司法書士の履歴書・職務経歴書・自己PRの書き方【テンプレート付き】
by LEGAL JOB BOARD 北澤
コンサルタント
- 担当職種:
こんにちは。司法書士業界に特化したキャリア支援を行う「リーガルジョブボード」の北澤です。
今回は、「司法書士の履歴書と職務経歴書・自己PRの書き方」を解説します。
司法書士事務所の選考通過に欠かせないポイントやコツをお伝えしますので、ぜひご一読ください。
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司法書士の履歴書の書き方
司法書士の履歴書の書き方・ポイントを上の画像の番号に従って解説します。
①証明写真
証明写真のポイントは「清潔感」です。
携帯・スマートフォンで撮影した写真を使用すると、不誠実な印象を与えかねません。証明写真機もしくは写真館で撮影した写真を使用することを推奨いたします。
清潔感に関しては、下記のポイントを意識すると良いでしょう。
髪型
▼男性の場合
- 前髪が目にかかっていないか(額を出すと知的な印象を与えられます)
- 髪の毛は長すぎないか
- 髪色は明るすぎないか(黒髪がおすすめです)
▼女性の場合
- 前髪が目にかかっていないか
- 髪の長い女性は髪を結ぶ
- 髪の短い女性はサイドの髪を耳にかける
- 髪色は明るすぎないか(黒髪がおすすめです)
服装
男女ともにスーツ着用が基本です。スーツの色は黒やグレー、濃いめの紺などが良いでしょう。
シャツは白が無難で、派手な色や柄の主張が強いものは避けたいところです。
表情
表情については以下を意識すると、好印象を与えられます。
- 顎を少し引く
- 口元を閉じ、歯が見えないように注意する
- 口角を少し上げる
- 目を細めない(見開きすぎない)
②学歴・職歴
学歴・職歴を書く際は、以下のポイントにご注意ください。
- 学歴や職歴の上段には必ず「学歴」「職歴」と記入する
- 最終職歴の下段には右詰で「以上」と締める
- 学校や社名は正確な名称を記載(長くてもすべて記載)
- 元号表記・西暦表記どちらかに統一
書き終えた後は、誤字や情報の正誤を見直しましょう。
③資格
司法書士資格については「司法書士試験 合格」、認定考査については「簡裁訴訟代理等能力認定考査 合格」と記載します。
また、「宅地建物取引士」「ファイナンシャル・プランナー」などの資格は、司法書士の業務と関連する部分があるためアピールポイントになります。持っている方はぜひ記載してください。
普通自動車免許なども記載する必要がありますが、趣味で取得した資格は基本的に記載する必要はありません。資格の名称は長くても正式名称で記載します。
④志望動機
志望動機は、書類選考を突破するために非常に重要なポイントです。面接選考に進めるかどうかは志望動機の内容で決まる、と言っても過言ではありません。
志望動機の書き方やポイントは、以下の記事で例文とあわせて解説しています。ぜひ参考になさってください。
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⑤本人希望記入欄
基本的には「貴所規定に従います」と記入しましょう。
給料や待遇に関しての希望や条件を書ける欄ですが、希望条件は面接などで話し合って調整するのが一般的です。どうしても譲れない点がある場合のみ記載しましょう。
司法書士の履歴書テンプレート
履歴書のテンプレートは以下よりダウンロードいただけます。
これで完璧!履歴書チェックリスト
最後に、履歴書でマイナスな印象を与えない・好印象を与えるために、チェックいただきたい内容は以下のとおりです。
①誤字・脱字はないか?
誤字・脱字には細心の注意を払いましょう。
特に司法書士は業務上、正確性や丁寧さが求められます。誤字・脱字はマイナスな印象を与えてしまう可能性が高いため、必ず細部まで目を通すようにしてください。
パソコンで作成する場合は、日付や応募先の名称が正しくなっているか、特にチェックいただきたいです。
②空白はないか?
履歴書に用意されている項目はなるべく埋めた方が好印象です。
たとえば「趣味・特技」といった欄は一見、評価とは関係がないと思われるかもしれません。
しかし、内容によっては、書類選考後の面接官との面談が弾む可能性もあります。また、あなたの人間性の一部を印象付けるポイントにもなります。
③年号表記が統一されているか?
意外と多いのが、年号の表記が統一できていないケースです。
学歴・職歴・資格などの年表記は、西暦・和暦どちらかで統一しましょう。統一されていないと読みづらいほか、だらしない印象を与えてしまう可能性があります。
④専門用語や略称を使っていないか?
専門用語や略称などを使うと相手に伝わらないことも多いので、使用しないようにしましょう。
特に資格などを書く場合に略称などを使いがちです。正式名称が長い場合でも、省略せずに記載するのが基本となります。
司法書士の職務経歴書の書き方
ここからは、司法書士の職務経歴書の書き方について、項目別(職務要約、職務経歴、自己PR、その他補足事項)に解説します。
経験者と未経験者で内容が異なる部分があるため、ご注意ください。
①職務要約
職務要約は、採用担当者が最初に目を通す項目になるため、必ず書きましょう。長くても短くても伝わりにくいため、2~3行でまとめます。
流れとしては、
- 卒業後、どの業界で何の業務を行ってきたのかを記載
- 業務をする上で尽力してきたポイントを記載
- 経験者の場合は「不動産登記」や「商業登記」などこれまでの業務内容を記載
とするとスムーズです。以下に例文を記載します。
[ 例文 ]
〇〇大学法学部を卒業後、不動産業界にて営業事務として約4年間、司法書士事務所にて司法書士として約4年間、不動産登記業務に従事し、メンバーが働きやすい環境づくりに尽力してまいりました。
②職務経歴
基本的には時系列順で書くようにしましょう。
例えば長年司法書士事務所にて務めている場合は、古い経歴から順番に書き、どのような経験を積んできたのかを記載します。
ただし、以下のような場合は「新しい経歴」から順番に書くことで、マイナスな印象を軽減する効果があります。
- 以前は職を転々としており、順番に職歴を書くと見栄えが悪い場合
- 以前は異業界におり、直近の経歴のみ司法書士業界である場合
例文
以上を踏まえ例文を記載します。見やすいように表を使って書くのがおすすめです。
期間 | 業務内容 |
---|---|
2016年4月
~ 現在 |
【勤務先】司法書士法人〇〇
|
【配属先】不動産登記部 ハウスメーカー担当
(計10名 有資格者5名、補助者5名) |
|
【担当業務】不動産登記
|
注意点
以下の点に注意してください。
- 派遣社員の場合は、派遣会社と配属企業先どちらも記載する
- 出向していた場合、出向元と出向先どちらも記載する
また、20代の場合3社以上、30代以上の場合は4社以上だと、転々としている人というマイナスな印象を持たれがちです。特に派遣社員などで配属先が多い場合は、特に長い配属先での業務を抜粋して書いても、差支えないでしょう。
③自己PR
自己PRは、職務経歴書の一番最後に書くことをおすすめします。職歴を伝えた後の方が、あなたの人物像が伝わりやすくなるからです。
以下の順番で書くことで長所が伝わりやすくなります。
- 業務を遂行する上で、工夫していた点
- 工夫した結果、達成できた実績
- 上の1と2を踏まえてのあなたの長所
- 転職後の抱負
例文
続いて自己PRの例文です。文字数は、300~450文字前後が適切です。
例文
現職ではハウスメーカー担当として、所全体で月50件以上の案件の受注を受けていたため、独自の案件管理表を作成・共有することで、各案件の進捗状況を一目できるようにしました。また間違えやすいポイントや、二重チェックの有無も進捗表を見れば分かるようにしました。
その結果、各メンバー同士で滞っている案件のフォローが可能になり、課全体の営業成績も前年比117%向上しました。
上記の経験から私の長所は、単に業務を遂行するだけでなく、業務の標準化を進めて効率化を図れることであると考えます。
今後はこれまでの経験やスキルを活かして、不動産登記分野以外の業務にも取り組むことで、貴所の発展と自身の成長に励んで参ります。
また未経験者の場合は、上記に加えてなぜ司法書士業界に興味を持ったのかも記載しましょう。
例文
現職では投資アパート販売の営業事務担当として、営業社員が働きやすい環境づくりに努め、これまで各々が管理していた案件の進捗を統合し、課統一の案件管理表を作成・共有することで、各案件の進捗状況を一目できるようにしました。また契約の際に間違えやすいポイントや、二重チェックの有無も進捗表を見れば分かるようにしました。
その結果、各メンバー同士で滞っている案件のフォローが可能になり、課全体の営業成績も前年比117%向上しました。
上記の経験から私の長所は、単に業務を遂行するだけでなく、業務の標準化を進めて効率化を図れることであると考えます。
現職で働く上で、登記や相続に関する予期せぬトラブルによって、顧客を不安な気持ちにさせてしまうことがあり、法律的な観点から先回りした提案をすることで、お客様に安心して不動産売買をして欲しいという思いを抱くようになりました。
今後はこれまでの経験やスキルを活かして、司法書士業務に取り組むことで、貴所の発展と自身の成長に励んで参ります。
司法書士の職務経歴書テンプレート
職務経歴書のテンプレートは、以下よりダウンロードいただけます。
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