弁理士

パートナー弁理士とは?なり方や年収・メリット

by LEGAL JOB BOARD 三島善太

コンサルタント

担当職種:
  • 企業知財部
  • 弁理士
  • 特許技術者

こんにちは。弁理士の転職エージェント「リーガルジョブボード」の三島です。

本記事では、弁理士の役職である「パートナー」について解説します。具体的には、以下のような内容です。

  • パートナー弁理士の年収
  • パートナー弁理士になる方法や特徴
  • パートナー弁理士にならずとも高年収を狙う方法

パートナー弁理士の特徴や待遇、キャリアパスなどを知りたい方は、ぜひご覧ください。

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特許事務所で言う「パートナー」とは?

株式会社に置き換えて言うと、「共同経営者」「社内取締役」のことを指します。

もともと特許事務所は長い間法人化されておらず、個人が独立して仕事を行う個人事業主の集まりのような経営をしている事務所が多数でした。

しかし、特許事務所でも法人化が認められるようになってから、法人としてまとまった経営を行う必要が生じました。

そこで経営に責任を持つ存在が複数人必要となったことから、「パートナー」というポジションが生まれたのです。

反対に、株式会社に置き換えた場合の「社員」のポジションの弁理士は、「アソシエイト弁理士」と呼ばれることが多いです

※しかしながら、クライアントへの表向きをよくするために、本来はパートナー(共同経営者)のポジションではない弁理士に対してHPなどで「パートナー」と表記しているもあります。

事務所によってパートナー弁理士の定義はまちまちです。大手事務所だと、「シニアパートナー」「ミドルパートナー」「ジュニアパートナー」など細かく役職を設けていることも。

また本来的なパートナー(共同経営者)ではない場合は「ジュニアパートナー」「ミドルパートナー」などと表記することで、本来のパートナーポジションの方と区別したりしているところもあります。

パートナー弁理士の特徴や待遇など

パートナー弁理士には以下のような特徴があります。

年収が高い

パートナー弁理士の場合は基本的に年収1000万~2000万円であることが多く、大手事務所だと2000万円を超えることもあります

反対にアソシエイト弁理士の場合は、未経験の方ですと年収450万円ほどからはじまり、高い方でも1500万円ほどで頭打ちになるケースが多いです。

またアソシエイト弁理士の場合は、個人の成績のみが年収に反映されることが多く、請け負う案件量が減れば年収も減少します。

一方でパートナー弁理士の場合は、個人の案件量だけでなく、部門全体の案件量にも応じて年収が決まります。

そのため部門全体の案件量が多くなるほど、年収も上昇します。

将来的に事務所を継げる可能性が高い

現所長の方が退任されると、いずれはどなたかが事務所の代表を引き継ぐこととなります。

その際には、現パートナーから指名される可能性が高いため、将来的に所長になれる可能性があります。

事務所経営に関わることができる

パートナー弁理士になると以下のような業務に携わることができます。

  • クライアントの窓口担当
  • クライアント・顧問先の新規開拓
  • 弁理士・特許技術者の採用
  • サービスの価格設定
  • PR広報

自身の意向が経営に反映されること、そして反映された結果を体感していくことになります。

業務の割り振りや新人の採用権といった裁量権も与えられるため、マネジメントスキルを最大限伸ばすこともできます。

最近ですと、在宅勤務や時短勤務を認めている事務所が増えてきており、福利厚生の拡充についても社内調整できる立場となります。

パートナー弁理士になるためのスキルや方法

パートナー弁理士になるためには、所属する事務所内で、パートナー弁理士として選ばれる必要があります。

以下のようなスキルや経験があることで、パートナー弁理士として選ばれる可能性が生まれます。

案件を一人で完結できるスキル

自分一人で案件を完結できることが必要です。

具体的には、国内外問わず、明細書作成や中間処理といった特許出願に必要な工程を、他人のチェックを受けずとも一通り行えるようになること。

加えて、クライアントとの折衝力も求められます。

明細書作成に必要な書類作成能力だけでなく、クライアントからの正しいヒアリング、折衝、ぶつからない主張ができるかといったコミュニケーション能力も問われるということです

クライアントとの面談の場では、積極的な提案や面談の段取りの要領も求められます。

指導力・マネジメント力

パートナーになるには全体のマネジメントが求められます。

その前段階として、部下や後輩への指導能力が必要とされます。

現環境が指導力を培える場であれば、マネジメント力を養う機会と捉え、指導に励むのも良いかもしれません。

出願業務以外のスキル

出願業務以外とは、例えば以下のような業務を指します。

  • 調査
  • 鑑定
  • コンサルティング
  • 訴訟

幅広い業務ができることで、クライアントからの信頼も厚くなり、パートナーとして選ばれる可能性も高くなるでしょう。

パートナー弁理士候補として転職する

ここまで、パートナー弁理士として選ばれるための要件について紹介しましたが、前提として所属する事務所のパートナー弁理士のポストに空きがなければ難しいです。

そのためパートナー弁理士になる他の手段としては、「パートナー候補」を採用する求人に応募することです。

パートナー弁理士候補の求人をお探しの場合や求人状況を把握したい場合は、弊社リーガルジョブボードにお気軽にご相談ください。

パートナー弁理士にならずとも年収を上げるには

番外編として、パートナー弁理士にならずとも高年収(1,000万円以上)を得る方法について紹介します。

案件量が多い事務所に就く

案件が多い事務所に就くことで、年収が上がります。特に外国出願(内外出願)は単価が高い場合が多いです。

ただし業務量も比例するので、時間と収入のバランスを考えることも大切となります。

企業内弁理士として働き役職に就く

企業の知財部に所属すると、役職(例えば知財部長)に就ける可能性があります。

役職候補の採用を行っている企業は、その分、待遇も厚くしている傾向が強いです。役職に就かなくとも、例えば大手企業の知財部であれば初年度の年収が800万円以上であることが多いです(即戦力である必要があります)。

ただし、企業の知財部への転職を考える場合は、英語力や年齢制限を応募条件として設けている企業が多いため、狭き門になっています。

気になる事務所や企業にはタイムリーに応募ができるよう、日ごろから最新の求人情報をキャッチアップしておきましょう。

弊社リーガルジョブボードでも、求人情報を定期的に配信しています。

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この記事の執筆者

LEGAL JOB BOARD 三島善太

コンサルタント

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