弁理士の平均年齢や年齢制限・年齢が転職活動に与える影響
by LEGAL JOB BOARD 三島善太
コンサルタント
- 担当職種:
こんにちは。弁理士の転職エージェント「リーガルジョブボード」の三島です。
本記事では、「弁理士の平均年齢・年齢が転職活動に与える影響」について解説します。
弁理士を目指そうとしている方や、弁理士として転職を考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。
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この記事の目次
弁理士の平均年齢は53.5歳
日本弁理士会によると、2024年5月末時点での弁理士の平均年齢は53.53歳です。
最年少は23歳、最高齢は101歳となっています。
年齢分布としては、「45歳以上〜50歳未満」が最多で2,278名。次いで「50歳以上〜55歳未満」が2,244名で、45歳以上〜55歳未満に該当する弁理士が多いことがわかります。
弁理士数は全体で11,857名ですが、「20歳以上〜40歳未満」は1,085名で、全体のわずか9%ほどというのが現状です。
弁理士試験合格者の平均年齢は34.3歳
令和5年度弁理士試験の合格者の平均年齢は34.3歳でした。
最年少は21歳、最年長は76歳となっています。
合格者188名のうち、20代が59名、30代が89名、40代が25名、50代が14名、70代が1名という内訳です。
弁理士試験の特徴として、働きながら合格を目指す方が多く、令和5年度は約9割の合格者がすでに働いています。合格者の平均年齢には、そのような要因も関連していると考えられます。
弁理士の転職における年齢制限について
ここからは、弁理士における「年齢が転職活動に与える影響」について解説します。まず弁理士業界では、実務経験の有無によって年齢の影響度合いが変わります。
30〜40代の実務経験ありの弁理士は転職しやすい
30〜40代の実務経験がある弁理士は非常に貴重な存在となるため、転職しやすいと言えます。
転職で年収を上げられるケースが多いのもこの時期です。
そのため、もし弁理士として現在働きながら「職場や待遇に不満だ」「他のスキルも身に付けたい」といったお気持ちがある場合、40代までに転職活動を始められるとかなり有利です。
50代でも経験豊富な方は転職可能
50代の方でも、実務経験がそれなりにある場合は大きな需要があります。弊社の転職実績を例に上げると、最高年齢は61歳の実務経験豊富なベテラン弁理士の方でした。
実務経験があれば、年齢制限なく転職できることが分かっていただけたかと思います。
未経験・30代弁理士は「若手」として歓迎される
弁理士・知財業界では若手人材が枯渇しており、30代でも若手として歓迎される傾向にあります。
実際に30代の合格者は47.3%を占め、約半数の人が30代で弁理士としてのキャリアをスタートしています。
また前述の弁理士の年齢分布でも、30代の弁理士が貴重な存在であることがわかります。
年齢関係なく転職活動を有利に進めるには?
ここまでは、経験者と未経験者の場合の年齢制限について解説してきました。ここからは、年齢の影響を受けずに転職活動を有利に進めるためのポイントを紹介します。
弁理士経験者の場合
経験者の場合の転職活動を有利に進めるポイントは、「自身の経験値」と「選考先が求めるスキル」のマッチングを見極めることです。
このマッチングが濃ければ濃いほど、年齢関係なく転職の可能性がグッと上がります。逆にマッチングしていないと選考が難しくなります。
ここでは、経験者採用において、事務所が重視する主なマッチングポイントを以下に列挙します。
- 事務所の扱う技術分野と自身の背景や経歴の関連性
- 国内出願・外国出願のどちらに強みを持つか
- 語学力が活かせるか
- コミュニケーション能力があるか
- 明細書の書き方や流れが選考先と合うか
- 今までの事務所が分業制か、一気通貫であったか
これらの点をよく見られるので、気になる求人がある場合は整理しておきましょう。
弁理士未経験者の場合
下記のポイントは、未経験弁理士の採用において事務所がよく見るポイントです。
- 理系の大学・大学院を出ているか
- メーカー等での研究開発経験があるか
- 英語力があるか(ビジネスレベルで読み書き)
- コミュニケーション能力があるか
- 論理的思考、抽象化能力があるか
- 文章能力があるか
これらを多く満たしている場合、35歳以上の方でも採用に至るケースがあります。特に、技術分野の専門性と英語力が重要です。
「自分の経歴・学歴で弁理士として活躍できるか気になる」といった方は、弁理士・知財の転職支援を行うリーガルジョブボードまで、お気軽にご相談くださいませ。
特許事務所で働きながら弁理士を目指す道も
特許技術者として特許事務所で弁理士の補助業務を行いながら、弁理士合格を目指す方が一定数います。
特許技術者になるために必要な資格はありません。理系のバックグラウンドがあれば、未経験でもチャレンジしやすい職種です。
特許技術者として働きながら弁理士を目指すメリットは以下の通りです。
- 弁理士の実務を間近で学ぶことができる
- 特許事務所は弁理士受験に協力的な傾向にある
- 弁理士として就職する際に有利になる
知財未経験で弁理士を目指すか迷っている方は、弁理士の下で「特許技術者」として特許実務に触れてみることを検討されてはいかがでしょうか。
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