測量士

測量士とは?なり方から仕事内容・平均年収など

by LEGAL JOB BOARD 山口

測量士専任転職エージェント

担当職種:
  • 測量士

こんにちは。測量士専門の転職エージェント「リーガルジョブボード」の山口です。

今回は、「そもそも測量士とは?なり方や仕事内容、平均年収、向いている人」について解説します。

「測量士ってなにをしてる人?」「測量士になるためにはどうしたらいいの?」

そんな疑問を持っているかたはぜひ本記事をお読み下さい。

具体的には、

  • 測量士の仕事とは
  • 土地家屋調査士との違い
  • 平均年収
  • 測量士になるために
  • 測量士に向いている人
  • やりがい【体験談】
  • AIに乗っ取られる?測量士の将来性

といった内容をまとめています。

合わせて読みたい記事はこちら

測量士とは

測量士は、土地や建物の測量を行う専門家です。国家資格で、測量業者は測量士資格保有者の配置が義務づけられています。

地理的な位置情報や測量技術を用いて、正確に土地・建物の大きさや場所を測量し、解析・提供することで工事や地図作成等に貢献しています。

街中はもちろん、工事現場や土木現場でも活躍をしています。

工事を行う際には必ず測量が必要になるため、必要不可欠な職種と言えます。

業務内容

測量士の業務といえば、現場で測量を行うイメージですが、測量だけが仕事ではありません。

測量にも様々な種類があり、全業務を一通りできるようになるまで、5年程度を要するとも言われています。

また、外勤が多いイメージですが、実際は内勤と半々だという職場もあります。

では、実際どのような業務があるのでしょうか? 以下で解説していきます。

外業

外業とは、測量のことです。チームで建築土木の現場に行き、計画書通りに測量を行います。

測量を行う場所は、町中だけでなく未開拓の土地も多く、現場に行くまでに長い時間がかかる場合も。

そのため、測量自体の時間はそれほどかからなくても、移動時間を含めると長時間拘束されることがあります。

「測量」といっても様々な目的に応じた測量があり、様々な対象物がございます。

  • 基準点測量
  • 地形測量
  • 地籍測量
  • 路線測量
  • 河川測量
  • 用地測量
  • 造成測量
  • 深浅測量
  • 建築測量
  • 工事測量
  • 埋蔵文化財調査 など

内業

外業以外の事務所で行う業務を内業といいます。

測量前の計画書の作成や、測量データなどをまとめて図面を作成するだけではなく、予算管理・機器調達・測量計画・製図・測量データ分析などすべてが測量士の業務に含まれております。

中には「CADオペレーター」として、内業のみを行う働き方をする方もいらっしゃいます。

原則内勤のみになるので、時短勤務希望の方やお子様がいる方が勤務していることもあります。

また、測量士資格を所持し経験の長い方ですと、内勤の一部として、地方自治体の測量課の方や民間のディベロッパー・設計担当の方とお打ち合わせを担当することもあります。

建設スケジュールにおいて、「測量」は全ての工程のスタートになるので、納期厳守も強く求められます。

お打ち合わせを通して、要望に応えられる部分と応えられない部分を上手くお伝えしながら計画を立てることも測量士の大切な仕事です。

測量事務所の分野

測量には大きく「公共測量」と「民間測量」を扱う事務所があり、クライアントが異なります

  • 公共測量:国・県・地方自治体から依頼がある
  • 民間測量:ディベロッパー・ハウスメーカーから依頼がある

自分がどんなものを測りたいのかによって、目指すべき就職先が変わってくるでしょう。

求められるスキルや取得しておきたい資格なども少し変わりますので、事前に確認が必要です。

測量士と土地家屋調査士の違い

同じように測量を行う職種と言えば「土地家屋調査士」があります。

大きな違いと言えば測量士は「登記が出来ない」のに対し、土地家屋調査士は「登記が出来る」という点です。

測量士は「測量のプロフェッショナル」であるのに対して、土地家屋調査士はその中でも「不動産の法的な側面や境界問題に特化した職種」です。

逆に、土地家屋調査士は登記目的でないと測量を行えません。そのためトンネルなどの工事の測量をすることができないのです。

また、土地家屋調査士は一般の方と関わることが多いのに対して、測量士は建設現場で職人の方々と関わることが多いことも違いと言えるでしょう。

そのため、同じ測量を行う職種といっても測量する目的や行っている業務には大きな違いがあります。

測量士の年収は?

測量業界は年収幅が大きく、実務経験によってかなり左右されます。

地域によって差はありますが、

  • 1~2年:300~350万円前後
  • 5~10年(チームリーダー、主任技術者):500万円
  • 10年以上(複数支店を構える企業においての支店長クラス):700〜800万円

が目安となっています。

また、事務所の規模や公共・民間の違いによる給料の差は、ほとんど無いでしょう。

規模の小さい会社だとしても、給料での還元率が高い会社もあり、規模が大きければ給料が高いわけではありません。

実力主義な業界のため、業界未経験の働き始めは給料が少ない傾向にあります。

給与を上げる方法として、同じ会社で働き続けて、資格取得をしたり業務範囲を広げることが一般的ですが、 最近では、経験者は常に「売り手」になるので、転職をしてドンドン年収をアップしていく方も多いです。

測量士になるためには

測量士になる方法

測量士や測量士補になる方法はいくつか存在します。

資格取得

まず、測量士になるためには、資格を取得する必要があります。

資格の取得方法は下記の通りとなります。

▼測量士補

  1. 文部科学大臣の認定した大学、短期大学、又は高等専門学校において、測量に関する科目を修め、当該大学等を卒業した方。
  2. 国土交通大臣の登録を受けた測量に関する専門の養成施設にて1年以上測量士補となるのに必要な専門の知識及び技能を修得した方。
  3. 国土地理院が行う測量士補試験に合格した方。

▼測量士

  1. 文部科学大臣の認定大学で測量科目を修めて卒業し、1年間の実務経験を積む
  2. 文部科学大臣の認定短大・高専で測量科目を修めて卒業し、3年間の実務経験を積む
  3. 国土交通大臣の登録を受けた専門学校で1年以上専門科目を履修し、2年間の実務経験を積む
  4. 測量士補の資格取得後、国土交通大臣の登録を受けた養成施設で専門科目を履修する
  5. 国土地理院が行う測量士試験に合格した方。

弊社のアンケート結果によれば測量士として働く方の約56%の方が測量士資格を所持しており、業界で働くうえでは所持しておくことをおすすめします。

資格の取得は、個人の技術向上の意味合いもありますが、会社としての信頼の証にもなります。 そのため、資格取得を支援してくれる会社も多数存在します。

免許の登録

資格を取得したら「免許登録」を行います。 日本国内の測量全般を司る、国土地理院への登録申請が必要です。

また、測量士は30,000円、測量士補は15,000円を登録免許税として納付します。

資格を取得し、免許登録を行い、ようやく測量士や測量士補として活躍することができます。

測量士と測量士補の違い

測量の国家資格には、測量士と測量士補の2種類があり、どちらも基本測量や公共測量を行うことができます。

しかし、大きな違いとして、測量士は測量計画を作成できますが、測量士補は作成できません。

その分、測量士の資格取得の方が難しく、測量士補の方が合格率は高いです。

測量士補として活躍している方がいるのも事実ですが、より専門性を高めるためには測量士の資格取得を目指すのがよいでしょう。

測量士に向いている人はこんな人

測量士や測量士補に必要なスキルや、向いている人について解説します。

几帳面で真面目!正確な方、手先が器用な方

測量士には、几帳面で真面目な方が向いているでしょう。

理由として、測量には正確性が求められます。また、図面作成や集計などのデスクワークも多いため、真面目にコツコツと作業ができる方に向いています。

測量士が作成した図面をもとに工程が進むため間違いが許されず、正確性や真面目さが必要です。

チームのマネジメントが得意

測量士の業務では、移動も合わせて1日中一緒に行動することもあるため、チームワークが大切です。

2~5名ほどのチームで測量を行うケースが多く、チームで足並みを合わせ協力しながら業務を行う必要があります。

限られた人数で協力しながら、効率的かつ正確に測量をすることが重要です。

コミュニケーション能力が高い

測量や内業など、測量士の業務は人との関わりが少ないように感じるかもしれません。

しかし、測量士にはコミュニケーション能力が必要です。

現場を共にする同じ社内の方々はもちろんですが、建設現場には施工管理の方や設計職の方等、様々な関係者がいるのでその方々とのコミュニケーションも常に取りながらの業務が求められます。

コミュニケーションはチーム内のマネジメントにも影響する、重要なスキルです。

体力・忍耐力がある人

天候や気温に関係なく、外業を行わなければならないことがあります。

現場への移動で長時間拘束になり、家に帰るのが遅くなることもあるようです。

また、内業を外業の合間に行うため、繁忙期などは作業量が増えて残業が続くことも。

そのため、体力がもたなくてつらいと感じる方もいるのが事実です。

計画通りに進まないことも少なくないため、そうした状況でも冷静に対応できる方が向いています。

最新の技術やツールに興味がある人や知的好奇心が強い人

測量の分野は、ドローン技術やGISなどの新しい技術が次々と導入されています。

新しい技術に適応し、それを活用できることが測量の魅力でもあります。

そのため、最新技術やツールに興味があったり、最新情報をピックアップできる能力がある人は測量士にぴったりと言えます。

【体験談】測量士のやりがいについて

弊社リーガルジョブボード経由で転職された方に、「測量士のやりがい」について伺いました!

公共と民間それぞれにご紹介します。

【公共】実務経験5年 Tさん(35歳男性)

測量会社で勤めて、5年になる者です。
他業種から転職し、今の測量会社に入社しました。

業務としては、道路の開発に携わる測量を行ってます。
道路の土地測量となると、測量範囲も広く、体力的にも結構大変で最初は結構しんどいなと思ったのが率直な感想です。

最初は右も左もわからず、先輩の後を追いかける日々でしたが、知識や経験を積み、今では測量班のリーダーとして業務に励んでます。

公共の測量になるので、実際に目に見える成果になるまでは時間が掛かりますが、その分、道路が整備され、完成した光景を見ると「街づくりに貢献したな」とやりがいを感じます。

まだまだ携わっていきたい測量の仕事もあるので、日々精進して頑張っていきたいです。

【民間】実務経験20年 Mさん(50歳男性)

私は測量会社に勤めて約20年となります。

業務としては民間系の測量で、工事測量をメインに行っております。
測量部門の責任者として、案件の打ち合わせから、図面の納品までを行いチームの工程管理も任されてます。

クライアントからは短期間での納品の依頼が多く、正直、頭を悩ませる部分も多いです。
基本全て対応するようにしていますが、どうしても難しい案件については事情を説明し、相手に理解をいただけるよう努めます。

ただ難しい案件ほど記憶に残るもので、何とか要望に応えられた時の達成感は言葉では表しがたいものがあります。

また、携わった現場に建物が立ち、測量した現場が形となって見ることができた時は、この仕事をやっていて良かったなと実感します。

AIに乗っ取られる?測量士の将来性

測量の現場では、道路を車が走るだけで、建物の形状・標識・ガードレール・マンホールなどの測量ができる機械があったり、ドローンなどを使った測量技術も普及しています。

今後、AIの技術がさらに発達すれば、内業の大半はAIがやってくれるでしょう。

時代が進歩していく中でも、測量士がいなくなることはありません。

「技術が発展し、測量士の仕事がなくなる」というより、「今まで行ってきた仕事が簡略化され、測量士が働きやすくなる」という方が正しいと言えます。

例えば、測量士補などで補助業務のみを行っている方は、AIや最新機器に代替される可能性が高くなります。

また、これまで道路や高速道路等、人通りが多いエリアは夜間の測量がメインでしたが、ドローンの導入により昼間での測量が可能となり残業時間の大幅な削減につながった事例も多いです。

これからの測量士に必要なことは、経験や知識を積み、人の指導ができる、圧倒的な技術を身につけるなど、AIに代替されないポジションに就くことです。

クライアントへの対応や、チーム内のマネジメント、最新技術をうまく使いこなす力などが、これまで以上に求められるでしょう。

そのようなスキルを身につけることで、長く働き続けられるはずです。

測量士への就職・転職はリーガルジョブボードにご相談ください

弊社リーガルジョブボードには、測量士専門エージェントが在籍しています。

測量士への就職・転職をお考えの方はもちろん、

  • 業界について知らないことが多くて不安
  • 自分に測量士の適性があるのか知りたい
  • 測量士への転職を含め、キャリアについて考えたい

など、お悩みがある方もお気軽にご相談ください!

測量士専門のエージェントが、

  • キャリアパスやキャリアステップのご相談
  • サイトには掲載されていない非公開求人のご紹介
  • 年収アップや待遇の代理交渉など
  • 履歴書・職務経歴書の添削
  • 面接対策

など、幅広くサポートさせていただきます。以下のボタンより、お気軽にお問い合わせください。

また、転職エージェントを利用した方が良い理由は、以下の記事で解説しています。

合わせて読みたい記事はこちら

この記事の執筆者

LEGAL JOB BOARD 山口

測量士専任転職エージェント

担当職種:
  • 測量士

リーガルジョブボードの測量士専門の転職エージェント。まだまだクローズな測量業界の情報を分かりやすく提供いたします。エージェントとして、求人の紹介はもちろんのこと、応募書類の添削や面接対策など転職支援を行い不安を解消してくれる存在を目指して奮闘中です。

この記事をシェアする

関連する記事

このサイトの監修者・著者