現役特許事務員3名が語る|特許事務のやりがいと一色国際特許事務所の魅力とは
by LEGAL JOB BOARD 小笠原
コンサルタント
- 担当職種:
こんにちは。特許事務の転職エージェント「リーガルジョブボード」の小笠原です。
今回は、弁理士法人一色国際特許事務所でご勤務されている現役特許事務員3名にインタビューを行いました。
専門性が高い印象がある特許事務。実際はどのような業務でどういった方が活躍しているのでしょうか。
特許事務の仕事内容やキャリア、一色国際特許事務所の職場環境について詳しくお話を伺っていきます。
◆この記事を読んでいただきたい方
・英語を使って専門性が高い仕事がしたい方
・特許事務のリアルな業務内容を知りたい方
・特許事務への転職を悩んでいる/検討している方
この記事の目次
特許事務員になった経緯と入所の決め手
前職までは複数の消費財メーカーに在籍しており、事務系の総合職を経験してきました。
キャリアを振り返った時に、私自身が表舞台に立つのではなく、裏方で誰かを支える仕事にやりがいを感じる場面が多かったので、支える仕事ができる事務職に絞って見ていました。
初めて特許事務として仕事に携わる時、専門性の高い分野で誰かに貢献できることに期待していたのを今でも覚えています。
特許事務の仕事を始めたきっかけは、共通の友人からの紹介でした。友人の友人が弊所で弁理士として勤務しており、話を聞いたことから知財業界に興味を持ちました。この仕事に就いてから約2年になります。
扱う案件ではなく自分自身が高い専門性を身につけ働きたいと思ったことからキャリアチェンジを考え、特許事務を目指しました。
具体的には、英語を使用する職という軸で転職活動を行っていました。
私が就職活動をしていた当時は就職氷河期で、四年制大学卒業者でも就職浪人をする方が多い時代でした。そんな中での就職活動だったため、とにかく採用してくれる就職先を探していました。
周りの人から「知財業界は専門性が高く、その知識を身に着けることが出来れば長く働き続けることができる。」と言われたこともあり、この業界を志しました。
共通して「専門性の高さ」がポイントになり特許事務を目指されたのですね。
専門性が高いかつ特殊な業界に未経験で飛び込むことに、不安はなかったのでしょうか…?
私の場合は新卒入社だったため、特許事務としての知識やスキルはもちろん、社会人スキルの点でも不安でした。
一般企業とは違い中途社員が多い環境ですので、社会人として仕事にあたる際の心得や行動規範を自分で学ぶ必要がありました。
そのため、秘書検定や知的財産管理技能検定を受検して知識を補填し、電話や来客にも積極的に対応して社会人の行動規範を学びました。
特許事務は経験や知識も必要ですが、未経験のうちは所内でのコミュニケーションや社会人としての基本スキル(ITや文章力等)がしっかり身に付いていることが大切だと思います。
私は前職で事務系総合職の経験があったため、そこで培ったスキルを活かして徐々に馴染んでいけたように感じます。
私が大変そうにしていると、先輩や上司はもちろん、他のチームの方も声をかけてくださったのが非常にありがたかったです。
また私が入所した当時は、組織体制が変化するタイミングでもあったため入所直後から多くの業務を任せていただきました。自分で手を動かしながら学ぶことも多かったですが、結果的にその経験があったからこそ早く独り立ちできたのではないかなと考えています。
(現在は特に未経験の方には1つ1つ丁寧に説明し、作成していただいた書類はチェックを行うなどフォロー体制は整っています!)
長期的に働くためには所員の方々の人柄や業界の成長性が大切だと考えており、紹介者の方に、一色国際特許事務所の雰囲気や所員の人柄を質問していました。
というのも、前職では合計所員数が100名以上いる大規模な事務所で出願申請を担当しており、毎日相当数をオンライン申請しておりました。いわゆる完全分業制だったため、出願申請以外の業務には携わることが出来ませんでした。
そのため次の職場は、幅広い内容の業務に携われる環境であることを軸にしていました。
一色国際は、受任~登録まで幅広く担当させていただけると聞き、また安定的に新規案件のご依頼をいただいていることから長く勤務できる点を魅力に感じ、入社を決めました。
やりがいは、専門性が高いからこそ感じられる自己成長
特許庁への手続き、各クライアントへの連絡や書類の期日管理等を行っており、国内商標の権利化までが担当範囲です。
受任から登録後の年金、移転登録等一連の幅広い業務に携わることが出来ています。
扱う業務は幅広いですが、分からないことがあれば弁理士の方に質問しています。すぐに対応してくださるため、業務も円滑に行えています。
また、今はほとんどありませんが弁護士法人の業務を少し扱っていたこともありました。
弁護士法人とはワンフロアのため、お互いに助け合って働いています。
所員の方は弁理士法人と同様に穏やかな方ばかりです。
その分難しさもありますが、さまざまな業界・規模のクライアントの案件に触れることができるので、日々飽きないところにやりがいを感じています。
知らないことが出てくる日々なので、自分で調べたり、所内外の人に質問をしたり…。
自分も知識を蓄積して成長しつつ、身に着けた知識を仕事に反映して事務所へ貢献できるところが魅力ですね。
また、事業会社の知財戦略の手助けができていることにもやりがいを感じています。
私が以前メーカーにいたこともありますが、自分が関与した商標が社会で活躍しているのを見ると嬉しく思います。
例えば、一般的にはアメリカや中国、ヨーロッパへ申請を出すことが多いのですが、弊所のメインクライアントの出願国は幅広く、アジアの国々がメインです。時にはあまり特許を出さない国への出願を希望されることもあります。
この場合、その国の出願の流れや用語(英語)を学習しながら手続きを進める必要があります。
これは特許事務の難しい点でもありますが、刺激的で仕事を楽しいと感じる場面でもあります。
時代の流れとともに特許庁や特許事務所も変化しています。施行規則や法改正で起こる変化をキャッチアップして、一件一件丁寧に対応する必要があります。
分からないことがあればまずは自分で調べ、場合によっては特許庁に問い合わせたり、担当弁理士に相談することも多々あります。
そうした経験を経て、自分の知識を増やし対応できる範囲が広がっていくのもやりがいに感じる点です。
話しやすい雰囲気が良いパフォーマンスに繋がる
一色国際様では、働いている時はどのような雰囲気なのでしょうか?
困った時には、弁理士の先生方や同僚にも相談しやすいです。
弊所が移転した際にラウンジを広めに設計して下さったところからも、「みんなで活発にコミュニケーションを取ってね」という事務所側の意図かなと思っています。
このラウンジにはお菓子が置いてあり、15時のおやつタイムには所員の皆さんがお菓子を取りに来ます(笑)
同じタイミングで取りに来た方と会話をすることもあるので、担当業務を問わずコミュニケーションのきっかけになっていると思います。
所長は弁護士と弁理士どちらの資格も有しているのですが、主に弁護士の業務を行っていらっしゃいます。
そのため、知財の業務を理解しようと積極的に所員とコミュニケーションを取ろうとしてくれています。
所長を始め穏やかで優しい方が多く、弊所の規模感だからこその風通しの良さを感じています。
私のチームは5名程度で構成されているのですが、小所帯だからこそ助け合いの精神が強く根付いています。
もちろん、事務所全体でもお互いに意見を出し合って協力していこうという建設的な雰囲気があります。
事務所様としても所内のコミュニケーションが活発になるよう、色々な施策を行っていらっしゃるのですね。
所員の皆さまの穏やかなお人柄によって、周囲の方へ相談しながら和やかな雰囲気で業務をされているのが感じ取れました。
在宅勤務・時短勤務の活用で長く働ける環境を実現
子どもの年齢は様々ですが所内に子育て中の方が多く、子どもの体調不良による急なお休みにも理解をして下さる大変ありがたい環境です。
内外特許事務に関しては、やむを得ない場合には在宅勤務を連日続けることも認められています。子どもの病気で保育園への登園停止の期間も、在宅にて働くことができました。
もちろん、特段の理由が無くても有給休暇は取得しやすい雰囲気です。
私がいる商標チームのメンバーは、在宅勤務を併用している方がほとんどです。
比較的柔軟に在宅勤務と出社を使い分けられるので、自宅近くの病院に行く時に在宅勤務をしたりとフレキシブルに働くことが出来ます。
特に子育て中の方や遠方にお住まいの方などは、在宅勤務を取り入れてうまくバランスをとられています。
私は自宅に仕事を持ち込まないことでオン・オフを切り替えたいので、基本的に在宅勤務はしておりませんが、時差出勤をよく利用しています。
10時15分までに出社をする規定なので、10時頃に出社しており、満員電車を避けて出社することができます。
私は遅めの出社なので分からないのですが、他の方はどれくらいの時間帯に出社されている方が多いんですか…?
所内全体として有給休暇の取得や在宅勤務、時差出勤がしやすい雰囲気があり、私も週に1回程度在宅勤務をしています。
在宅勤務や時差出勤を取り入れて柔軟に働けるようにするために事務所全体で取り組まれていることはあるのでしょうか?
日本だけではなく世界的に知財業界全体でペーパーレス化が進んでおり、弊所も取り組んでいるところです。
また各チーム複数人が所属しており、他の人がフォローに入れる体制を構築しています。
だからこそ在宅勤務等の柔軟な働き方が可能になっているのではないでしょうか。
活躍中の特許事務員が考える、必要なスキルとは?
複数の案件の様々な期限を同時に管理する必要があります。
私は確実に期限を管理するため、基幹システムより出力した情報を活用するなどの工夫をしています。
性格的なところで言うと、素直で正直な方でしょうか。
未経験者の方はもちろんですが、経験者の方だとしても事務所によってやり方が異なります。
新しいやり方を素直に受け入れて、分からないことは分からないと正直に言える方が向いているのではないかなと思います。
ちなみに私は期限管理のために月、週、日ごとに業務を組み立て、優先順位を決めて対応しております。法定期限以外にも、自分なりにそれぞれの業務に期限をきって仕事をしているので、突発的な問合等を受けても、予定が大きく崩れることはありません。
私も業界に10年以上おりますが、未だに初めて目にする書類や単語もあります。
特に内外事務の場合は、普段から数多くの国での特許出願手続きを目にします。多くの国でどのような制度があるのかを柔軟に受け止められるような方が弊所で活躍しやすいのではないでしょうか。
そして分かったつもり、できたつもりになってしまわないよう、常に自分を疑って確認作業をするようにしています。
読者の皆さまに向けて
知財業界は専門性が高くずっと働き続けられる業界なので、諦めずに一緒に頑張っていきましょう!
私も弁理士の先生や特許庁など関係各所によく聞くこともあるので、気負わず一緒に成長していけると嬉しいです。
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