知財部(知財部員・知財スタッフ)の志望動機と面接対策
by LEGAL JOB BOARD 三島善太
コンサルタント
- 担当職種:
こんにちは。知財専門の転職エージェント「リーガルジョブボード」の三島です。
本記事では、「知財部へ転職時の志望動機や面接対策」について解説します。
知財部には、具体的に以下のような職種(業務)が含まれます。
- 特許調査
- 知財部員
- 特許翻訳
- 知財スタッフ
知財部の場合、志望動機や面接対策のポイントはほとんど共通のため、本記事でまとめて紹介します。
※履歴書・職務経歴書について知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
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知財部の志望動機と面接対策
それでは知財部の志望動機や面接対策についてまとめます。
志望動機の考え方・例文
知財部の志望動機は、「経験してきた業務や技術分野に対する理解が、選考先の企業でどのように活かされるのか」を伝えることが志望動機に繋がります。
この志望動機が明確に伝われば伝わるほど、「即戦力として活躍してくれそう」と思ってもらえるため、極めて重要なポイントです。
明確に伝えるには「ご自身のストーリーを語り、ストーリーとのマッチ度が高いから志望した」という組み立て方でお話をすると良いです。
以下に具体的な例文を記載します。
[ 例文 ] 「大学卒業後は△△事務所に入り、□□(技術分野)に関する○○業務を行ってきました。御社は□□に関する事業をやっており、私にはそのあたりの経験やキャリアを積んできたため、その点でマッチ度が高いと考えました。以上の経緯から即戦力として活躍できると思っています。」 |
また、下記のような経験も先方へのアピール材料になります。
[ アピールになる経験の例 ] 中小企業診断士の資格を持っている(=知財と経営双方の視点からのクライアント支援を期待できる) 研究者として論文を出している(特定の技術分野への知見・知識の豊富さが期待できる) 企業で何かしらの研究開発をしていた(特定の技術分野への知見・知識の豊富さが期待できる) 事務所から別の企業に出向して業務をしていた(クライアント側の問題把握・解決能力に期待できる) |
もしアピールポイントが洗い出せない場合は、反対に「選考先がやっていること」に着眼しましょう。
選考先の特徴を志望理由に盛り込むことで、志望先への理解や意欲を示せるからです。下記が例です。
[ 選考先の特徴を活かした例 ] ①自動車アフターマーケットを中心としたソフトウェアの開発に強みを持つ企業 「貴社のHPを拝見し、自動車アフターマーケットを中心としたソフトウェアの開発に強みを持っていることを知りました。 前職は健康管理のアプリケーションやソフトウェア開発を行う企業で知財戦略をおこなっておりましたので、企業の発展に知財の面から貢献したいと考えています。貴社でならその思いが叶えられると考え、志望しております。」 ②特定の国への出願が強い企業(例えば「中国の案件が強い」など) 「貴社は、特に中国出願に強みをお持ちだとお見受けいたしました。私は中国語に自信があり、これまで中国出願を多数経験してきました。貴所でならその能力や経験を活かせると考えております。」 |
志望動機に記載する内容でお悩みの方、添削をご希望の方は、知財専門の転職エージェント「リーガルジョブボード」にご相談ください。志望動機や応募書類に関するアドバイス、面接対策など、転職活動を全面的にサポートいたします。
面接対策
自身の経験やスキルをアピールすることはもちろんですが、面接での大事なポイントは「人柄と、企業とのマッチング度」です。
特許事務所の面接だと、どのようなスキルを持っているかがとても重要です。
しかし、企業知財部の面接だと、特許事務所とはみられている部分が違います。
- 応募企業に対する想いやマインド
- 既存のメンバーとうまくやっていけるのか
- 長く企業に勤めてくれるのか
上記のようなことを気にしているため、志望動機には企業への想いを含めて考えるといいでしょう。
以下に具体的な例文を記載します。
[ 例文 ] 「医薬品の研究経験を生かし、医薬品の研究、開発を通して世界進出をしている御社で知財戦略に携わりながら、貢献できればと思い志望させていただきました。 私は医薬品メーカーで約3年研究者として経験を積ませていただき、新商品の開発に携わってまいりました。 特許出願のため、知財部員と密にコミュケーションを取る中で、新たな開発をするだけでなく、その権利を守ることがとても大切だと学びました。 特許業務や知財戦略業務には、発明を理解するための技術的な専門知識が必要ですので、医薬品メーカーでの研究者としての経験が活かせると感じています。」 |
ここでは、面接で話すべき志望動機についてお話ししました。
企業知財部への転職希望者は近年増えており、倍率が上がっているため、通常の面接対策だけでは不安という方も多いでしょう。
そこで、面接突破率を大幅にアップさせるテクニックを下記の記事ではまとめています。ぜひ参考にしてください。
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面接で聞かれること
企業知財部の面接は、一般企業の面接と同じで、履歴書や職務経歴書に沿って質問をされる傾向にあります。
面接では、事前にどんな質問がされるかわかりませんので、できるだけ多くの質問を想定して回答を用意しておきましょう。
転職エージェントをしていて、突拍子もない質問が出ることがありますが、ほとんどが下記の質問になりますので、一通り網羅しておけば落ち着いて面接に挑むことができるでしょう。
基本的な質問
- 自己紹介
- 現在の職務内容(技術分野毎の出願累計)
- 長所および短所
- 転職しようと思った理由
- 現在の年収、希望の年収は?
- 入社可能時期はいつですか?
- 英語力などの語学スキルはありますか?
また、知財職種は一朝一夕で成果が出ない分、なおさら企業側は一度入社すれば、長く働いてほしいと思っています。
転職回数が多いと、退社理由を掘り下げて聞かれることが多いです。転職回数が気になる方は、しっかりと理由を話せるようにしておいてください。
志望動機や将来について
- なぜ当社で知財の仕事がしたいのですか?※同業他社がある中で、なぜこの会社なのか?を答えるとよいと思います。
- キャリアプラン
- どういった会社や業界を中心に転職活動をしていますか?
- あなたは当社(当所)のビジョンに共感を持てますか?持てる場合は、どの部分に共感しましたか?
- あなたが当社(当所)でやりたいこと・挑戦したいことは?
- あなたを採用した場合、弊社にどのようなメリットがありますか?
※企業知財部出身者は即戦力になりえる業務内容と範囲をお伝えするとよいです。一方で、特許事務所の出身者であれば、特許事務所の出身者として即戦力になり得る部分をお伝えできるのと、どういう事業分野であれば素早く知識をキャッチアップできるかを伝えられるとよいと思います。
応募企業で自分がどうやって貢献できるかをアピールするために、企業の事業戦略を知ることは重要です。
例えば、上場会社ならIR資料を読み込んだり、上場会社でなかったとしても公開公報の推移から応募企業の知財戦略を自分なりにこたえられるようにしておくとよいでしょう。
知財について
- これまでの知財業務の中で何が一番おもしろいと思うか?
- 特許戦略では何が重要だと思いますか?
- 最近興味を持った技術的テーマは何ですか?
人間性について
- 仕事で大切だと思うこと・こだわりは?
- まわりの方のあなたへの評価は?
- あなたにとって仕事(働くこと)とは何ですか?
- チームワークで働いた経験はありますか?
- 仕事での誇れる実績や成功体験は?
- 仕事で大きな失敗やミスをしたことは?、失敗、ミスをした場合、そこから学んだことは何ですか?
- 転職先を選ぶ基準は何でしょうか?
- この仕事でもっとも重要な資質は?
- 身に付けたいスキルは何かありますか?
面接や選考に不安のある方、面接対策をご希望の方は、知財専門の転職エージェント「リーガルジョブボード」にご相談ください。志望動機や応募書類に関するアドバイス、面接対策など、転職活動を全面的にサポートいたします。
書類添削や面接対策をご希望の方へ
もし選考対策で不安がある方は、知財専門の転職エージェント「リーガルジョブボード」にご相談ください。
求人紹介だけでなく、以下のようなサポートも無料で行っています。
- 履歴書や職務経歴書などの書類対策
- 志望動機や自己PRの書き方および伝え方のレクチャー
- 面接対策や模擬面接の実施
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エージェントを利用するメリットとして、
- 自身に適したスケジュールで転職活動が進められる
- 複数の選考を並行しながら、効率よく進められる
- 業界知識や裏事情を把握しながら就職活動ができる
などがあります。転職活動に少しでも不安のある方、プロからのサポートを受けたい方は、ぜひお気軽にご利用ください。
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