弁理士
「武和国際特許事務所」の職場・採用インタビュー|半独立して働きたい方は必見

「武和国際特許事務所」の職場・採用インタビュー|半独立して働きたい方は必見

by LEGAL JOB BOARD 三島善太

転職エージェント

担当職種:
  • 企業知財部
  • 弁理士
  • 特許技術者
「武和国際特許事務所」の職場・採用インタビュー|半独立して働きたい方は必見

こんにちは。弁理士・知財専門の転職エージェント「リーガルジョブボード」の三島です。

今回は、「特許業務法人 武和国際特許事務所」の所長である垣内順一郎先生に独占インタビューを行いました。

垣内順一郎先生はエンジニアをご経験した後、特許事務所や企業内弁理士をご経験され、その後特許業務法人武和国際特許事務所に入所されました。

入所後のご活躍により、昨年度から所長として経営をされている方です。

今回は特許業務法人 武和国際特許事務所について、

  • どんな事務所なのか
  • 何をやっているのか
  • どんな方がより活躍できるのか

などについてお聞きしたので、応募や選考を考えている方はぜひご覧ください。

※弊社では、リーガルジョブボードに求人をご掲載されている事務所様・企業様のインタビューを行っております。

インタビューご希望の事務所様・企業様はこちらもしくは右下のチャットからお問い合わせくださいませ。

インタビューにご協力してくださった方

垣内順一郎先生

鹿児島大学工学部機械工学科卒業後、(株)日本製鋼所にて産業機械の設計開発に従事される。

その後、(株)オリンピアにてアミューズメントの特許出願業務に従事される。

2009年に特許業務法人武和国際特許事務所へ入所され、2019年に当事務所の所長に就任される。

垣内順一郎先生について

転職を考えた30代に特許の世界へ入る

ー垣内先生の今までのキャリアについてお聞かせください。

鹿児島大学卒業後、鉄鋼機械メーカーの日本製鋼所に入社しました。
そこでは最初産業機械など、石油化学プラント向けの大型設備機械を設計する設計部に10年ほど在籍しました。

32歳の頃に転職を考えはじめ、そして特許の業界に足を踏み入れました。当時は会社の知財部への転属は考えていなかったです。

事務所で明細書の修行を2年ぐらいした後、パチンコ、パチスロを扱う企業の知財部に転職しました。そこには6年半ほど勤め、出願チームのチームリーダーをしていました。

エンジニア経験10年、知財経験8年を積んだ後に、武和に転職しました。今は武和に入所して11年目になります。

途中からパートナーになり、去年前所長の引退に伴って新たに所長に就任しました。

取引先の武和へ異例の転職

ー武和に入ったきっかけを教えてください。

前職で武和と取引をする機会があり、出願チームの責任者として私が武和に仕事を依頼していました。
なので当時は武和に特許案件を発注する側だったんですね。

武和と4~5年、案件の依頼を通して仕事をしていた時、冗談半分本気半分で武和に来ませんか?と誘いを受けました。

時期的にも今がいいかなと考え、6年半働いたのち上長に相談して円満退職しました。これが武和に入った経緯です。

自分が働いていた会社の仕事を持って取引事務所に転職というのは、比較的珍しいケースだと思いますよ。

また、自由な働き方ができることも決め手でした。

私は単身赴任をしているので、子供や妻に自由に会いに行ける環境が欲しかったのもあります。武和は有給休暇をしっかり使えるので、子供が小さい時は運動会を見に行くために家族の元へ帰ることもできました。

そういう自由な休みの取り方や働き方をしたいということを、転職の話をもらった時にちょうど考えていたというのも大きいかもしれません。

ー久しぶりの事務所での仕事は企業とのギャップは感じましたか?

最初2年の事務所経験は小さい10人未満の事務所でしたが、事務所がどのようなものかを知ることができました。

また、企業の中では様々な事務所と取引をしていたので、弁理士の方と議論する機会もあったし、各事務所の特色が様々であることも肌で感じていました。

その中で武和がどういう事務所だというのも把握していたので、特にギャップは感じませんでしたね。

武和の特色を理解していたからこそ、武和に転職したというのも大きいです。

ー企業と事務所、どちらも経験した先生にとって、どちらがよかったですか?

今はもう企業には戻れませんね(笑)。でも両方いい面悪い面あると思います。

というのは私は最初事務所よりは企業の方がチームで働くこともできるし、やりがいも他人と共有できることから、いいなと思っていました。

でも今は10年以上事務所に勤めて個人の仕事をメインでしていると、なかなかもう企業に戻れませんね。

ですから、どちらが私に合っていたかというと、慣れてしまったので事務所ということになりますかね。

武和国際特許事務所について

所長に就任したことについて

ー始めから所長の話があったのですか?

いえ、将来的に所長という話は全くなかったですね。

でも私が40歳で入った時、弁理士は特許庁OBの70歳近いベテランの人ばかりで、試験合格者が私しかいない状況でした。

当時の所長は60歳で、それでも私を除くと一番若い弁理士だったんです。
私の後に若い人も入ってきましたが、世代交代がいずれある状況ではありましたね。

なので、いずれは自分たちでやっていかなきゃいけないという気持ちはありました。

武和にきて5年後にパートナー就任の話があり、その1年後にベテランが引退されて、その流れで副所長になり、前所長が定年になったので私が所長になりました。

ー所長を始めて一番大変だったことはありますか?

特にこれがということはないですが、ただ自分がまず行動して事務所を動かすことは大変だったと思います。

実は私が就任した時、うちの事務所の経営面が一番ボトムだったんです。1年で経営状況をよくしなければいけなかったので、その責任からのプレッシャーが大きかったですね。

さらに、日本全体で見ても出願数が増えているわけでもなく、厳しい状況だったので、どの事務所も現状維持か右肩下がりの状態でした。

そんな中仕事を取って来なくちゃいけなくて。それは大変でしたね。

営業という新たな手段

ー経営はどうなったのですか?

V字回復とはいかなくとも、前年比でかなり業績は上げることができました。

営業を頑張りましたね。特許事務所ってそんなに営業する感じではないと思うんですが。

今までやっていなかったトップセールスをやりました。電話でアポをとって、プレゼン資料を作って話に行っていましたね。これは今でも続けています。

ただ営業部というのがあるわけではないので、人脈を辿ったり、アウトソーシングも使ったりしました。

この営業で、ありがたいことに3割くらいの会社が新規の顧客になって頂けました。実績としては最初の試練は乗り越えたという感じでしたね。自信にはなりました。

ー所長に就任されててから大切にしていることはありますか?

自分が汗かいて、先頭に立って背中を見せないと誰もついてこないと思っています。

これからの武和の体制として、自分から動いていくという点が大きいので、私自らがまずは動いていこうと思っています。これだけは心がけていますね。

あとは自分のレベルを常に上げることでしょうか。

ー実際に所長をされて、業界に対して見えてきたことや感じたことは何かありますか?

所長という立場になってことで国内外問わず初めて接することができた人が多く、そこでできる人脈の大切さはこの立場だからこそ見えたものだともいます。

例えば私は昨年から国際弁理士連盟(FICPI)のメンバーとなり、各種会合にも行ったりするのですが、そこでは経験豊富ないろんな事務所の所長と会うことができ、お話を伺うことができます。

このように事務所で仕事するだけではわからないことも学べるところは大きいですね。

人脈から得るものの大きさや大切さを実感しています。人脈の広がりによって様々な機会がいただけることもあるので、この先いろいろできそうで楽しみですね。

自分がやっていくことで事務所の成長にどんどん繋がるのが面白いです。

相手の立場に立てるからできる仕事

ー今の事務所に入る前にやっていたことで役に立っていることはありますか?

エンジニア経験がとても役立っていると思います。

もともとエンジニアだったから、作業着を着て工場で働いていました。発明者の人たちの雰囲気も分かるし、技術についても良く見ていたし、設備も手に触れていたので、発明の理解は役に立っていますね。

勉強して技術を理解している弁理士と比べると、現場を知っているので、エンジニア経験は強いです。

私の発明者としての経験は、発明者との距離を縮めてくれますね。

だからコミュニケーションが取りやすいです。発明者の信頼がえられやすいのは仕事をする上でとても有意義です。

あと企業知財の経験は、発明を引き出す苦労を理解している点で役立っています。

どちらの経験も経験に基づく辛さを含めて理解してサービスを提供できると思います。

武和国際特許事務所の今後の展望

ー今後の目標はありますか?

頼ってくれる中小企業を増やして、総合的に強い事務所にしたいですね。

というのもうちは特許庁のOBが立ち上げた事務所なので、昔から大手からの仕事が多かったんです。

しかし大企業が不景気の影響を受け、会社の都合でリストラがあると、特許の出願や予算を削られ、特許事務所も影響を受けるんです。私が所長に就任した時がちょうどその時でした。

つまり、今のままでは景気に左右されてしまう事務所になってしまう。なので私は担当する中小企業の割合をもっと増やして行きたいですね。

確かに中小企業は出願件数で言ったら少ないかもしれませんが、分野は幅広いため私たちのやりがいになります。

これは、やりがいも経営も安定すること目的にしていて、中小企業の案件も含めて対応をしていこうと考えています。

もちろん、どのような企業を担当してもメリットデメリットは出てくるので、私は大企業に特化せず、両方やることが大事だと強く思います。

あとはコロナ禍、事務所間の協力もできたらいいなと思っているので、少しずつ情報交換会も考えています。

ー今後どのような事務所にしていきたいですか?

効率化をしていくことですね!

可能なら原価率を下げて利益を上げる業務方法を模索したり、テレワークや働き方を工夫したりして効率を上げ、利益を上げられるようにしたいです。

そのために、今の事務所の雰囲気を変える必要があれば、必要に応じて変えていきたいなと思います。

国際フォーラムに出席されたときのお写真

裁量権の大きさが特徴

ー貴所には『中規模ながら強い事務所になる』という想いがあると思いますが、この想いを実現するために具体的に心がけていることはありますか?

この規模でなんでもできる事務所になるには、所員一人一人が自分のお客さんを大切にし、関係を強くできる人が集まる必要があると思います。

なので、個々のクライアントとの仕事については、それぞれの弁理士に任せています。

クライアントとのコミュニケーションの取り方も個人に任せていますね。クライアントとの新睦が必要であれば柔軟に対応するように、と私から伝えています。

ー所員のモチベーションや業務が円滑に回るように、どのような組織づくりを行うように心がけておりますか?

その人になるべく任せていくことでしょうか。ある程度、これは実現されている事務所だと思います。

事務所方針に従っていれば、現場レベルの仕事は、「あなたと知財部の担当者の間で決めて良い」と全て任せちゃっていますね。

不安だったら事前に確認して、それ以外は自分の判断で進めていいといっています。

なので自分でやろうと思う人には合う事務所なのではないでしょうか。

働き方や所内の雰囲気について

ー事務所の一番のアピールポイントや誇りを持っているものなどあれば教えてください。

働き方の自由度は高いので結果を出せば好きにできるのがいいところですね。

個人の裁量権が大きいのでコンフリクトの問題がなければ、自分のやりたいことを優先させる体制です。

就業時間も含め、かなり自由なのはいいところだと思います。

ー所員さんとの関わりはどのようでしょうか?

年二回、途中経過の面談と査定時の面談をするようにしています。

3月に、1年の成果の総括して、来年の給与を決める査定時の面談を、あとは情報交換の意味合いで途中経過の面談をしています。

2ヶ月に1回、事務と技術で分けて近況報告と課題発掘のミーティングをしています。その目的は、経営層が何をやっているかを発信して相互理解や安心感を生むためです。

情報発信は私が所長になってから心がけていることですね。事務所の経営的な数字もできるだけ伝えるようにしています。

売上や利益を開示して、前年との増減を伝えているので透明感はあると思います。この開示は、半期に一回行っています。

そこを一つのモチベーションや指標にしてもらうことも目的になっています。

これは経営層へのプレッシャーにもなっていると思います。

ー所内イベントや飲み会などはありますか?

特別なイベントはないですが、忘年会や歓送迎会はあります。

コロナ以前は、武和コンペというゴルフコンペにクライアントを招待したりもしてましたね。

あとは、所内で弁理士試験合格者が出たら祝賀会をやったりします。

採用について

ー採用時に求職者の方の見ているポイントを教えてください。

どんな人生設計を考えているか、その上で事務所とマッチしているか見ています。

なので自分の人生にはっきりとしたビジョンがある方が望ましいです。合わなかったら面接の場ではっきり言ってしまいますね。

ただ個々の能力に頼る場面が大きいので、明細書作成の素養は見ます。なので個人で黙々と仕事をしたいスキルの高い人も歓迎します。

普通の事務所のやり方に物足りなくて、半分独立して働きたい人にはうちの事務所はあっていると思いますね。

事務所の所属弁理士として何か足りないと思っていることがあれば、うちでどんどんキャリアアップしていきませんか?と考えています。

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この記事の執筆者

LEGAL JOB BOARD 三島善太

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