
入社1年半で弁理士実務とマネジメント業務を両立。|バード国際特許事務所のエースにインタビュー

by LEGAL JOB BOARD 坂口
キャリアアドバイザー

弁理士・特許技術者の転職を支援する「リーガルジョブボード」の坂口です。
2年間で2事務所との合併を行い、精力的に拡大を図っているバード国際特許事務所。
弁理士実務未経験で入社しながらも、わずか1年半で弁理士業とマネジメント業務を両立して活躍中の弁理士 阪上先生にお話を聞きました。

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この記事の目次
阪上先生のご経歴やバード国際特許事務所への転職理由


現在は弁理士として実務を行いながら、マネジメント業務にも携わっております。
前職では、外資特許の翻訳をしている会社で英日翻訳チェックに携わりつつ、日英・英日翻訳チームのマネジメントも行っていました。この時に弁理士資格を取得しました。
坂口:ありがとうございます。そもそもどんなきっかけで弁理士資格の取得を目指したのでしょうか?

元々私は中学生の頃から博士や研究者への憧れがあり、修士課程までは研究者を目指していました。しかし、修士課程で実際に研究者の方々と接した際に「自分が研究する」よりも「研究している人を支えたい」という気持ちに気づきました。
このまま研究者になるのではなく自分のやりたいことを見つめ直すべきと考え、修士課程を中退しました。
また私自身が、煩雑で抽象的な事象を構造化し文章にする「言語化能力」に強みがあると感じていたこともあり、「研究者をサポートしたい」という思いと相まって、弁理士を志すようになりました。


他にも内定を頂いていた事務所はありましたが、バード国際特許事務所は急拡大中で、私の前職でのマネジメントの経験が活かせると考えて入社を決めました。
また、2次面接は対面での実施だったので業務内容などを詳細にすり合わせることができ、入所後の自身が活躍している姿をイメージできていたのも決め手の1つでした。
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弁理士実務以外にもマネジメントに携わる


入所後の動きとしては、まず入所した後3日〜1週間程度、山梨オフィスで研修を受けました。この研修は、山梨オフィスの方々への挨拶と併せて、事務の方がどんな仕事をしているのかだったり全体の流れを知ることが目的です。
その後、3ヶ月程度は代表の小林に付き、メールでのやり取りなどの弁理士実務を学びました。
その過程で、メール送信フローをより効率的にできるのでは?と感じ、4月〜5月に改善案の提案を開始、6月〜8月にこの改善案を実行していました。
この改善案の実行にあたって社内のフローも変更することになり、各所員の方々とお話しする機会が増え、さらにそのコミュニケーションの中で他にも改善すべき点が見つかりました。各改善案を実行していくうちに、結果的にマネジメント業務を兼務する形になりました。


1つ目は、「私が動くことで所員の皆さんがポジティブで幸せに働くことができるのであればそれで良い。」と思うからです。みんなが楽しんで働けるのが一番いいですよね。
2つ目は、弁理士としてまだ未熟な私が今事務所に提供できる価値がマネジメントだからです。私は業界未経験ですので、まだ全ての業務を1人で行えるわけではありません。
私は現在バード国際特許事務所から弁理士としての成長の場を頂いているので、恩返しとしてマネジメント業務を行っています。もちろん、この恩返しをする方法は他にもたくさんあります。
私にできることはマネジメント業務でしたが、弊所には実務のプロが多く在籍しており、別の形で事務所へ恩返しをしている方もたくさんいらっしゃいます。各々が自分にできる価値提供をしている事務所だと思います。

阪上先生:とても大変ですが、多くの学びもあると思っています。
一番大変なのは、合併先と弊所のカルチャーマッチです。業務の進め方や仕事に対する考え方自体が違うこともあり、ここの調整が難しいです。一方で、1つの事務所に居ながらも他の事務所のカルチャーや業務スキルを知ることができるので、学びのある非常に貴重な環境だと思っています。
弊所はそもそも、変化を好む風潮があります。これは、代表が「状況が良くなるならどんどん変えていこう」という考えを持っているためです。その最たる例として、正社員、パート、弁理士、特許技術者、事務など雇用形態や職種に関わらず声を上げやすい雰囲気があり、弊所の魅力の1つだと思います。合併先事務所の業務の進め方を取り入れることもあり、合併は大変な側面もありますが、現場目線で見ても進歩できる貴重な機会だと感じています。
業務効率化という観点ですと、弊所ではAIの導入も進めており、私の場合は弁理士実務とマネジメント業務のどちらでも活用していますね。
弁理士実務では、了承を得られているクライアントのみですが、弁理士会から出されているガイドラインの範囲内で利用しています。OAに対する整備や請求項の整理など、お客様にお見せする資料をより分かりやすくする品質向上のために利用しています。
マネジメント業務では、事項整理はもちろん、所内でアナウンスする際の文面作成等に利用しています。


所員に厳しく指導する場面もありますが、全てクライアントと本人のためであり、その点を理解しているので辛くは感じません。また分からないことを聞いても、怒らずに丁寧に教えてくださいます。心理的な安全性が高いと感じますね。
東京オフィスの他の所員が山梨オフィスに行くことは通常ほとんどありませんが、代表は山梨オフィスに週に1回は通っており、活発に動き回るのが好きな方です。
働き方と教育体制


坂口:山梨オフィスもおありですが、拠点間の連携は何かありますか?

業務外の取り組みでいうと年に1回、事務所旅行がありますね。今年は横浜に行く予定です。弊所はフルリモート勤務が可能という特性上、関西や東海の方に住まれていて普段はお会いする機会がない方もいらっしゃり、そのような方とも会える貴重なイベントです。
私の個人的な取り組みですと、2〜3ヶ月に1回は山梨オフィスに訪問し、山梨オフィスにいらっしゃる事務員の方々とコミュニケーションをとるようにしています。
弁理士としてはこのように連携して欲しい、など事務員の方々と話し合いをしています。反対に事務員の方からの希望を東京オフィスの弁理士、特許技術者たちに伝えたりもしています。


そのうち2回は宿泊を伴うものでした。ただ基本的には代表とともに行くことになるかなと思います。
弊所の名前の由来にもなるのですが、バード国際特許事務所の「バード」はお客さまのところへいつ、どこへでも飛んでいくというフットワークの軽さをイメージしてつけられたそうです。
なお代表は山梨オフィスへの週1回の訪問の他にも、クライアントとの打ち合わせや新規案件獲得のために外出することもあります。合計週に2回くらいは外出していると思います。最近は海外に向けた営業活動も行っており、海外案件の獲得にも注力しているようです。
クライアントのためにプロとして働く、弁理士として大切な能力とは


全員に共通して言えることは、それぞれが「自分が事務所に対してできることはなんだろう」と常に考えて行動しているのではないかなと感じます。
私の場合は、それが偶然マネジメントだっただけで、弊所には実務経験が豊富な弁理士も多く在籍しています。弁理士実務を極めたいという方もぜひお越しいただきたいです。


クライアントから言われたことをただ明細書に落とし込むだけでは代書屋になってしまいます。クライアントが何を望んでその発言をされているのか。その真意をお打ち合わせの中で汲み取る能力が非常に大切だと考えています。
クライアント自身もどうしたいのかを言語化できていないこともあります。クライアントにとって最も良い提案をするためには、技術理解だけでなくビジネス全体への理解も必要です。
これらの理解はコミュニケーションを通して深まっていくものなので、クライアント最優先で業務にあたっている弊所としては、最も大切な能力はコミュニケーション力になると思います。
今後の目標と事務所全体の方針について


自分が弁理士として成長していることは感じていますし、今のバード国際特許事務所には一人前の弁理士になれる環境があると思います。このまま一人前の弁理士になれるよう、引き続き様々な経験を通して研鑽を積んでいきたいです。
マネジメントの面では、所員の皆さんが働きやすい環境を整えていきたいなと思っています。
所員も所長もよりポジティブに、前向きに仕事ができる場を作りたいです。仕事が楽しいとまではいかなくても、弁理士・技術者、事務、経営層の誰しもがやりがいを感じて働けるよう、自分のできることをしていきたいです。


先ほどもお話しした通り、弊所は各人のやり方を重んじる風潮があります。一方で、特許事務所として一定の品質を確保する必要があります。この両立を図るのが非常に難しく、日々試行錯誤しています。
事務所によっては、効率と品質を担保するために例えば明細書作成が固定化されているところもあると思います。ですが、それでは個人の良さは失われてしまいます。固定化されることで、考え方や発想の幅も狭まってしまうので、結果としてクライアントのためになっていないと思うのです。個人の能力を伸ばしていくためには基礎ができていないと難しいので、まずは教育体制の整備を進めていきたい、と日々の会話の中でよく伺います。
代表は知財部に出向・駐在していた経験があり、それらの経験を活かして、明細書作成だけに留まらない新しい形の特許事務所を模索しています。将来的には、所員の皆さんにも出向や駐在を経験して欲しいと考えているそうです。
最後に


また、フルリモートでの勤務も可能で柔軟な働き方が実現できます。私もクライアント第一の高品質なサービスを提供しつつ、所員の皆さんが楽しく働けるような環境になれば良いなと思い、日々業務に励んでいます。
他の事務所での勤務経験をお持ちの方、これから弁理士としてのキャリアを積んでいこうと考えられている方、ご応募をお待ちしております。

最後に、バード国際特許事務所の代表 小林先生より、読者の皆さまに向けたメッセージをご紹介いたします。
▼代表 小林先生からのメッセージ
変化しない事務所は淘汰されると考え、常に変化していく事務所です。新しいことにチャレンジしたい方、是非、応募お待ちいたします。説明会はご要望があればいつでも開催しますので、お気軽にお問い合わせください。
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