法務

【法務】IPO(上場)準備企業に転職するメリットや転職方法

by LEGAL JOB BOARD 青木

コンサルタント

担当職種:
  • 司法修習生
  • 弁護士
  • 法務

こんにちは。法務の転職エージェント「リーガルジョブボード」の青木です。

今回は、「IPO(上場)準備中の企業に転職するメリット」について解説します。

記事の前半ではのIPOの意味や法務の重要性を、後半ではIPO準備企業への転職メリットや有利になる経験をまとめています。

IPO準備中企業への転職を検討している法務の方は、ぜひ最後までご覧ください。

IPOとは

IPO(Initial Public Offering)とは、未上場企業が初めて証券取引所に株式を公開され、上場されることです。

上場すると、社会的信用が向上し知名度があがります。

そのおかげで、資金調達がしやすくなるメリットがあります。

実績はもちろんですが、準備にも一般的には3年以上の期間が必要です。

審査は厳しく、上場するためには内部体制を整え、長期的な計画の元、準備を進めていかなくてはなりません。

IPOを進める企業にとって法務担当は重要

IPOを進める上で、企業の法務担当の知識はとても重要です。

企業活動を行う上で、法律違反や不祥事が起きない体制を構築する必要があり、上場するためにはそのような強固な体制を作っておかなければならないためです。

上場には、各取引所で上場審査基準(形式要件と実質審査基準)に基づいた審査が必要です。

上場で審査される基準は下記の項目です。

  1. 企業の継続性及び収益性
  2. 企業経営の健全性
  3. 企業のコーポレート・ガバナンス及び内部管理体制の有効性
  4. 企業内容等の開示の適正性 
  5. その他公益又は投資者保護の観点から東証が必要と認める事項

※東京証券取引所の場合

出典:上場審査基準

上場審査基準には、明確な尺度はありません。

書類だけでなく、ヒアリングや実地調査をおこない、質的に審査されます。

IPOをすすめている企業は、顧問弁護士を雇うケースがありますが、企業の法的問題を実際に整備するのは法務担当の仕事である場合がほとんど。

上場するためには、法務担当の知識は必要不可欠です。

IPOに関連する法務業務を経験するメリット

IPO準備は忙しく、なかなか大変と感じるかもしれません。

しかし、IPO準備を経験するメリットはいくつかあります。

下記で、メリットをお話していきます。

収入アップが見込める

新規で上場をする企業の多くは、ベンチャー企業です。

ベンチャー企業は少数精鋭で業務を行う場合が多く、創業者や役員でなくても多くの収入を得る社員もいます。

その分、新しく入ったメンバーにも一定の実力が求められ、厳しいと感じることもありますが、実力分のリターンがある場合も多く、働き甲斐があります。

また、利益が出れば還元する社員数が少ないため、多く分配される可能性もあります。

会社の成長を体感できる

会社が上場することは、企業にとって1度切りの一大イベントです。

そのため、上場が近づくにつれ活気が増し、独特の雰囲気があります。

経営陣が、大きな達成感を得るだけではなく、社員一人ひとりも意識が上がり、会社のレベルが上がります。

またベンチャー企業では、新規事業に挑戦する時、自分の担当分野でない仕事でも抜擢されたり、大企業であればアルバイトに任せるような雑務も自分たちでおこなうことが多いです。

その瞬間で、自分がやるべきことが変化し、会社として自分がやるべきことは何なのかを考えて行動しなければなりません。

そのことから、会社の成長を体感できるだけではなく、自身のスキルアップができる環境です。

キャリアアップできる

IPO準備業務は汎用性が高く、更にその業務でしか経験できないことほとんどです。

例えば、内部統制の体制整備や開示資料の作成など。

法務担当の中でも、IPO準備業務を経験できることはなかなかないため、自身のスキルとしてアピールできるポイントとなります。

転職の時にも高評価につながるケースが多く、自身のキャリアアップにもつながります。

ストックオプションが受けられる

すべての企業ではありませんが、福利厚生としてストックオプションを設けていることがあります。

ストックオプションとは、社員が自社の株を、定められた価格で購入できる権利です。

インセンティブの1つで、株価が上昇するごとに、自身の利益に直結するのでモチベーションがあがります。

IPOを経験すると転職に有利になる

法務担当にとって、IPOを経験する何よりのメリットは法務担当として貴重な人材になることです。

IPO準備を経験している、法務人材を求めている企業は多くあります。

キャリアアップを考え転職したい時「希少な人材」として有利になります。

法務経験があったとしても、IPO準備経験がある法務人材は多くありません。

転職のタイミングで年収交渉がしやすく、前職よりグッとアップする可能性もあります。

IPO準備企業が求めている人材

IPO準備をおこなう企業が、どのような人材を求めているかを下記でお話ししていきます。

管理部門経験

経理・財務・人事・総務など、バックオフィス業務に携わったことのある法務人材は、IPO企業へ転職を考える際、有利になります。

それは、IPO準備には管理部門の整備が必要なため。

管理職としてのマネジメント経験ではなく、「管理部門の仕組みを作った経験」「自分自身が、管理部門を整備してきた経験」この2点が重要視されます。

上場するためには、健全な企業活動ができる体制を作る必要があるため、上記のような経験は有効なアピールにつながります。

CxO

IPO準備企業へ転職の時、専門部門のトップ「CxO」経験は有利になります。

特に、最高人事責任者である「CHRO」は歓迎され、重宝されます。

それは、専門にとらわれない、柔軟で幅広い思考が求められるからです。

CHROが行う業務は、人事の方針を決める重要なものが多く

  • 社員育成方針の策定
  • 組織戦略
  • 採用、人事制度の企画立案

このようなものがあげられます。

IPO準備企業では、「仕組みをつくった」という経験が重要になるのです。

IPOが経験できる企業に転職したいなら転職エージェント利用がおすすめ

IPO準備は、法務経験者でもすべての人が経験できる業務ではありません。

IPOが経験できる企業に転職をお探しの方は、転職エージェントの利用をおすすめします。

それは、転職エージェントを利用した方が内定率アップにつながるためです。

下記の記事では、転職エージェントを利用するメリットをお話ししていますのでぜひ参考にしてください。

合わせて読みたい記事はこちら

もし転職エージェントをご利用される場合は、業界トップクラスである弊社LEGAL JOB BOARD(リーガルジョブボード)をご利用くださいませ。

毎日新しい求人を掲載しているため、転職意思がなくともとりあえず登録をし、求人動向をチェックしておくのも良いです。

登録いただければ、法務専門の転職エージェントがご連絡いたしますので、その際にご相談いただければマンツーマンでキャリアカウンセリングさせていただきます。

この記事の執筆者

LEGAL JOB BOARD 青木

コンサルタント

担当職種:
  • 司法修習生
  • 弁護士
  • 法務

立命館大学法学部を卒業後、株式会社WILLCOに入社。弁護士領域の立ち上げメンバーとして、キャリア支援・採用支援に従事。 これまでに200名以上のキャリア支援を担当し、特に司法修習生・パラリーガルのキャリアアドバイスに強みを持つ。 就職・転職ノウハウの提供に加え、一人一人に寄り添った最適なキャリア提案を得意とする。

この記事をシェアする

関連する記事

このサイトの監修者・著者