難関資格ですが、土地家屋調査士と比較すると不動産鑑定士の方が難易度が高いと言えます。

この要因として、不動産鑑定士の方が習得する知識の幅が広く、論理的思考力が必要であることがあります。

土地家屋調査士試験の難易度について詳しく見る

資格取得方法

土地家屋調査士 不動産鑑定士 資格取得方法

土地家屋調査士と不動産鑑定士の資格取得プロセスの違いは、上記の図のようになります。

双方ともに、2段階の試験を突破する必要があります。土地家屋調査士は、筆記試験の難易度が高くこちらの突破率は10%前後です。一方で、口述試験の合格率が約90%と非常に高いため、筆記試験が山場となります。

不動産鑑定士は、2段階ともに難易度の高い試験となっています。短答式試験の突破率は30%前後、論文式試験の突破率は15%前後で、毎年推移しています。

土地家屋調査士や不動産鑑定士の資格を取得後すぐに、その名称を名乗って仕事をすることはできません。

土地家屋調査士は、土地家屋調査士名簿への「登録」を行い、事務所所在地を管轄する都道府県の入会する必要があります。現場ではミリ単位の正確な測量技術はもちろん、隣地所有者との境界立ち会いにおける高い「交渉力」と「調整能力」が求められます。

不動産鑑定士は、合格後に1〜2年間にわたる「実務修習」を受け、修了考査に合格して登録する必要があります。不動産の適正な価格を導き出すために、膨大なデータを論理的に読み解く高度な「分析力」と、その根拠を説明する「記述力」を磨くことが不可欠です。

土地家屋調査士の資格取得方法について詳しく見る

土地家屋調査士と不動産鑑定士のダブルライセンスは役に立つ?

土地家屋調査士は、土地や建物の位置・面積などを測量や調査によって明確にし、登記手続きにつなげる専門職です。これに対して不動産鑑定士は、不動産の価格や賃料などの経済的価値を評価する専門職です。

業界としては近しいところに属しますが、担当する業務分野やキャリアの方向性が大きく異なることから、両資格の実務上の相互関係はそれほど強いものではありません。

土地家屋調査士なら司法書士や行政書士、不動産鑑定士なら税理士や宅地建物取引士の方が親和性が高く活かしやすいです。ダブルライセンサーを目指す場合、資格取得に寛容な職場選びも重要になります。

LEGAL JOB BOARDでは、土地家屋調査士や司法書士、土地家屋調査士補助者の求人を紹介しています。職場をお探しの方は、ぜひ一度ご相談ください。

未経験から転職しやすいのはどっち?

土地家屋調査士の方が、未経験から転職しやすいです。この理由は、資格取得までの時間と、資格取得前の就業機会の2つにあります。

土地家屋調査士の資格取得までに必要な時間は、不動産鑑定士の半分またはそれ以下といわれています。

2つ目は、「補助者」として資格取得前に実務に携わることができるからです。無資格から業界に入りやすく、現場経験を積むことで、資格取得後により好待遇な事務所へステップアップしやすい環境が整っています。

一方で、不動産鑑定士も不動産仲介やデベロッパーなど親和性のある前職からの転職の場合は、評価されて転職しやすい場合もあります。

土地家屋調査士と不動産鑑定士の将来性はあるの?

土地家屋調査士・不動産鑑定士はともに将来性はあるといえます。その理由は、以下の3つにあります。

  • 独占業務を有している
  • 高度な専門知識が必要である
  • 経験が重要になる場面が多い

土地家屋調査士は、境界の確定や登記手続きなどを独占業務として有しています。測量・境界の確定は、人の手が必要である上、顧客とのコミュニケーションも重要になるため、今後も需要は残り続けます。

また、不動産鑑定士は不動産鑑定を独占業務としています。専門知識を活かした分析・判断も求められ、これらは、人の思考を絡ませる必要がある場面が多く、引き続き求められ続けます。

AIの進化は目覚ましいものがありますが、どちらの職種もなくなる心配はなさそうです。むしろ、AIをどう活用していくかが今後の鍵となるでしょう。

土地家屋調査士に将来性がある4つの理由

まとめ|土地家屋調査士の転職ならLEGAL JOB BOARDにおまかせ

今回は、土地家屋調査士と不動産鑑定士を徹底比較しました。双方ともに特性が異なるため、自分に合った選択肢を選びましょう。

これから資格取得を目指す方は、土地家屋調査士として働きながら資格取得することがおすすめです。LEGAL JOB BOARDでは、土地家屋調査士補助者・土地家屋調査士の求人をご紹介しています。

完全無料であなたの転職活動を徹底サポートいたします。気になる方は、ぜひ一度相談してください。

参考文献

この記事の執筆者

LEGAL JOB BOARD 櫻木

キャリアアドバイザー

担当職種:
  • 土地家屋調査士

リーガルジョブボードの土地家屋調査士専門のキャリアアドバイザー。業界的にまだまだ見えない部分が多く、なかなか本当に欲しい情報がなかなか手に入らないといったお声をいただきます。 そんな土地家屋調査士やこれから測量業界を目指したい方へ向け、正確でリアルな情報をお届けいたします。

この記事をシェアする

関連する記事

    関連する記事はありません

このサイトの監修者・著者