【最新】弁理士試験の難易度|合格率・偏差値・勉強時間は?他資格と比較も
by LEGAL JOB BOARD 三島善太
コンサルタント
- 担当職種:
弁理士・特許技術者の転職エージェント「リーガルジョブボード」の三島です。
本記事では「弁理士試験の難易度」について、以下のような内容をふまえながら解説します。
弁理士という資格が気になっている方、受験しようか迷っている方、受験勉強について知りたい方など、ぜひ最後までご覧ください。
この記事の目次
弁理士試験の難易度:令和5年度の合格率は6.1%
弁理士試験の合格率は6〜9%程度を推移しており、かなり難易度の高い試験であると言えます。
令和5年度(2023年)の合格者数は188人、合格率は6.1%となりました。ここ数年は合格者数・合格率ともに減少傾向が見られます。
短答式試験・論文式試験・口述試験ごとの合格率
各試験の中では、短答式試験の合格率が最も低くなっています。
直近3年で見てみると、短答式試験の合格率は10%前後、論文式試験の合格率はそこから25%前後、口述試験はそこから95%前後となっています。
弁理士資格の取得を含め、今後のキャリアについて検討したいといった方は、弁理士専門エージェント「リーガルジョブボード」までお気軽にお問い合わせください。
弁理士試験の偏差値は?
あくまで参考程度ですが、弁理士試験の偏差値は65~75くらいで、弁護士や司法書士、公認会計士などと並ぶとされています。
他の士業資格と完全に比較することはできませんが、弁理士の難易度は士業資格のなかでトップクラスと考えて間違いないでしょう。
弁理士を含む8士業の難易度比較
弁理士と他資格の難易度を、各試験の合格率(最新データ)で比較します。
司法試験の合格率が高いように思えますが、他試験よりも受験資格を得るのが難しいという特徴があります。
司法書士の合格率が最も低く、次いで弁理士、社会保険労務士という順です。
資格 | 合格率 |
---|---|
弁理士 | 6.1% |
弁護士(司法試験) | 45.5% |
司法書士 | 5.2% |
行政書士 | 14% |
税理士 | 21.7% |
社会保険労務士 | 6.4% |
土地家屋調査士 | 9.6% |
海事代理士 | 筆記試験:55.7% 口述試験:94.9% |
弁理士資格の取得を含め、今後のキャリアについて検討したいといった方は、弁理士専門エージェント「リーガルジョブボード」までお気軽にお問い合わせください。
合格者の傾向(受験回数・年齢・職業・出身大学)
続いて、弁理士試験合格者の受験回数や年齢・職業・出身大学などのデータをまとめました。
合格者の平均受験回数は2.8回
令和5年度の最終合格者の受験回数で、最も多かったのは1~5回です。一発合格の方も16.5%いました。
令和4年度の平均受験回数は3.4回でしたが、令和5年度は2.8回となりました。
合格者の年齢別内訳
令和5年度の最終合格者の年齢別内訳は、30代が47.3%で最多でした。次いで20代、40代、50代、70代となっています。
ちなみに合格者の平均年齢は34.3歳、最年少は21歳、最年長は76歳でした。
合格者の出身大学TOP10
令和5年度最終合格者の出身大学上位10校は以下の通りです。合格者数順に見ると、難関大学と呼ばれる大学名が並んでいます。
出身校 | 人数 | 割合 |
---|---|---|
東京大学 | 22人 | 11.7% |
京都大学 | 14人 | 7.4% |
早稲田大学 | 11人 | 5.9% |
慶應義塾大学 | 11人 | 5.9% |
東京工業大学 | 10人 | 5.3% |
東北大学 | 9人 | 4.8% |
大阪大学 | 8人 | 4.3% |
北海道大学 | 7人 | 3.7% |
筑波大学 | 5人 | 2.7% |
上智大学 | 5人 | 2.7% |
合格者の職業は「会社員」が最多
令和5年度の最終合格者の職業は、会社員が最多で、続いて特許事務所となっています。公務員や法律事務所、学生といった回答もありました。
働きながら弁理士を目指すことを検討されている方は、ぜひ以下の記事もご覧ください。
弁理士試験の概要
弁理士試験には受験資格がなく、誰でも受験することができます。学歴や国籍、年齢などによる制限はありません。
例年、短答式試験は5月20日頃、論文式試験の必須科目は7月頭・選択科目は7月25日頃、口述試験は10月20日頃に実施されています。
各試験の出題科目や合格基準、免除条件などの情報は、以下の記事をご覧ください。
弁理士合格までに要する勉強時間
弁理士合格に要する勉強時間は、約3,000時間と言われています。これは毎日5時間勉強しても、約1年半かかる計算になります。
実際に受験生の話を聞いていると、「平日は5時間ほど、休日は予備校の講座も含めて10時間ほど」勉強する方が多いようでした。
まとまった時間を捻出できるよう、仕事量の調整も念頭におきましょう。合格者の約3割が所属する「特許事務所」では、勉強時間確保のために残業を減らしてもらえたり、受験休暇を適用してもらえる可能性が高いです。
そのため、弁理士資格の取得を応援してくれる特許事務所に「特許技術者」として転職してから、受験勉強に本腰を入れ、短期合格を目指す人も多いです。
特許事務所や特許技術者の働き方や、働きながらの受験について情報を収集したい方は、弁理士専門エージェント「リーガルジョブボード」までお気軽にお問い合わせください。
キャリアのお悩み、ぜひプロにご相談ください
今後のキャリアについて考え、弁理士資格の取得を検討する方から、「リーガルジョブボード」の弁理士専門エージェントに以下のような相談が寄せられています。
- 弁理士という資格・仕事に興味があるが、目指すべきか迷っている
- 難易度や適性などの点から、弁理士を目指せるか不安がある
- 働きながら弁理士を目指すのは現実的か、誰かに相談したい
このようなお悩みをお持ちの方や、キャリア・資格取得についてお悩みの方は、「リーガルジョブボード」までお気軽にお問い合わせください。
弁理士専門エージェントが不安・疑問などをお伺いし、状況に応じた適切なアドバイスをさせていただきます。
また必要に応じて、転職のサポートも行っております。情報収集や求人閲覧のみをご希望の方も、お気軽にご利用くださいませ。