弁理士試験にわずか2年で合格!勉強を習慣化させる秘訣とは?【合格体験記】
by LEGAL JOB BOARD 正田
コンサルタント
- 担当職種:
こんにちは。弁理士の転職エージェント「リーガルジョブボード」の正田です。
この度、弁理士試験に合格された方にインタビューを実施いたしました。ご協力いただいたのは、企業知財部で働きながら弁理士試験合格を果たしたMさん。
働きながらの勉強法、ゼミについてやモチベーションの保ち方までお伺いしました。弁理士試験に挑む予定の方や、興味をお持ちの方はぜひご覧ください。
この記事の目次
合格者のプロフィール
【Mさん(40代・女性)】
◆プロフィール
弁理士合格年度:令和5年
現職:電子部品メーカーの企業知財部
分野:電気、機械
◆弁理士を目指し始めたきっかけ
企業で商品開発に携わっていた時に出願の機会があり、知財に興味を持つ。
社内異動で知財部へ異動となり特許事務に従事。その後、権利化業務に従事する。
業務を通じ知財への興味が高まり、周囲からの声もあって弁理士を目指し始めた。
独学は難しいかも…受験勉強はゼミを選択
ネットで過去問を見たり調べていくと、独学では難しいと感じたのでゼミに通うことにしました。いろんなゼミの説明会に参加した中で、吉田先生のお人柄や考え方に共感できるところが多く「吉田ゼミ」に決めました。
対面、ZOOM、動画アーカイブ形式で講義が受けられるのですが、私は完全に通学推しです!
ゼミの活用方法はそれぞれだと思うのですが、私は基本通学をベースにして、忙しいときはZOOM、動画アーカイブを見て勉強していました。
性格上、わからない問題はすぐ聞きたかったので性に合っていたのだと思います。時には知識が足りず解答の内容や方向性を誤ってしまうこともありましたが、先生がその場で修正してくださるので心強かったです。
また空間記憶が得意だったので、PCなどの平面で勉強するより、奥行きがある教室という環境で学ぶ方が身につきやすかったようにも感じています。
私の場合、選択したゼミも自身に合っていました。吉田ゼミの先生はとっても面倒見の良い先生で、疑問解消に徹底的に付き合ってくださるので、意欲的に勉強に向き合うことができました。
同じゼミの方とは、今も飲み会などでコミュニケーションを取りますし、とても居心地がいい環境でした。
合格の裏にあった「先生の教え」
実はゼミに入ったばかりの頃、先生の教えを実行せず思うように勉強に向き合えていなかったんです。
反省してからは先生の教えに沿って真面目に勉強に取り組むようになりました。最初は課題が出るので課題をこなす勉強をして、途中からは苦手な部分を克服する勉強や論文対策を重視し、書く練習を多めにしていました。
基礎から応用を3カ月で習う総合講座を受けながら、並行して吉田ゼミのレジュメ・青本(工業所有権法逐条解説)・条文集・審査基準を見ながら勉強を進めていました。
吉田先生の講義は小ネタやダジャレを挟んでくださるので、楽しみながら学ぶことができました。そういう話をしたときほど内容って覚えているんですよね。
勉強を習慣化するために勉強時間を記録
SNSで記録を共有してる方もいらっしゃいますが、私は他の人と比べるのがプレッシャーになってしまうタイプなので、共有機能のないシンプルなメモアプリを使用していました。
記録を付けだすと勉強時間が安定してきて、バラつきはありますが、平日は平均3時間ほど勉強していました。仕事で出社する日は会社近くのカフェなどで3時間くらい粘っていましたね。
土日は基本ゼミを受講しており講義を3時間、午前午後どちらもある日は6時間受けていました。ゼミの後、3~4時間程度勉強しているのでトータル10時間になる日もありました。自分のペースに合わせて4~5時間だった日もあります。
モチベーション維持の秘訣は我慢しすぎないこと
勉強を始めてからの方が読む量が増えちゃいましたが…
あとは、ゼミの同期に負けないぞという気持ちも大事だったと感じます。
よく論文ゼミで1位になっていた同期がいて、この方に並びたい!という想いもかなりモチベーションに繋がりました。私は負けず嫌いな性格でもあり、この方の存在がいい刺激になりました。
最終合格発表の日は仕事が手につかなかった
仕事を休みにすればよかったと後から思いましたね(笑)
SNSでは現地まで合格発表を見に行った人が「受かった」と言っていたりして。「私はダメかも」と自信を失いかけていたんですが…。
知り合いの方が送ってくれた合格番号の写真に、自分の番号を見つけたんです。でも信じられなくて、在宅勤務中の夫を呼んで一緒に合格を確認しました!
その日は爆速オンライン祝賀会というお祝いイベントがあり、同期と喜び合いましたね。1日浮かれていました(笑)
祝賀会では同期や先輩との出会いがありました。色んな方と話ができて、今後を考える良い機会になりました。
また、友達にはなかなか知財の話はできませんでしたが、同じ熱量で知財の話ができる方と出会えたことも嬉しかったです。
一緒に仕事しやすい弁理士になりたい
上手なベテランの弁理士は悩みつつ相談させていただいたような出願もうまく言語化して、「これが言いたかった!」「これなら権利化できるかも」という内容で戻してくれます。私もそのような仕事が出来るようになりたいと考えてます。
受験生にメッセージ
私は、初心を忘れないように、目的を小さい紙に書いて筆箱に入れてよく見返していました。
絶対受かってやると勉強しても、時には問題が解けなかったり、仕事を思い出して手が止まる日もありますよね。
そうした時、どうして私は勉強をしているのか、なぜ短期で受かりたいのかを思い出すようにして、目的を見失わないようにしていました。
書く内容は人によって違うと思います。私はさらに「3年でダメなら撤退する」という決意も書きました。
その目的は合格後もとても大事になると思いますので、初心を忘れずがんばってください!
今回は企業知財部で勤務しながら弁理士合格を果たしたMさんにお話を伺いました。
リーガルジョブボードでは、知財業界の就職・転職をサポートしています。弁理士の方はもちろん、特許技術者や特許事務、また企業知財部に興味があるという方のキャリアに関する相談をお受けしています。