司法修習生
78期・2025年|司法修習のスケジュールや内容・申込方法などを解説

78期・2025年|司法修習のスケジュールや内容・申込方法などを解説

by LEGAL JOB BOARD 横山

コンサルタント

担当職種:
  • 弁護士
78期・2025年|司法修習のスケジュールや内容・申込方法などを解説

司法修習生の就職支援を行う「リーガルジョブボード」の横山です。

本記事では、78期の方向けに「司法修習のスケジュール・内容」などを解説します。

申込方法や事前課題についてもまとめています。ぜひ最後までご覧ください。

【確定版】78期 司法修習のスケジュール・日程

令和6年度(2025年)の司法修習は77期と同様のスケジュール感となります。

78期の司法修習は、導入修習が2025年3月19日(水)〜4月10日(木)、分野別実務修習が、4月14日(月)〜11月18日(火)となっています。その後は、集合修習と選択別実務修習がそれぞれ約1ヶ月半行われます。

78期 司法修習スケジュール
78期司法修習スケジュール

情報参照元:弁護士山中理司のブログ「第78期司法修習の日程

集合修習と選択型実務修習の班は、実務修習地別に分かれています。

  • A班:東京、立川、横浜、さいたま、千葉、大阪、京都、神戸、奈良、大津、和歌山
  • B班:A班以外の実務修習地

また各修習の前後2~4日は移動日となります。引っ越しを含む修習地への移動などは、この間に行うことになるでしょう。

司法修習の流れや内容

約1年にわたる司法修習は、「導入修習」「分野別実務修習」「選択型実務修習」「集合修習」で構成されています。
司法修習の最後には、「司法修習生考試(二回試験)」に合格する必要があります。

導入修習

約3週間ほどの導入修習は、埼玉県和光市にある司法研修所で実施されます。

修習は講義・演習形式で行われ、起案の書き方や事前課題の解説、起案の実践、グループワークなど、この後に続く修習に向けた内容となっています。

分野別実務修習

分野別実務修習は約7ヶ月と長期間で、司法修習のカリキュラムの大半を占めています。

「民事裁判」「刑事裁判」「弁護」「検察」の修習が約2ヶ月ずつ行われます。修習地は裁判所、弁護士会、検察庁です。判決書の起案、裁判の立会など、実務を体験することができます。

選択型実務修習

選択型実務修習はA班とB班に分けられ、集合修習と交互に1ヶ月半ほど行われます。

自身の興味に応じてプログラムを選べるため、将来の進路を見据えて選択するのがおすすめです。
大まかに分類すると、「各配属庁で行われるプログラム」「全国各地で行われるプログラム」「自身で法務部などの研修先を探すプログラム」に分けられます。

分野別実務修習を深めた研修もあり、法務局・科捜研などの見学、法テラス業務の体験など、より実務に近い内容を学べます。

集合修習

集合修習も選択型実務修習と同様、A班とB班に分けて1ヶ月半ほど行われます。

この集合修習は司法修習の総まとめのようなもので、「民事弁護」「刑事弁護」「民事裁判」「刑事裁判」「検察」の5科目を学びます。実際の記録をもとに事件処理を総合的に学べ、具体的には起案や模擬裁判などが含まれるようです。

この後に控える司法修習生考試(二回試験)に向け、いかに知識・スキルを定着させられるかが重要でしょう。

司法修習生考試(二回試験)

司法修習の最後の難関が、「二回試験」と呼ばれる司法修習生考試です。この試験に合格し修習を修了すると、弁護士・検事・裁判官(判事補)となる資格が与えられます。

試験科目は「民事弁護」「刑事弁護」「民事裁判」「刑事裁判」「検察」の5科目。試験内容は事件記録を読み、起案に関する問題に答えるというもの。
試験スケジュールは、例年1日1科目の計5日間・試験時間10:20~17:50(昼食休憩1時間)で、ハードだとされています。

答案は「優・良・可・不可」で評価され、不可が1つでもあれば、不合格です。
例年、司法修習生のほぼ全員が二回試験を突破していますが、試験の難易度は高く、念入りな準備が必要とされています。

司法修習生の就活は法曹キャリアの重要な第一歩です。
就職先の選択にお悩みの方や、就活・キャリアの情報収集をしたい方は、司法修習生の就職支援を行う「リーガルジョブボード」にご相談ください。

司法修習の申込方法・注意点

司法修習の申し込みの流れや、必要書類をまとめました。司法修習生採用選考に申し込み、司法修習生として採用されることで、司法修習が受けられます。

78期(令和6年度)の申込受付期間は、2024年11月6日(水)〜11月22日(金)まで。約2週間と限られた期間ですので、注意が必要です。

司法修習生採用選考の流れ・スケジュール

  1. 書面審査
    提出書類をもとに、採用基準を満たすかどうかを審査。
  2. 健康状態判定
    提出書類をもとに、修習に耐えられる健康状態かどうかを判定。
  3. 面接(対象者のみ)
    1・2の結果、必要があると判断された場合のみ実施。
  4. その他
    提出書類の記載事項について調査。必要に応じて、追加書類の提出が求められる可能性あり。
  5. 採用内定等
    2025年1月17日(金)頃に、採用内定通知書または内定留保通知書を発送。
  6. 採用発令
    導入修習の開始日から、司法修習生としての採用が発令。

司法修習生採用選考の申込書類

申し込みにあたっては、最高裁判所に郵送すべきものと、申込者情報入力フォームに入力して送信すべきものがあります。

「最高裁判所」に提出する書類

提出書類の一覧は以下の通りです。

  • 提出書類確認票
  • 司法修習生採用選考申込書
  • 資格の登録抹消証明書(※該当者のみ)
  • 資格に係る申述書(※該当者のみ)
  • 司法試験合格証書のコピー(※平成30年度以降の合格者は提出不要)
  • 戸籍抄(謄)本または住民票の写し
  • 学校の成績証明書(卒業・修了・退学年月の記載のあるもの)

「申込者情報入力フォーム」に入力する情報

フォームは以下の内容で構成されています。

  • 申込者の身上等に関する事項(※顔写真の画像データが必要)
  • 実務修習希望地に関する事項
  • 振込口座に関する事項
  • 入寮許可願

フォーム入力にあたり、以下の手順が必要です。

  1. IDとなるメールアドレス取得・Microsoftアカウント作成
  2. 司法研修所へのメールアドレス提供
  3. 招待メール受信、二段階認証の設定
  4. 申込者情報入力フォームへのサインイン・入力

1・2は2024年11月13日(水)正午までに行う必要があります。令和6年度司法修習生採用選考申込みについて(第78期)」で詳細をご確認ください。

司法修習の事前課題

例年、司法修習生として採用後、司法修習で使用する「白表紙」と呼ばれる教材一式と事前課題が届きます。

事前課題は導入修習の予習を目的とした内容です。そのため司法試験までの学習スタイルと異なり、白表紙や色々な本を参照しながら解くのが一般的とのこと。
教材などを参照しながら解くこともあり、事前課題を全てこなすには時間を要するとされています。

事前課題が送られてくる時期には、就職活動や入寮準備で忙しくなる方もいます。限られた時間のなかでも着実に課題を進め、安心して修習をスタートしたいですね。

司法修習生の就活は法曹キャリアの重要な第一歩です。
就職先の選択にお悩みの方や、就活・キャリアの情報収集をしたい方は、司法修習生の就職支援を行う「リーガルジョブボード」にご相談ください。

司法修習中の給付金

司法修習にあたり、「修習給付金」を受け取ることができます。
司法修習生は、基本給付金の13万5,000円をベースに毎月生活します。住居給付金と移転給付金は、条件に当てはまる場合、届出をすれば支給されます。

修習専念義務により、兼職(兼業・副業)が原則禁止されている司法修習生にとって、給付金はかなり重要です。

給付金について詳しく知りたい方は関連記事をご覧ください。

司法修習を受けないとどうなる?

司法試験合格後、司法修習を受けないと法曹になることができません。
「弁護士」「検事」「裁判官(判事補)」になるためには司法修習を受け、司法修習生考試(二回試験)に合格する必要があります。

司法修習を受けるタイミングですが、「合格年度の修習を受けなければならない」といった決まりはありません。「在学中に司法試験に合格し、卒業後に司法修習を受ける」など、次年度以降に司法修習を受ける方も一定数います。

ただ、試験合格年度の司法修習を受講するのが一般的です。

就活の疑問や不安、プロに相談してみませんか?

司法修習生の就職活動は、法曹キャリアにおいて重要な第一歩です。

  • 自分にとってベストな就職先を知りたい
  • 就活・キャリア関連の情報が欲しい
  • いつから何をすべきか分からず不安がある

これらのお悩みは、司法修習生の就職支援を行う「リーガルジョブボード」にご相談ください。情報収集や相談のみでご利用いただけます。

参考文献

この記事の執筆者

LEGAL JOB BOARD 横山

コンサルタント

担当職種:
  • 弁護士

中央大学を卒業後、大手電機メーカーの法人営業にてキャリアをスタート。同時期より、20代を中心としたキャリア支援にも従事し、300名以上の就職・転職支援実績を誇る。 リーガルジョブボードでは、弁護士や法務部員専任でキャリア支援・採用支援に従事。インサイトを引き出すヒアリングと戦略的なキャリア形成のサポートを得意とする。

この記事をシェアする

関連する記事

このサイトの監修者・著者