ブラック法律事務所の特徴4つ|見極める方法を詳しく解説
by LEGAL JOB BOARD 増田
コンサルタント
- 担当職種:
こんにちは。弁護士専門の転職エージェント「リーガルジョブボード」の増田です。
本記事では、「ブラック法律事務所の特徴や見極める方法」について解説します。
やっとの思いで就職したにもかかわらず、職場の雰囲気が悪く暴言が飛び交っている、労働条件が曖昧で給料がきちんと支払われないなどの結果は避けたいところ。
そのためには、就職・転職活動中に、気になる事務所がブラックではないかを見極める必要があります。
弁護士事務所に就職・転職をお考えの方はぜひご覧ください。
ブラック法律事務所の特徴4つ
ブラック法律事務所の特徴として、主に以下の4つが挙げられます。
事前に知らされていた業務内容と違う
求人に記載されていた業務内容や、面接・面談で聞いた業務内容と異なる仕事を任されるケースです。
ブラック法律事務所の中でも特に悪質な場合は、「詐欺グループに加担する業務をやらされた」「反社会勢力の民事事件の代理人をやることになってしまった」などのケースもあります。
給与が平均を大きく下回る
実務経験のない新任弁護士や司法修習生の場合、初年度年収の目安は500万円~です。もし、年収500万円を大きく下回る場合は、他の法律事務所を選ぶことをおすすめします。
給与があまりに低い事務所は「辞めたらまた採用すれば良い」という、使い捨てのスタンスである恐れがあります。面接時やホームページなどの印象だけで判断せず、給与面で違和感・不安を感じた場合は、他の求人もチェックするのがおすすめです。
人間関係に大きな問題がある
セクハラやパワハラが横行している事務所も中には存在しています。
特に中小規模の事務所では、「トップであるボス弁が他の弁護士に指示を出して仕事を回す」という構造上、パワハラが起こりやすい傾向にあります。
法律を取り扱う弁護士の職場でこのような問題が存在するのは驚きですが、現実問題、セクハラやパワハラが横行している法律事務所はあります。セクハラやパワハラなどの実態は入職前に把握し、避けなければなりません。
「こればかりは実際に入職してみないと分からない」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、先輩の弁護士や転職エージェントに相談することで1人では集めきれない情報も手に入れられる可能性があります。就職・転職に不安をお持ちの方はぜひリーガルジョブボードの転職エージェントにお気軽にご相談ください。
業務量が多すぎる
弁護士は業界的に労働時間が長い傾向にありますが、中には案件を過剰に引き受けている事務所も存在します。「弁護士は業務量が多すぎるのが普通だ」という事務所の風潮から、重労働を課されている可能性もあります。そのような事務所はブラック事務所の恐れがあるため、労働時間や業務量を一度ご自身で見直したり、周りに相談してみたりするのも良いかもしれません。
弁護士の残業時間について、以下の記事で詳しく解説しています。この平均残業時間を大きく上回る場合はブラックだと言えるでしょう。
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ブラック法律事務所を見極める方法
ここからは、ブラック法律事務所を見極める方法を紹介します。
就職・転職活動でブラック事務所を避けたい弁護士や司法修習生の方は、ぜひチェックしてみてください。
職場の口コミを参考にする
まず、該当の職場で働いていた弁護士の口コミをサイトで確認する方法があります。
口コミや噂は100%信じられるとは言い切れませんが、少なくとも大事な情報源となります。気になる事務所があれば、「●●法律事務所 口コミ」などで検索し、悪評やブラック事務所と思われる口コミがないかをチェックしましょう。
今はネット上での情報収集がしやすくなっていますので、気になる事務所については徹底的にリサーチするのが良いでしょう。
信頼できる先輩・同期の弁護士から情報を集めるのも良いです。「知り合いが働いていた事務所は驚くほど残業が多い」「以前パワハラがあった」など有力な情報を得られる可能性があります。
弁護士業界は横のつながりが多いので、何かあればブラックな事務所の噂が広がるのは早いです。
弁護士の勤続年数を調べる
所属弁護士の平均勤続年数を調べるのも、ブラックな法律事務所を見極める手段の一つです。
勤続年数は、事務所サイトや採用サイトで確認できる場合があります。所属弁護士のプロフィール欄に入所のタイミングが書かれていれば、その年数を追い、勤続年数が極端に短くないかチェックしましょう。
平均勤続年数が短い場合や、設立してから時間が経っているが修習期の若い弁護士ばかりである場合は、長続きしない職場である可能性が高く、ブラックな環境である恐れがあります。人間関係が悪い、新人弁護士の教育体制が整っていない、などの可能性があるので注意しましょう。
雇用条件が明記された書類を受け取る
業務内容や雇用条件が明示された書類を受け取れない場合、ブラックな職場である可能性が高いです。
雇用側の過失によるトラブルが起きた場合、うやむやにするために雇用条件を明記しない職場が存在するからです。また、面接の際、口頭で提示してくれた条件を変えられるよう、雇用条件を明記した書類を作成しない職場もあります。
給与や休日、労働時間が記載された「労働条件通知書」を交付することは法律で義務付けられています。できるだけ内定前に受け取り、ご自身がその条件で働いていけるかどうかの確認をするようにしましょう。受け取れない場合は後からトラブルになる可能性もあるため、注意が必要です。
エージェントを利用する
上記の内容をご自身で調べるのが難しい場合や、日々の業務に忙しく十分な時間が確保できない場合はエージェントの利用がおすすめです。上記の内容をご自身の手間をかけることなく入手することができるためです。
エージェントにご自身の経歴やキャリアパスに関するご要望を伝えることで、希望に沿った条件の事務所を紹介してもらうことができます。
リーガルジョブボードでは、弁護士専門のエージェントがご紹介する求人先に必ず取材を行っているため、 細かい給与体系や実際の残業時間、職場の雰囲気などもお伝えすることが可能です。ブラック法律事務所を避けるために多くの情報を入手したいが、そのための時間を取ることができないといった方はぜひリーガルジョブボードのエージェントにご相談ください。
リーガルジョブボードの口コミ
弁護士 / 愛知県 / 30代男性
最初の電話での打ち合わせの際、担当の庄司様が、前職の退職理由や今後の希望条件等について、共感し聞き入れてくださったため、安心して話すことができました。希望条件等について、私自身の中で軸が定まっていない、あるいは揺れ動いている際も、前職の退職理由や面接後アンケートの書き様から推察してアドバイスしていただき、大変参考になりました。 最後に内定受諾先を決定する際も、「○○法律事務所」と「△△法律事務所」のどちらを冠して名乗る方がよいかという不毛な悩みについても、真摯に対応していただき、他の観点も総合考慮して納得できる結論に至ることができたと思っています。庄司様をはじめ、LEGAL JOB BOARD様のご尽力に感謝致します。
弁護士 / 東京都 / 40代女性
増田様には大変お世話になりました。「今の職場から逃れられればいい」という動機で始めた転職活動でしたが、結果としては予想を超える良い環境で働けることになり、年俸も上がりました。輝かしい経歴ではなかったのでエージェントを利用してもうまくいかないだろうという先入観があり、今回が初めての利用でした。初回面談に1時間を要するエージェント会社が多い中、こちらは最短15分から選ぶことができたのが画期的でした。全てがスムーズに進み複数の事務所様から内定をいただくことができました。担当の増田様の仕事の速さ的確さが素晴らしいと感じました。大変お世話になりどうもありがとうございました。あの日、LEGAL JOB BOARDさんの広告を見つけることができた幸運に感謝しております。
求人情報のチェックポイント
就職・転職活動をする際、業務内容に加えて勤務条件の確認はかかせません。求人情報をチェックする際は以下の内容を必ず確認するようにしましょう。
給与
雇用契約の場合は基本的に給与が額面での記載となるため、そこから健康保険料や住民税、社会保険料等が差し引かれます。実際に事務所や企業から支払われる金額と、ご自身が収入として希望する金額を照らし合わせるようにしましょう。通勤手当や賞与についても事前に把握しておくと安心です。
勤務時間・休日・休暇
休日には「完全週休2日制」と「週休2日制」があります。完全週休2日制の場合、1週間のうち2日は必ず休むことができます。一方で、週休2日制の場合、1か月のうち最低でも1回は週2日休むことができることを表します。休日には家族との時間を過ごしたり、スキルアップのための時間に費やしたりとご自身の必要とするプライベートの時間が十分に取れるかどうか確認しましょう。
また、土日出勤の有無、出産・育児・介護休暇制度があるかどうか、所定の労働時間を超えた場合に残業代が支払われるかどうかなども確認しましょう。企業と法律事務所では勤務時間や休日も異なる場合があります。
社会保険
弁護士が転職をする際、社会保険の処理方法も変わる場合があります。特に雇用形態(雇用契約・業務委託契約)や働き方(個人経営の法律事務所・弁護士法人の法律事務所・インハウスローヤー)を変更される方は事前に確認しておきましょう。
まとめ
ブラック法律事務所かどうかを見極めるには、職場の雰囲気や人間関係、詳細な業務内容などを知る必要があります。実際に働いてみないと分からない点は多いですが、信頼できる先輩や同期、口コミやエージェントの利用を通して得られる情報も多くあります。
事前に入手可能な情報をうまく活用して、ご自身のライフスタイルやキャリアプランに合った職場での活躍を目指しましょう。
ご不明な点があればお気軽にリーガルジョブボードにご相談ください。
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