絶対に避けたいブラック司法書士事務所の特徴と見分け方について
by LEGAL JOB BOARD 稲田
コンサルタント
- 担当職種:
こんにちは。司法書士の転職エージェント「リーガルジョブボード」の稲田です。
本記事では「ブラック司法書士事務所の見極め方や避ける方法についてご紹介」します。
皆さまが理想的な職場に出会うための一助となれば幸いです。ぜひ最後までご覧ください。 ▼司法書士合格者・経験者向け
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ブラック司法書士事務所の定義
ブラック司法書士事務所の避け方をご紹介する前に、「ブラックの定義」を前提としてまとめておきます。一般的にブラック事務所というのは、以下のような職場を表します。
残業代が出ない事務所
残業代が出ない事務所はブラックと定義します。
司法書士業界は、他の業界に比べて残業が多い傾向にあります。この背景がある中、残業代が一切出ないとなれば労働意欲に大きく影響すると言えます。
「みなし残業」を設けている事務所でも、「みなし残業時間を超過した分の残業時間」に対しては残業代を支払う必要がありますが、みなし時間を超過した分の残業代が出ない事務所も存在しています。
※もしあなたの中に気になる司法書士事務所の求人があり、その事務所が残業代を支払ってくれるかどうかが不明な場合は、転職エージェントに質問すると正確な情報を教えてくれます。ご活用してみてください。
過度な残業を強いられる事務所
過度な残業が発生しがちな職場もブラックと定義します。
一般的に過労死ラインと言われる残業時間は、月間80時間以上。月間80時間以上というのはつまり「1日あたり4時間以上の残業をしている」ことを指します。1日4時間以上の残業が恒常化している場合は、ブラック事務所と言わざるを得ないと思います。
- 入社から毎日終電に間に合わない
- 休日も出社を強要される(そういう雰囲気がある)
など、明らかに体調を崩してしまうレベルの事務所は要注意です。
パワハラが横行している事務所
パワハラをする人間がいる事務所は、ブラック事務所にあたります。
最近は、時代の変化もあり少しずつパワハラ関連のお話は減ってきていると思います。しかし、
- 通常では考えられない仕事量をあえて渡される
- 新人司法書士だが、仕事を一切教えてもらえない
こういったエピソードを最近、実際の司法書士先生から聞きました。
考え方は人それぞれですので、どのレベルがパワハラと呼ばれるのかは難しい所ですが、自身が辛いと思う事務所はなるべく避けたいところです。
雇用契約書がない(もしくは曖昧な)事務所
雇用契約書がない・もしくは内容が曖昧な事務所は要注意です。
雇用契約書とは、雇用条件が明記された書類を指します。雇用条件とは以下のような項目です。
- 年収・給与
- 休日
- みなし残業時間(あれば)
- 残業手当
- 退職日を申し出る必要がある日程
- その他待遇に関する内容
といった雇用条件に関する内容です。司法書士事務所が司法書士を採用した場合、雇用契約書を必ず作成しなければなりません。これは法律で定められています。
雇用契約書を交わさず、雇用条件の確認を怠ってしまうと、以下のようなトラブルを引き起こすリスクがあります。
- 残業手当がなく、残業は多いけど残業代が一切でなかった
- 退職希望の場合は半年前に申出る必要があると記載されており、雇用契約書を交わしたときに気づいておらず、退職する時に早く辞めたいといったところトラブルになった
- 休日の記載がなく、裁量で働く事務所だったため土日関係なく働く日が多くなった
雇用契約書は、内定をいただいた時点で必ず交わしましょう。
ブラック事務所を避ける方法
それでは、就職活動や転職活動にて、ブラック司法書士事務所を避けるために気をつけるべきことを、下記で解説していきます。
司法書士業界に詳しい転職エージェントに聞く
ブラック事務所を避けるために一番有効なのは「転職エージェントに聞いてみる」ことです。
転職エージェントとは、就職活動や転職活動を無償で全面的に支援する転職アドバイザーを指します。あらゆる企業や事務所との取引があるので、取引のある職場の内情や情報については熟知しています。
したがって、「司法書士業界に精通した」転職エージェントに、気になる司法書士事務所の情報を聞いてみることで、事務所の雰囲気や直近の退職人数・口コミなどを教えてくれる可能性が高いです。
司法書士業界に精通した転職エージェントはリーガルジョブボードです。転職支援から司法書士事務所の情報共有までさまざまにサポートいたしますので、お気軽にご相談ください。司法書士の求職者様から実際に聞いた事務所の口コミを、いま現在もリアルタイムでストックし続けているため、常に新鮮な情報を提供できるかと思います。
複数の司法書士事務所(求人)に応募する
複数の事務所を受けて選択肢を増やすことが一つの対策です。
面接を複数受けることで比較対象ができるため、(個人の感覚にはよりますが)なんとなく事務所の雰囲気や実態の良し悪しの判断がつくようになります。
例えば、5つの事務所を受けて内定が2,3つ出ていれば、より良い方を選択できます。
中には、事務所へ面接に行き、雰囲気や対応を見ただけで違和感を感じる事務所があるそうです。
1つしか受けていないと比べる事務所がありませんので、そういう違和感に気づけず、いざ入ってみると思っていたような職場ではなかったケースもございます。自分自身により合う事務所を選ぶためには、比較できるようさまざまな事務所を見ておくことが重要です。
同期や知り合いの司法書士にヒアリングする
司法書士は横のつながりが深い職種。そのため横のつながりを築いていると、事務所同士の評判が聞こえてくることが多いです。
応募しようと考えた事務所で、知り合いが以前働いていたケース、人伝いで内情を知っている場合があります。
気になる事務所があれば、仲のいい司法書士の知り合いにそれとなく聞いてみるのもいいかもしれません。「残業が多く大変」「どれだけがんばっても給与が上がらない」など、内情を知れる可能性があります。
求人がずっと掲載されている司法書士事務所はブラック?
時折、「ずっと求人サイトに求人が掲載されている事務所はブラックですか?」と聞かれることがあります。「長い間募集している=人が辞めやすい職場」と解釈する方が一定数いらっしゃるようです。
結論を言いますと、長期に渡って求人掲載をしている事務所はブラックではありません。
新規事業に伴い人員を拡大しようとしている事務所さまもあれば、今は特にコロナの影響で人手不足となっている事務所さまもございます。
また、採用ハードルが高い事務所は、なかなか採用できず長い間求人を出しているところもあります。
独立路線が強い業種ですので、一定期間で離職することが多くその分求人を出している可能性があります。
そのため、ずっと求人が出ていると感じる事務所でも一概にブラックということはできません。
求人票だけでブラックかどうかを判断するのは難しい
弊社にご相談にいらっしゃる求職者様から、「求人を見てブラックかどうかを見分ける方法を聞かれる」ことがあります。
しかし、求人を見ただけではブラックかどうかを判断するのは難しく、判断基準がないのが現状です。前述したような方法で、ブラックな職場を見分けていただきたく思います。
事務所選びで大切なこと
事務所選びで大切なのは、自分の価値観に合った事務所かどうかです。
その職場がブラックと感じるかどうかは、人によって異なります。人によってブラックと感じる基準が異なるからです。
「残業代が出るのなら、過度な残業でもすすんで仕事したい」
「休日出勤を強いられても、スキルアップの機会が増えるのならそれでいい」
いろいろな考えの方がいます。自身がどのように働いていきたいか、どういうキャリアを歩みたいかを考え、事務所を選ぶのが大切です。
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まとめ
今回の記事のまとめは下記のとおりです。
- ブラック事務所の定義は、過度な残業が多い・残業代が出ない事務所
- ブラック事務所を避けるためには転職エージェントの利用がおすすめ
- ずっと求人票が出ててもブラックとは限らない
- 事務所選びで大切なのは、ブラックかどうかよりも自分に合った事務所を探すこと
司法書士事務所の求人状況を把握したい場合は、弊社の司法書士専門転職エージェントサービス「LEGAL JOB BOARD(リーガルジョブボード)」にお気軽にご相談ください。