“自分のペース”で勉強し弁理士試験に合格|仕事との両立・勉強法など【合格体験記】
by LEGAL JOB BOARD 正田
コンサルタント
- 担当職種:
こんにちは。弁理士の転職エージェント「リーガルジョブボード」の正田です。
令和5年度 弁理士試験に合格された方への「合格体験記」第3弾として、渡邉さんへのインタビューを実施いたしました。
研究員として働きながら弁理士試験に合格された渡邉さんに、予備校選びや勉強法、モチベーション維持の方法などを伺っています。
弁理士受験生の方や、弁理士試験の受験を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。
▼合格体験記・第2弾はこちら
この記事の目次
渡邉さんのプロフィール
- 年齢:
30代前半 - 経歴:
大学では薬学を専攻し、大学院では有機合成系の研究室に所属。総合化学メーカーで研究員として働きながら、2023年に弁理士試験に合格。2024年4月より知財部に異動。 - 趣味:
時々スーパー銭湯に行くこと
仕事を通して「知財についてもっと知りたい」と思った
研究員の仕事をする中で、自分の発明を出願するよう言われたことがありまして。最初はざっくり「出願して」と言われるだけなんですが、出願に携わるうちに「こうやって進めていくんだ」とか「こういう質問が来るんだ」とか、徐々に理解が深まっていきました。
そんな中で、なんとなくの知識で知財に関わるよりも、もっと詳しく知りたいと思ったのが最大のきっかけですね。
過ぎた苦労は忘れてしまうタイプなので(笑)、今は合格できて良かったなという思いだけで済んでいますが…。勉強していた期間を思い返してみると、なかなか大変でしたね。
ただ研究員として働きながらの受験生活であること、弁理士資格がないと仕事ができないわけではないことから、自分のペースを保ってコツコツと勉強しようと決めていました。
予備校選びの指標となった先輩からのアドバイス
実は知財部に弁理士資格を持っている先輩がいて。歳も割と近くて相談しやすかったので、予備校のこともその先輩に相談しました。
そうしたら「まずは予備校の基礎的な講座を受けてみて、続けられそうならそのまま本格的に勉強してみなよ。授業料はかかるけど、本気で弁理士を目指して勉強していけそうか一度確認してみるのがいいんじゃない?」という旨のアドバイスをくれたんです。
なので先輩のアドバイスに則って、基礎的な部分から学べる通信講座で勉強を始めてみました。そして続けていけそうだと判断し、受験勉強に本格的に取り組むようになりました。
また一気に費用をかけて短期合格を目指すより、働きながら自分のペースで無理なく勉強していきたかったこともあって。そのため、コスパ重視で資格スクエアの講座に申し込みました。
最後の受験の年に限っては、資格スクエアでゼミだけを取り、大手予備校でも対面のゼミだけを取っていました。何年も勉強していると講座の内容が分かってくるので、習熟度に合わせて、自分にとって最適な方法を模索してカスタムしていった感じです。
通信講座のデメリットを逆手に取った勉強法とは?
あくまで私個人の考えですが、勉強を進めるうちに「分からないことがあっても、先にどんどん進んでしまうのが良いかも」と感じたんです。分からないことは一旦メモしておいて、しばらく経っても疑問が解消できなければ質問しようかなくらいのスタンスで。
質問の仕方を考えることや、疑問が解消されないことを理由に勉強が止まってしまうよりは、とにかく先に進めてみようという精神でやっていました(笑)。
また質問の回答にタイムラグがあることも、少し時間が空くからこそ復習のきっかけになっていたように思います。
自分のペースで無理なく勉強を続けることを意識した
最初の頃は知財の知識が全くない状態から講座を受講したので、ハードルが高く感じましたし、当然勉強も簡単ではありませんでした。
何度か受験した後は、思っていたよりも合格できない現実に焦りを感じましたね。正直、精神的にもかなりきつかったです。
そんな中でモチベーションを維持できた理由の一つが、職場で「弁理士試験に合格します」と宣言をしたことでしょうか。あとは、できるだけ無理なく・ストレスなく勉強を続けることを意識していました。
土日はその時々で、予定などに応じて勉強時間を調整していました。時々、近所のスーパー銭湯で息抜きをしたりもして。平日に休みを取って、人が少なくて静かな時に行くのが格別でした(笑)。
もちろん勉強にある程度の時間を割いていましたが、振り返ってみると、朝から晩まで根詰めて勉強をするスタイルではなかったですね。仕事をしながら無理なく勉強を続ける方法を自分なりに模索していました。
最終合格が分かって「喜び・驚きよりも安心」
他の方もそうなのかなと思うんですが、論文の合格発表の方がドキドキでした。なので喜びや驚きは、論文の合格が分かった時の方が感じられましたね。
最終合格が分かった後は、ずっと応援してくれていた家族に第一に報告しました。お祝いでご飯に行ったりもして。
合格後に知り合いを作りたくて始めたSNSでやり取りしていた人などと、実際に対面で会って話せたのも楽しかったです。あとは特許事務所で働かれている方から、仕事の話を聞けたのも勉強になりましたね。
今後の展望と受験生へのメッセージ
知財部では会社の知財戦略などに携わる予定です。これまでと違って、知財部員として研究をサポートしていく立場になると思います。
ただ後方支援だけでなく、研究員としての経験と弁理士資格や勉強してきたことを活かして、知財部から研究をリードするようなこともできたらいいなと考えています。
できれば受験回数は1〜2回くらいを目標に、短期合格を目指していただく方が、最近の傾向的にも受かりやすいのかなと思います。
ですので、私がお話しした内容は「こんなパターンもあるんだな」程度に捉えていただきつつ…。もし自分のペースで勉強して弁理士を目指したい方がいらっしゃれば、参考にしていただけますと幸いです。
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