令和6年度 弁理士の実務修習スケジュール・詳細|合格前後の就活の動き方は?
by LEGAL JOB BOARD 正田
コンサルタント
- 担当職種:
こんにちは。弁理士の転職エージェント「リーガルジョブボード」の正田です。
本記事では、「弁理士試験の合格後の実務修習や就職・転職」について解説します。
合格後の流れや動きを知りたい方や、実務修習の情報を知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
この記事の目次
弁理士試験 合格後の流れ・やること
弁理士試験の合格後にやるべきことは、主に以下のとおりです。
- 実務修習を受ける
- 弁理士として転職活動をする
- 弁理士登録をする
- 合格祝賀会に参加する
弁理士試験合格後に弁理士として働くには、「実務修習」を受けなくてはなりません。実務修習は弁理士登録の条件の一つとして、弁理士法によって義務付けられています。
本記事では、特に実務修習と就活について詳しく解説します。
弁理士の実務修習はどんな内容?
弁理士の実務修習は、「オンライン集合研修」とインターネット配信による「e-ラーニング研修」を併用して実施されます。
オンライン集合研修は演習を中心とした講義で、Zoomを使用して実施されます。受講生が提出した起案(課題)の講評を交えながら進みます。起案が要求される基準に満たないと判断された場合、再提出を求められます。
e-ラーニング研修は、コンテンツ(講義映像)を視聴する形式の研修です。コンテンツの途中には効果確認問題が設けられており、解答しながら8割以上正解し、最後まで視聴する必要があります。
実務修習は「特許および実用新案に関する理論および実務」などの5つの課程から構成されており、(免除が認められている課程は除いて)全課程で全課目の単位を修得しなければなりません。 修了できなかった場合、取得単位を翌年度以降に持ち越すことはできないので注意が必要です。
令和6年度 弁理士 実務修習のスケジュール
ここからは、「令和6年度実務修習のお知らせ」をもとに、重要な情報をまとめて紹介します。
まず令和6年度の実務修習の申込期間、実施期間は以下の通りです。
- 受講申込:
2024年11月13日〜11月21日 - 実施期間:
2024年12月6日(金)〜2025年3月31日(月)
「オンライン集合研修」と「e-ラーニング研修」のスケジュールを、それぞれまとめました。
オンライン集合研修
オンライン集合研修は5コースに分かれています。東京、大阪、名古屋は発信元のことで、どのコースを選択しても問題ありません。
スケジュールは以下の通りです。
コース名 | 時間 | 実施日 |
---|---|---|
東京・金曜コース | 10:00〜17:10の間 | 2025年1月10日・17日・24日・31日、2月7日 |
東京・土曜コース | 10:00〜17:10の間 | 2025年1月11日・18日・25日、2月1日・8日 |
東京・夜間コース(木・金曜) | 18:00〜21:00 | 2025年1月10日・16日・17日・23日・24日・30日・31日、2月6日・7日 |
大阪・土曜コース | 10:00〜17:10の間 | 2025年1月11日・18日・25日、2月1日・8日 |
名古屋・土曜コース | 10:00〜17:10の間 | 2025年1月11日・18日・25日、2月1日・8日 |
コースは選択可能ですが、調整の結果、第2希望や第3希望のコースになる可能性があります。コース決定通知や研修に使用するテキスト、起案作成用課題などは、2024年12月5日(木)に発送予定です。
また集合研修では、講義の出席前に課題に対する起案を提出しなくてはなりません。最初の課目の起案提出期限は、2024年12月17日(火)です。
e-ラーニング研修
e-ラーニングの配信期間は、2024年12月6日(金)〜2025年2月28日(金)です。一度視聴したe-ラーニング課目であっても、配信期間中であれば、何度でも視聴可能です。
集合研修の各課目に関連するe-ラーニング課目は、課題に対する起案の作成にも役立つため、集合研修の受講前に視聴することが推奨されています。
「好条件の弁理士求人があれば知りたい」「合格したが転職すべきか迷っている」といった方は、リーガルジョブボードの弁理士専門エージェントまで、お気軽にご相談ください。
実務修習の開講式・修了式について
弁理士の実務修習では、「開講式・ガイダンス」と「修了式」が実施されます。それぞれのスケジュールや概要をまとめました。
開講式・ガイダンス
開講式の日時は以下の通りです。
- 日時:
2024年12月11日(水)18:00〜19:00 - 場所:
Zoomにてオンラインで実施
ガイダンスで実務修習に関する詳しい説明が行われるため、出席必須とされています。どうしても出席が難しい場合には、後日アーカイブ配信が行われます。
修了式
令和6年度の修了式は、東京・大阪・名古屋で実地開催が予定されています。実務修習期間中に、開催の詳細について連絡があるとのことです。
▼東京
- 日時:
2025年3月14日(金)18:00〜19:00 - 場所:
弁理士会館(東京都千代田区霞が関)
▼大阪
- 日時:
2025年3月18日(火)18:00〜19:00 - 場所:
日本弁理士会関西会(大阪府大阪市北区梅田)
▼名古屋
- 日時:
2025年3月14日(金)18:00〜19:00 - 場所:
日本弁理士会東海会(愛知県名古屋市中区栄)
実務修習の申込方法・受講料
実務修習の申し込みについて解説します。
実務修習の受講資格(対象者)
下記のいずれかに当てはまる方は、実務修習の受講資格があります。
- 弁理士試験に合格した方
- 弁護士となる資格を有する方
- 特許庁で審判官または審査官に従事した期間が通算7年以上の方
※平成20年9月30日以前に上記に該当していた方は、実務修習の受講資格がありません。
実務修習の申込方法・受講料
受講申請書の受付期間は短く、合格発表から時間がありませんのでご注意ください。
- 受講申請書受付期間:
2024年11月13日(水)〜11月21日(木)※当日消印有効 - 受講料:
11万8,000円(非課税)※申請書提出前に指定口座に振り込み
申込方法・受講申請の手順は、以下の通りです。
- 受講申請書・一部免除申請書の作成:
日本弁理士会HP上に公開されるWEBフォームで申請書を作成。
※手書きによる申請書作成もできますが、可能な限りWEBが推奨されています。 - 受講料の納付:
申請書の提出前に、受講料118,000円を指定の銀行口座に振り込む。 - 振込票の写しの添付:
振込票の写し(ご利用明細書等のコピー)をA4用紙に貼り付け、受講申請書に添付。 - 申請書類の送付:
フォームで作成した受講申請書等を印刷し、必要書類を添付。配達証明郵便で日本弁理士会事務局に郵送。 - 特別措置に関する申出について(希望者のみ):
身体障害等の理由で、受講時に特別処置を希望する場合のみ申請書を作成。
郵送する受講申請書には、顔写真2枚(パスポート申請用写真の規格)、受講料の払込票の写し、受講資格に応じた各証明書類(工業所有権審議会会長の発行する合格証書の写しなど)を添付します。
詳細は日本弁理士会による「令和6年度 実務修習のお知らせ」をご確認ください。
「好条件の弁理士求人があれば知りたい」「合格したが転職すべきか迷っている」といった方は、リーガルジョブボードの弁理士専門エージェントまで、お気軽にご相談ください。
弁理士の実務修習は働きながら受けられる?
例年多くの方が働きながら実務修習を受講しています。受講者である弁理士試験の合格者のうち、約8割は会社員・特許技術者・公務員などの社会人です。
働きながらの実務修習はハードかもしれませんが、勤務先・家族などの周囲の理解が得られれば、きちんと修了することは十分に可能でしょう。
実務修習を受けないと弁理士として働けない
実務修習を受けないと弁理士登録ができず、弁理士として働くことができません。弁理士試験に合格した後、弁理士として働きたい方は実務修習を受ける必要があります。
合格年度以降の実務修習を受けることも可能ですが、合格後の知識が豊富なタイミングで受講するのがベターでしょう。
弁理士登録の方法・費用
弁理士として働くためには、日本弁理士会への登録が必須です。仮に、試験に合格して実務修習を修了していても、弁理士登録をしなければ「弁理士の独占業務」を行うことはできません。
ほとんどの方が、実務修習の修了後に弁理士登録を行います。必要書類を日本弁理士会に提出すると審査が行われ、執行役員会で登録の可否が決定されるという流れです。登録費用としては、登録免許税と登録料・会費の計110,800円が必要になります。
弁理士登録について、さらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
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弁理士試験 合格祝賀会のお知らせ
リーガルジョブボードでは、今年度も「弁理士試験オンライン合格祝賀会」を開催いたします!
また昨年好評をいただいた、対面開催の「オフ会」も実施予定です。
少しでも興味をお持ちの方は、以下の記事で詳細をご確認ください。
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合格後の就職・転職活動の動き方
合格発表後に弁理士として就職・転職活動を行う方は、実務修習が始まる前にいかに効率的に動けるかが重要になります。
実務修習が始まってしまうと、多くの方は現職、実務修習、就職・転職活動の3つを両立しなくてはなりません。実務修習では、課題に対する起案作成などもあるため、就職・転職活動を同時に進める十分な余裕がなくなってしまう可能性が高いです。
例年、合格発表後のタイミングで、一定数の方が就職・転職を検討し動き出すほか、採用側(主に特許事務所)も合格者の採用を積極的に行っています。
実務修習のスタートまで、かなり時間が限られています。弁理士としての就職・転職を少しでもご検討の方は、リーガルジョブボードの弁理士専門エージェントまで、お気軽にお問い合わせください。
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